2017年3月29日水曜日

29- 安倍首相の辞任を目指して野党は結束せよと 

 天木直人氏が安倍首相が森友疑惑から逃げられず引責辞任するしかない理由を色々と上げました。
「いずれも週刊誌などがさんざん書き出しているとして、それらが今後どんどんと国会で追及され、メディアが報じるようになれば、無関心層も含めて安倍ではダメだということになる」と述べています。
 そして安倍首相にこれだけ問題がありそれを攻撃する手段も色々とあるのに、それでも安倍首相が逃げ切るようであれば国民の怒りは野党に向かうと述べています。
 
 植草一秀氏もブログで「国会は、すべての問題に優先して、この首相辞任問題を解決する必要があるそのためには、安倍昭恵氏の国会での説明が必要不可欠だ」と述べ、野党は、安倍政権が証人喚問に応じるまで、すべての国会審議に応じないという強い姿勢を示すべきだとして、やはり野党に強い決意を促しています。
 
 安倍政権はついに「平成の治安維持法」と言われる共謀罪法案を閣議決定しました。文字通り戦前の暗黒時代への回帰が現実の問題になりつつあります。それを回避するためにもここで安倍政権を退陣させなければなりません。
 野党は政治決戦と位置づけて安倍政権を打倒して欲しいものです。
 天木直人氏と植草一秀氏のブログを紹介します。
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安倍首相が 森友疑惑から逃げられない これだけの理由 
天木直人のブログ  2017/03/28  
 安倍首相にとっては、あらゆる手を使ってでも、一日も早く森友疑惑の幕引きを図りたいところだろう。
 しかし、それは無理だ。
 もはや安倍首相は引責辞任するほかはない。私がそう思う理由は数多くある。
 いずれもすでに週刊誌などがさんざん書き始めた事ばかりだ。それらが今後どんどんと国会で追及され、メディアが報じるようになると、政治に無関心な世論も、さすがに安倍夫妻はダメだ、ということになる
 
 たとえば、官僚と安倍首相の嘘である。今度の事件は、安倍首相が官僚組織を私物化してもみ消そうとしている一大疑獄事件だ。
 安倍首相に人事を握られた官僚たちが、悪い事と知っていながら黒を白と言い張る姿がそこにある。
 野党は、元官僚出身議員を全面に立てて、官僚を攻めたてればいい。官僚たちを一人一人証人喚問、参考人などで国会に招致し、お前ら逃げられると思っているのか、本当にそれでいいと思っているのか、と、先輩、同僚、後輩官僚に質問させればいいのだ。
 
 たとえば市民団体の訴訟攻勢だ。今度の事件は、籠池氏側の偽装文書作成、詐欺などばかりが騒がれるが、それを許したもう一方の責任は、国交省、文科省、財務相、経産省にある。
 森友学園だけでは不正は成り立たない。行政は税金の不正使用に加担したのだ。公僕である彼らが国民に背任行為を働いたということだ。市民は行政を訴える権利がある。そして行政の責任は免れない。
 行政の最終責任者は安倍首相だ。
 
 たとえば会計検査院の審査だ。その結果がいつごろ、どのように国民に提示されるかわからないが、そこで注目される最大の問題は、公文書の不作成もしくは廃棄だ。関係文書はないと官僚たちは国会で開き直って答弁しているが、これは公務員の文書管理規則や情報公開法に対する、れっきとした違反行為だ。
 
 たとえば昭恵夫人の件だ。今度の一連のやり取りで、寄付をしたかしないかや、忖度があったかどうかという問題がどう決着しようとも、昭恵夫人が関与していた事はもはや否定できない事実だ。その昭恵夫人が、安倍首相と夫婦仲がいいかどうかは別として、安倍首相が昭恵夫人の言動に一切関与していないというのはウソだということはバレタ。たとえば昭恵夫人はこの間の講演でこう言っている事が報道されている。主人(安倍首相)が(講演に)行って来たらいいじゃないかと言ったので来ましたと。
 森友問題では、毎日のように相談しているのだ。安倍夫妻は一体となって疑惑を隠そうとしている。
 安部首相は、私も妻も一切関与していない、関与していたら首相も政治家も辞めると国会で明言した。 そうであれば、もはや安倍首相は逃れらられない
 
 たとえば森友疑惑以外の口利き疑惑だ。外務省のODA援助と昭恵夫人の口利きは既に報じられたが、民進党の桜井充議員は、ついに27日の参院予算委員会で「加計学園」口利き疑惑を追及した
 すなわち政府の国家戦略特区制度を使って、学校法人「加計学園」が愛媛県今治市に、岡山理科大学「獣医学部」を来春新設することになった事に関する一連の経緯に関する疑惑だ。
 森友疑惑よりはるかに金額が多く、しかも昭恵夫人と森友学園の籠池理事長との関係どころか、加計学園の理事長は安倍首相と会食、ゴルフを重ねる朋友だ。この加計学園疑惑がこれから集中的にテレビや雑誌で大きく報じられるようになれば、そのダメージは森友疑惑の比ではない。
 
 たとえば海外の政治情勢だ。安倍首相の最大の味方である米国のトランプ大統領の化けの皮がはがれ、ついに株価まで下落し始めた。安倍外交もアベノミクスもすべてトランプ次第だ。
 
 たとえば韓国の朴槿恵問題だ。罷免の後、ついに逮捕されそうだ。それを国民の7割が求めている。ここまで朴大統領が韓国国民の怒りを買った理由は、朴大統領が政治を私物化したからだ。
 森友疑惑、加計疑惑とまったく同じだ。もし日本が韓国だったら安倍首相はとっくに引きずり降ろされている。
 
 このように、安倍首相が森友問題から逃げられない理由は数多くある。それでも安倍首相が逃げ切るなら、すべては野党がだらしがないからだ。国民の怒りは野党に向かう。
 安倍首相の正念場は、そっくりそのまま野党の正念場である(了)
 
 
証人喚問なく「妻の関与」否定できず 首相辞任不可避
植草一秀の「知られざる真実」 2017年3月28日
私や妻が関係していたということになれば、まさにこれは、もう私は総理大臣も、そりゃもう、間違いなく総理大臣も国会議員も辞めるということは、はっきりと申し上げておきたい」と明言したのは安倍晋三氏である。
その後に、森友学園の小学校用地に関して安倍昭恵氏が関与したとの強い疑いが表面化している。
安倍政権は籠池泰典氏の証人喚問を要請したと伝えられている。
その籠池氏が証人喚問の場で、安倍昭恵氏に土地問題で依頼の電話を入れて、その依頼に対する回答書が安倍昭恵氏の秘書を務める公務員からFAXで送付された事実を明らかにした。FAXが送付されたことについては菅義偉官房長官も肯定しており、事実であることが判明している。
 
FAXには「引き続き、当方としても見守ってまいりたい」と記述されており、その後、森友学園の土地激安購入などが進展した。
これらのことから浮かび上がる図式は、安倍昭恵氏が瑞穂の國記念小學院の名誉校長に就任し、籠池氏からの依頼を受けて行政当局に森友学園の要望を伝達し、その結果として、行政当局が異例の便宜を森友学園に供与したというものである。
まさに、安倍首相が2月17日の衆議院予算委員会答弁で述べた「妻が関係していた」ことが明らかになったものである。
 
こうなると、安倍首相は国会答弁に従って、首相と国会議員を辞任しなければならないということになる。極めて重大な事案である。したがって、国会は、すべての問題に優先して、この首相辞任問題を解決する必要があるそのためには、安倍昭恵氏の国会での説明が必要不可欠だ。籠池氏と同様に証人喚問で対応するのが適正である。
安倍首相は「疑念を持たれるような事実は存在しない」と明言している。この発言が正しいなら、証人喚問を恐れる理由は存在しない。国会で正々堂々と事実をありのままに説明すれば良いのである。
その説明によって、すべての疑いが解消されるのなら、これは安倍政権にとって歓迎するべきことであり、これを拒絶する理由は見当たらない。
 
妻を証人喚問の席に立たせることを忍び難く思う気持ちは理解できなくもないが、安倍昭恵氏が森友学園の土地取得問題に関与したことを想起させる明確な証拠が明るみに出ている以上、この「疑惑」に対して答えることは、首相および首相夫人の責務であると言わざるを得ない。
野党は首相辞任に関する重大問題の審議をすべてに優先させる対応を示すべきだ。
安倍政権が証人喚問に応じるまで、すべての国会審議に応じないという強い姿勢を示すべきだ。
辻元清美議員に対する証人喚問の必要性が提示されるなら、喜んで辻元氏の証人喚問に応じればよい。そうなれば、安倍首相が安倍夫人の証人喚問を拒絶する理由もなくなるはずだ。
 
日本政治の最大の問題は、「政治の私物化」「政治の腐敗」によって、国民の利益が損なわれていることだ。国民の貴重な資産が喪われている。
「民営化」が推進されているが、「民営化」とは「国営事業」の「払い下げ」である。
これらによって、国民の貴重な資産が喪われている。
これらの問題すべてにかかる事象を取り上げて『「国富」喪失』(詩想社新書、税込994円)という著書に著した。 https://goo.gl/s3NidA 
この国の政治の現状、政治の腐敗、政治の私物化をしっかりと知ってほしいと思う。
(後 略)