2014年12月13日土曜日

アベノミクスで食糧品は超インフレ

 ブログ:「そりゃおかしいぜ第2章」が、ここ4年間の食料品の消費者価格の推移について、インフレ率で表わしたグラフを作成しました。(名前はベランメイ調ですが高品質なブログです)
 
 OECD全体と中国のインフレ率はここ3年間1.5%~3%の範囲で大体安定していますが、日本は2013年度以降急上昇しています。
 2012年度にはインフレ率が0%であったものが、2014年の7~9月期では実に5.5%に達しています。
 来年1~3月期には食料品の一斉値上げが予定されているので、インフレ率は更に大幅に跳ね上がります。
 
 政府からは何のコメントもありませんが、それを是としているのでしょう。
 食料品の高騰はむしろ総合インフレ率のアップに貢献するので本心では喜んでいる筈です。しかし国民を待っているのは恐るべき生活苦で、特に年金生活者や非正規労働者家庭などの低所得者層にとっては耐えがたいものとなります。
 こうしたことが平然と放置されていてよい筈はありませんが、実はこれこそがアベノミクスの本質ですから対応のしようもないのでしょう。
 まことに恐るべき政権が出現したものです。
 
 以下に同ブログを紹介します。
 上の2つのグラフは小麦、右トウモロコシについての2011年以降の輸出価格を示したもので、横軸J、F、・・・、Dは1月~12月を示す頭文字、縦軸はトン当たりのUSドル価格です。
 どちらも今年(9月以降)価格が断然低下していることが分かります
 それなのに日本では超円安のために輸入価格が高騰しているわけです

  下のグラフが問題のインフレ率のグラフです。
             (文中の太字は原文のままです)
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金融操作で演出されたアベノミクスで食糧が高騰する
そりゃおかしいぜ第2章 2014年12月12日
 





 今年は世界的な穀物増収の年であった。穀物の国際価格も比較的安定した年であった。上図はFAOのサイトの年次別月毎の国際取引価格の推移である。左は小麦、右はトウモロコシである。今年が際立って価格が低いのが解る。二年前の6割程度まで下がっているのである。
 ところがこうした世界情勢を、大量に家畜に給与する立場の畜産農家は実感していない。その原因は、アベノミクスによって作られた円安にある。実体経済とは無縁の金融緩和策による、虚像が作り出した円安である。
 
 何も農家だけではない。海外に60%もの食料を依存している日本の国民は、本来であれば安くなる畜産製品だけではなく関連の食料品、麺類やパンやマヨネーズは安くなるはずであるが、むしろ高くなっているのである。知人の先輩が作られた表から、食料に限ってみると経済成長著しい中国をはるかに上回るインフレ率、物価高となっていることが解る。消費税がこれに追い打ちをかける。デフレからの脱却は、食糧などのインフレ・物価高を生んだ。
 
 自給率が極端に低い国でしか起きないこうした異常現象に、アベノミクスが作り出した円安が、さらに拍車をかけているのである。
アベノミクスは、トヨタなど輸出業者に膨大な利益をもたらしたかもしれないが、一般庶民にはインフレ率を上げるような働きしかしていない。とりわけ海外依存率の高い、自給率の低い食料に顕著に現れたのが今回の現象である。
 
だから、無関税システムのTPP参入はもっての他で、食糧自給率を高めることこそが重要なのである。穀物はこれからさらに戦略物質として、これまで以上に大きな存在となる。