2020年5月3日日曜日

安倍政権の無能無策に芸能界からも怒りの声が(日刊ゲンダイ)

 新型コロナを収束させるには、ひたすら「PCR検査で感染者を見つけて早めに隔離する」しかありません。そのことはWHOが早くから提唱してきたことです。
 その鉄則から最も外れていたのが他ならない安倍政権で、何よりも肝要なPCR検査数が諸外国に比べて桁外れに少ないとWHOも警告してきました。
 日本が公表している感染者数は実態の10分の1以下だろうと見られています。PCR検査が過少のためにそれだけ膨大な未確認感染者を生み出したわけで、政府の責任は重大です。
 日本には世界に冠たる「クラスター対策班」があるからという口実でPCR検査を抑制し、結果的に院内感染を続発させた専門家会議の責任もそれ以上に重いと言えます(  西村康稔・経済再生相の発言)。PCR検査の抑制は現在も行われています。  
 いま国民は集会や行動の自粛、休業を要求されているため多くの人たちが収入を失う事態に追い込まれています。その状態はすでに2ヶ月続きましたが、さらにもう1ヶ月延長されるということです。
 政治家や官僚など収入減を生じない人たちは簡単に「1ヶ月程度延長」といいますが、集会の禁止や休業で収入の途を絶たれた人たちにとっては死活問題です。

 そもそもコロナ感染の実効再生産数が本当に07(全国)とか05(東京)であるなら自粛等は不要です。それが現実に国民に対して自粛・休業が求められているということは、公表されている数字がデタラメであることを専門家会議自身が認めているということです。

 正しい方策を採らなかった結果この惨状を引き起こしたことに対して、政府は謝罪をしないだけでなく間違った路線を修正しないままで国民にだけ犠牲を要求しています。

 その被害をモロに受けている人たちの中に芸能人もいます。
 芸能界においては、これまでCMのスポンサー企業からの圧力やそれを忖度した芸能プロダクションなどによって、情報番組などで政権批判を控えるようにと不当に要求されてきました。
 しかし見通しがはっきりしないままダラダラとこの状態が続くのではとても堪えられません。いま多くの芸能人が声を上げ始めたのは極めて当然のことです。
 日刊ゲンダイの記事を紹介します。

 それとは別に、神戸市病院新型コロナウイルス以外の理由で受診した患者1000人を対象にした調査で、33%にあたる33人から抗体が検出されました。これまで東京地区で200人規模で行った抗体検査では約6%の感染率が確認されています。
 感染率3~6%を東京都に当てはめると実に感染者は42万人~84万人になります。これまでのPCR検査による感染者数とはあまりにも乖離していて、検査数が如何に不足しているかがよく分かります。
 NHKのニュースを併せて紹介します。
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無能無策に怒りの声が次々 安倍政権は芸能界を敵に回した
 日刊ゲンダイ 2020/05/02
《汚らしい嘘や狡(ズル)は絶対に許されない》
 キョンキョンこと、小泉今日子(54)のSNSでのコメントに続けと、芸能界からの「アベNO」発言が続いている。
 政府が配布する布マスクにカビ付着や変色、虫の混入が見つかったアベノマスク問題。投じられる血税466億円の内訳について、製造元などをひた隠しにするなど、悪質で悪辣な内幕がボロボロと露呈。
カビだらけのマスクはその汚らしさを具現化したように見えて仕方がない》と小泉は投稿した。

 落語家の笑福亭鶴瓶(68)はラジオで無能無策の安倍政権をこう斬った。
もっともっと前に、いろんな判断やってくれたら、早くやってくれたら死なんでええ人もおったと思うねん。早く判断せんで、コロコロコロコロ変わってきてるから」
 アベノマスクには、「日本(の業者)に頼んだったらええやん。マスクを日本で作るという考えはないのかゆうねん。何億も使って。コロナがたくさん出てるところに、なんでマスク(の製造)頼むねん」と声を荒らげた。
 芸能界において、政治的発言はタブーとされてきた。タレントに政治色がついて仕事が減る恐れがあるし、CMのスポンサー企業から発言しないよう歯止めがかかることもあるからだ。芸能プロも、情報番組などで政権批判を控えるようお達しを出したりしていたが、「安倍首相の星野源とのコラボ動画が芸能人の怒りに火をつけた。いまは忖度することなく多くの芸能人が声を上げている。このままでは干上がってしまうからです」(芸能プロ関係者)。

 世良公則(64)は自民党の甘利明議員のSNSについて、「政府の援助無しでここまで弱りきっていても『今は我慢する時』と自分に言い聞かせ努力するのが日本人。そんな国民に政府は『はいはい。良くできました。もう少しです。頑張りましょう』と言える神経が理解できない」と批判コメントを発信。すると事務所宛てのメールに自民党員を名乗る人物から「甘利議員のコメント批判をするな」と脅迫ともとれる文面で抗議があったそうだ。世良は「今後このような事があれば法的対応も考えさせて頂きます」と更に怒りを爆発させている。

「これは“一揆”だ」
 梅沢富美男(69)も10万円給付プランが浮上した際、こうまくしたてた。
「なんだよ、手を挙げた人に10万円くれるって。全く失礼じゃないですか。お殿様気分でいるならいればいい。でも、あんたらをお殿様にしてくれたのは国民ですよ。給料はおれたちの税金ですよ。それを自分の金みたいなこと言って。あんな偉そうな口をきいて!」

「文化芸能の営みをたかだか一時の経済的な理由で絶やしていいのか」
 極めつきは日本共産党の「しんぶん赤旗」に登場したホリプロの堀義貴社長だ。エンタメ業界は自粛要請に真っ先に応じた結果、仕事を失うなどして、現時点で3300億円以上の損失になっていることを念頭に「(政府からは)補償どころか、ねぎらいの言葉さえありません。先人が何千年もの間、連綿とつないでくれた文化芸能の営みをたかだか一時の経済的な理由で絶やしていいのでしょうか」とぶちまけている。
「堀氏はバーニングやエイベックスなど大手芸能プロ加盟の音事協の代表でもあり、堀氏の言葉はそのまま芸能界の総意。西田敏行さんも俳優を代表して窮状を訴えています。追い詰められた芸能人がついに安倍政権に対して“一揆”を起こし始めたのです」(ジャーナリスト・二田一比古氏)

 生死の瀬戸際まで追い詰められた芸能人の怒りが、燎原の火のごとく広がっている。


外来患者の約3%に新型コロナの抗体 神戸の病院で調査 
NHK NEWS WEB 2020年5月3日
神戸市の病院を新型コロナウイルス以外の理由で受診した患者1000人を対象にした調査で、およそ3%から新型コロナウイルスに感染していたことを示す抗体が検出されたことが分かりました。専門家は、「感染者の多さを示しているが、大部分の人は感染していないとも言え、外出自粛などの対策は引き続き必要だ」と指摘しています。
神戸市中央区にある市立医療センター中央市民病院の医師などのグループは、ことし3月末から先月7日にかけて、新型コロナウイルス以外の理由で外来を受診した患者から無作為に1000人を選び、血液中に新型コロナウイルスに感染したあとにできる「抗体」があるか調べました。

グループによりますとその結果、33%にあたる33人から抗体が検出されたということです。グループでは、調査の対象が外来患者に限られることや検査の正確性に一定の課題があるとしたうえで、これを神戸市の人口に換算するとおよそ5万人が感染したことになるとしています。
2日夜、記者会見した市立医療センター中央市民病院の木原康樹院長は、「われわれの想像以上に、多くの市民がすでにウイルスと接触し、抗体を獲得している可能性がある」と話していました。

この結果について感染症の予防対策に詳しい関西福祉大学の勝田吉彰教授は「実際の感染者の多さを示す貴重なデータだが、大部分の人は感染していないとも言え、外出自粛などの対策は引き続き必要だ」と指摘しています。