田中龍作ジャーナル 2015年10月16日
結束を欠くために自公にやられっ放しの野党5党と安保法制反対運動をリードしてきた市民運動団体が、きょう夕方、国会内で意見交換した。
出席したのは野党が民主党、共産党、維新の党、社民党、生活の党と山本となかまたち。
市民団体は「安全保障関連法に反対する学者の会」「安保関連法に反対するママの会」「SEALDs」「総がかり実行委」「立憲デモクラシーの会」「日弁連」。
意見交換会を呼びかけたのは民主党だった。野党再編で共産党に主導権を奪われている焦りととれなくもない。
冒頭、枝野幸男幹事長が毒にも薬にもならない挨拶をすると、メディアは退出を命じられた。
出席者によると意見交換会のもようは次のようだった―
市民団体の論点はよく整理されていた。
1、安保法制の廃止。
2、集団的自衛権の行使を認めた閣議決定の撤回。
2、集団的自衛権の行使を認めた閣議決定の撤回。
閣議決定の撤回まで求めるということは政権交代を目指しているということだ。
3、野党共闘を期待する。参院選の1人区で勝ってもらいたい。
ママの会からは、共産党が提案する国民連合政府を評価する意見が出た。
野党を代表して呼びかけ人の枝野幸男・民主党幹事長が次のように答えた―
1、野党共闘を進めて行くには忍耐力が要る。若干の紆余曲折があることを御理解いただきたい。政治は時間の関数。2か月後にできることもある。
2、安保の後も安倍政権の支持率はそれほど下がっていない。こうした客観的な現実を見なければならない。
意見交換会後、SEALDsの諏訪原健氏に感想を聞いた。彼は「引き続き僕らは見ている。(政党間の)利害関係を乗り越えてほしい」と、慎重な中にも期待を込めた。
ママの会は「(共産党との共闘に腰の重い)細野さん、前原さん、長島さんに会いに行く」と話す。積極的だ。
意見交換会の席上、玉城デニー議員(生活の党の山本太郎となかまたち)が、オール沖縄で勝ち続けているプロセスを説明した。
沖縄は共産党まで含めた野党が一つになった結果、衆院の4選挙区では全て野党が議席を得ている。
民主党の福山哲郎副幹事長に「オール沖縄方式」の感想を求めたが、かわされた。民主党の煮え切らなさの表れだった。 ~終わり~