2017年3月22日水曜日

共謀罪を閣議決定 成立すれば「恐ろしい社会」に

 「共謀罪法案(組織犯罪処罰法改正案)」が閣議決定された21日、東京・永田町の首相官邸前では雨の中、法案に反対する集会が開かれ約300人が参加しました。出勤前のサラリーマンらの姿も見られました。
 
 特定秘密保護法で政府のやっていることを国民に隠し、盗聴法と共謀罪で国民が何をしようとしているのか監視し逮捕する。安倍政権が作ろうとしている恐ろしい社会だ。
 共謀罪(テロ等準備罪)の危険性は、安倍政権にとって目障りな勢力を一網打尽にできることだ。
 田中龍作ジャーナルはそう述べています。
 
 特定秘密保護法盗聴法、戦争法(安全保障関連法)そして共謀罪法、それらはいずれも憲法違反の法案で、日本憲法で保障されて個人の自由を国家の権力で踏みにじろうとするものです。
 特に「共謀罪」は官憲に個人を束縛するフリーハンドを与えるに近いものです。
 もしも成立すれば「恐ろしい社会」が到来します。是非とも廃案にしなければなりません。
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【共謀罪】閣議決定 野党「安倍政権が作ろうとする恐ろしい社会」
田中龍作ジャーナル 2017年3月21日
 真冬に逆戻りしたかのような寒い朝、政府は「平成の治安維持法」の国会上程を閣議決定した。
 法案が提出されれば、可決成立する可能性が高い。特定秘密保護法、労働者派遣法、戦争法制などがそうだった。憲法に違反していようがお構いなしなのである。
 「閣議決定させてはならない」。けさ早くから市民たちが冷たい雨の降りしきるなか首相官邸前に集まり、抗議の声をあげた。
 野党議員も傘をさして参加した。日本共産党の藤野保史・衆院議員が問題をズバリ指摘した。
 「特定秘密保護法で政府のやっていることを国民に隠し、盗聴法と共謀罪で国民が何をしようとしているのか監視し逮捕する。安倍政権が作ろうとしている恐ろしい社会だ」。
 共謀罪(テロ等準備罪)の危険性は、安倍政権にとって目障りな勢力を一網打尽にできることだ。
 
 日弁連共謀罪法案対策本部・副本部長の海渡雄一弁護士は、沖縄平和運動センターの山城博治議長が微罪で逮捕され、5ヶ月以上も勾留された例をあげた。
 山城議長は、キャンプシュワブのゲート前にブロックを積んだことで、威力業務妨害罪に問われた。事があって10ヶ月も経ってから逮捕したところに警察の意図がありありだった。
 海渡弁護士は「組織的・威力業務妨害罪をこれに適用しようとしている」と危機感を強めた。実際、山城議長のそばにいた人物は逮捕されている。
 安倍首相らがふたこと目に言う「一般の人が対象になることはない」は大ウソである。歴史がそれを証明している。
 1925年(大正14年)、治安維持法を制定した際も当時の政府は「社会運動が抑圧されることはない」と言っていた。(当時の新聞参照)
 だが治安維持法は猛威をふるい、社会主義の書物を持っていただけで思想犯として投獄され拷問に遭った。獄中死は枚挙に暇がない。
 集会に参加した男性(60代)は、共謀罪施行後の社会を強く憂う。
 「こうやって声をあげることができなくなってしまう。一番気の毒なのは若者たちだ。ヒトラー政権時のように皆、服従した社会になってしまう」。       ~終わり~
 
 
共謀罪「民主主義の否定」 雨の中、官邸前で抗議集会
時事通信 / 2017年3月21日 12時9分
 「共謀罪」の趣旨を盛り込んだ組織犯罪処罰法改正案が閣議決定された21日、東京・永田町の首相官邸前では雨の中、法案に反対する集会が開かれ、「共謀罪の新設反対」「密告社会は許さない」などとシュプレヒコールが上がった。
 集会には主催者発表で約300人が参加。出勤前のサラリーマンらの姿も見られた。
 
 東京都三鷹市の無職斉藤優さん(70)は「母から戦争はある日突然起きるのではなく、国民の手足をしばり、口を閉ざしてからやって来ると聞いた。共謀罪は戦争につながる第一歩だ」と閣議決定を憤った。
 出版社に勤める埼玉県朝霞市の小日向芳子さん(59)は出勤前に参加。戦時下最大の言論弾圧とされる「横浜事件」に触れ、「共謀罪が導入されれば同じように、やってもいない犯罪をでっち上げられ、巻き込まれるかもしれない。密告社会になるのではないか」と不安そうに話した。
 日本国民救援会の鈴木猛事務局長(56)はマイクを手に、「話し合いは民主主義の土台だ。民主主義の根幹を否定するような法案は絶対に許さない」と声を荒らげた。
 
 近くの参院議員会館では、安全保障関連法などの抗議活動をした「SEALDs(シールズ)」の元メンバーらが設立した新団体「未来のための公共」が記者会見し、大学生の福井周さん(19)が「テロ対策は現行法で十分に対応可能だ。必要以上に解釈の余地を残せば国家権力による恣意(しい)的な運用が行われ、市民の政治的自由が侵害される」とする声明を読み上げた。 
 
 
「共謀罪」法案を閣議決定 「テロ」の文言つけ足し
東京新聞 2017年3月21日
 政府は二十一日、「共謀罪」の趣旨を盛り込んだ組織犯罪処罰法改正案を閣議決定した。法案は犯罪主体を「テロリズム集団その他の組織的犯罪集団」とし、犯罪の合意に加えて準備行為があった場合に処罰する。対象となる犯罪は二百七十七に上る。政府は今国会での成立を目指し、過去の共謀罪法案との違いを強調して「テロ対策」を前面に押し出すが、捜査機関の裁量によって解釈が拡大される余地を残すなど、依然として問題点が多い。
 
 今回の改正案では「テロリズム集団その他の組織的犯罪集団による実行準備行為を伴う重大犯罪遂行の計画」を処罰する罪を新設。政府はテロ対策として「テロ等準備罪」と呼んでいるが、合意を処罰する「共謀罪」と本質的に変わらない。当初の法案には条文に「テロ」の文言が含まれず、与党から批判が上がったため、政府が修正案で「テロリズム集団」を盛り込んだ
 
 処罰の対象となるのは、犯罪の実行が共同の目的である組織的犯罪集団。団体の活動として二人以上で犯行を計画した人物のうち、一人でも準備行為を行えば全員が処罰される。実行前に自首した場合に刑を減免する規定があるため、密告を奨励し、市民監視につながる恐れもある
 組織的犯罪集団は、政府統一見解では、普通の団体が性質を変えた場合にも認定される可能性がある。「テロリズム」の定義がなく、「その他」の文言があるため、何が組織的犯罪集団に当たるか曖昧だ。準備行為は「資金や物品の手配、関係場所の下見」と具体例を示しているが、「その他」もあり、限定がない。
 犯罪主体や準備行為の有無を判断するのは捜査機関であり、裁量次第で市民団体などが処罰対象になり、日常的な行為が犯罪実行のための準備行為と認定される余地が残る。
 
 政府が与党に説明するための資料で「テロの実行」「薬物」など五つに分類していた二百七十七の対象犯罪は、法案では分類されておらず、政府がどの罪をテロ関連と位置付けているのかは分からない。組織的殺人(組織犯罪処罰法)や爆発物取締罰則などが含まれるが、労働基準法、文化財保護法、会社法など必要性が明確でないもの、組織的威力業務妨害(同法)や背任など一般市民が対象となる可能性が排除できない罪もある。