東京新聞 2015年10月21日
川崎市の戦没者追悼式と遺族連合会慰霊式が二十日、同市中原区の市総合福祉センター(エポックなかはら)で開かれた。戦後七十年の今年、参列者は犠牲者に手を合わせ、平和への誓いを新たにした。
遺族の高齢化に配慮し、終戦記念日の夏の暑さを避けて毎年秋に行われている。
市に関係する戦地での戦没者と一般の戦災死者は八千人余り。その遺族や市民ら約三百人が出席し、黙とうをささげた。
式典では福田紀彦市長が「世界では今もなお武力による争いが後を絶たず、強い憤りを覚える。市民とともに平和を守り続ける」と述べた。遺族連合会の安斉久男会長も「戦争を知らない世代が社会の大半を占めている。悲惨な戦争の事実や思いを風化させることなく、後世に伝え、二度と戦争を繰り返さない」と誓った。 (横井武昭)