菅政権は新型コロナ対策の失敗とスキャンダルの続出によりすでに死に体と言われていますが、野党第1党の立民党の支持率は6%程度でとても政権交代の受け皿になるとは言えません。
枝野代表は本気で野党共闘を進めようとしているのでしょうか。もしも立民党(だけ)の大躍進を期すという願いが心の片隅にでもあるのなら、即刻そんな考えは捨てるべきです。10年1日の如く反共を口にし続ける連合会長の神津氏の態度も勿論論外です。
日刊ゲンダイに週1で「それでもバカとは戦え」を連載している作家の適菜 収氏が「立憲民主党は身近な敵と戦え 敵は党内ボンクラと支持母体」とする記事を掲げました。
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それでもバカとは戦え
立憲民主党は身近な敵と戦え 敵は党内ボンクラと支持母体
日刊ゲンダイ 2021/02/06
秋の任期満了以前に必ず行われる総選挙。自民党は東京五輪・パラリンピックを強行して「成功した」と言いながら選挙に突入する算段だったのだろうが、新型コロナウイルスの世界的な感染拡大と医療崩壊により、五輪中止や延期の可能性も出てきた。要するにいつ解散があってもおかしくない状況だが、野党第1党である立憲民主党の本気度が伝わってこない。1月31日、立憲民主は、合流新党として初めての定期党大会を開催。代表の枝野幸男は野党共闘を進め、政権交代を目指す考えを表明した。
また、政府の新型コロナ対策は「後手後手の場当たり的対応」で「人災だ」と批判、「国民の命と暮らしを守る政治に転換」するとの方針を掲げた。
しかし、立憲民主の支持率は6%程度(NHK1月世論調査)で、多くの国民は政権交代の受け皿になるとは思っていない。一番の理由は党がまとまらず、政権を取っても日和るのではないかと疑われているからだろう。よって、連立には共産党が必要だ。共産は硬直しているし、妥協しない。新自由主義路線を突き進む自民に比べればはるかに保守的でもある。
立憲民主と共産の候補者が競合している選挙区は60以上。候補者を一本化すれば与野党が逆転するところも少なくない。
最大の障害は、政策や理念が違う共産とは組めないなどと言い出す党内のボンクラと支持母体の連合だろう。連合会長の神津里季生は「(共産党を)応援することはまずあり得ない。野党連合政権は目指す国家像が違う以上、これもあり得ない」と発言。
アホか。こうした寝ぼけたことを言っているから、政権が取れないのだ。立憲民主の描く「国家像」などどうでもいい。今必要なのは安倍―菅一味による国の破壊を早急に止めることだ。枝野は「日本の政治が機能していないことで命が失われている」と言う。だとしたら、自公政権を間接的にアシストしている身近なところにいる敵と戦え。
共通政策がどうこう言うのもアホ。今回は救国連立内閣として、徹底した新型コロナ対策(補償の拡大)と、一連の安倍晋三事件の闇を明らかにすることを訴えればいい。
菅政権は新型コロナ対策の失敗とスキャンダルの続出によりすでに死に体である。これで選挙に負けたら党の存在意義すら消滅する。
適菜収 作家
1975年生まれ。作家。近著に「国賊論 安倍晋三と仲間たち」、「ニーチェの「アンチクリスト」を現代語訳した「キリスト教は邪教です!」、「ゲーテの警告 日本を滅ぼす『B層』の正体」など著書40冊以上。購読者参加型メルマガ「適菜収のメールマガジン」も始動。詳細は適菜収のメールマガジンへ。