2017年3月1日水曜日

赤坂飯店で国有地取得問題の疑惑追及封じ 官邸はあなどれない

 27夜、いわば衆人環視の中で安倍首相と報道各社キャップとの会食赤坂飯店で行われました。
 いうまでもなく政権がいま陥っている森友学園事件の難局を切り抜けるために、メディアに対して政権を擁護・支持する報道を行うよう求めるためのものでした
 
 集まった官邸キャップや与党キャップは40代前半くらいの現場取材班のリーダーたちで、もともと彼らには各社の中堅エリートという自負と、将来は会社の中枢に収まる人間という自覚があります。
 そこに権力者からSOSが出され 窮地にあることを訴えられるので、自負心をくすぐられていきおいどうしたら政権がそこから脱することが出来るかを共に考えたり、その場で各社の状況を伝えるものも出るということです。
 
 要するにただ上から目線で「報道を抑制せよ」と言うのではなくて、キャップたちに政権との一体感を抱かせることで目的を遂げるという、いわば高度なテクニックを官邸は発揮しているわけです。
 官邸はメディアトップとの定期的な会食も精力的に行っていますが、こうしたキャップたちとの会合の方がより直接的に効果を上げることができます。
 それかあらぬか翌28日のTVのテーマは、また金正男暗殺事件の方にシフトしたと言われています。
 
 LITERAの記事を紹介します。
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ふざけるな! 森友学園問題の最中に安倍首相が官邸担当記者を集め、
赤坂飯店で馴れ合い会食! 疑惑追及封じか
LITERA 2017年2月27日
 あまりにも露骨すぎて開いた口が塞がらない。既報の通り、安倍首相はきょうの衆院予算委員会のNHK中継を「拒否」したが、今夜、今度は内閣記者クラブのキャップたちと赤坂の高級中華料理店・赤坂飯店でオフレコ懇談会を開いた。
 
 この赤坂飯店での「オフ懇」は、第二次安倍政権発足以来、恒例というべきものとなっているが、その目的が“報道への恫喝”であることは疑いようもない。
 
 これまで安倍首相は記者クラブのキャップたちとの会食のみならず、メディアの幹部クラスの人間たちとも頻繁に会食を重ねてきたが、それとともに完全にメディアは手懐けられ、政権に厳しい報道をおこなえなくなってしまった。その結果、マスコミが権力の監視という使命を放り出したことで、特定秘密保護法や安保法制といった危険法案は次々と通過し、審議も不十分なまま強行採決されていったのだ。
 
 そして今回の会食の目的が何であるかは、全国民がはっきりとわかるはずだ。いまや森友学園の国有地売却問題は国民の関心事となり、ANNの世論調査でも83%の人が「国会で事実をはっきりさせる必要がある」と回答。とくにテレビでは、きょうになってほとんどすべてのワイドショーが重い腰を上げ、疑惑を取り上げた。安倍首相が森友学園問題の報道についてクギを刺したのは疑いようもない。
 
「オフレコと言えども、記者たちは今晩、安倍首相が何を発言したかを上層部に報告をします。報告を受けた上層部が首相の意向を汲み取り、“自主規制”をはじめるんです」(大手新聞社記者)
 
 はたして、新聞やテレビといったメディアは安倍首相の意向によって、国民の関心が高まるなかで森友学園の疑惑追及の手を緩めるのか。何度も繰り返してきた愚行を、メディアはまた繰り返すのだろうか。(編集部)