2021年2月10日水曜日

NHK有馬キャスターが降板! 『クロ現』国谷裕子降板事件の再来

 NHKの看板報道番組『ニュースウオッチ9』の有馬嘉男キャスターが3月に降板することが明らかになりました。惧れていたことが現実になりました。
 かつて菅氏の逆鱗に触れた『クローズアップ現代』の国谷裕子キャスターや、政権に批判的であったテレビ朝日の古舘伊知郎キャスターなどが降板させられました。
 有馬氏に関しては、2月9日の「文春オンライン」にNHKの前田晃伸会長のインタビュー記事が載り、有馬氏の質問について会長が、でも、取材ってそういうものでしょ? その時、聞くべきことを聞かなかったらヤラセじゃない。そっちの方がおかしいでしょうと答えているのを知り、3月の降板はなさそうだと思ったのは浅はかな考えでした。
 菅官房長官時代に、政府に批判的な発言をしたためにTV番組から降板させられた人たちは5指に余ります。つくづく強権的な人間であり、正常な質問でも傷つくらしい異常に高い気位を持った執念深い人間です。
 LITERAが報じました。
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NHK『NW9』有馬キャスターが降板! 原因は菅首相の激怒と官邸広報官の圧力電話 『クロ現』国谷裕子降板事件の再来
                             LITERA 2021.02.09
 危惧されていた事態が現実になった。NHKの看板報道番組『ニュースウオッチ9』の有馬嘉男キャスターが降板することが明らかになったのだ。
 有馬キャスターといえば、本サイトでも度々報じてきたとおり、昨年10月26日放送の『ニュースウオッチ9』に菅首相が生出演した際、日本学術会議の任命拒否問題について「総理自身、説明される必要があるんじゃないですか?」などと食い下がって質問。これに対して、菅首相が「説明できることとできないことってあるんじゃないでしょうか」と逆ギレで返答したことから、有馬キャスターが降板させられるのではないかと危惧の声が上がっていた。
 まさにその不安が的中したのだ。有馬キャスター降板と菅首相逆ギレが無関係というのは考えにくい。
 実際、この日の放送をめぐっては、官邸がNHKを恫喝していたことも明らかになっている。「週刊現代」(講談社)2020年11月14日・21日号はこう報じている。
〈その翌日、報道局に一本の電話がかかってきた。
「総理、怒っていますよ」
「あんなに突っ込むなんて、事前の打ち合わせと違う。どうかと思います」
 電話の主は、山田真貴子内閣広報官。お叱りを受けたのは、官邸との「窓口役」と言われる原聖樹政治部長だったという。〉
 山田真貴子内閣広報官は総務省出身で菅首相の“子飼い”。そんな人物が、「あんなに突っ込むなんて、事前の打ち合わせと違う」「総理、怒っていますよ」などとクレームを付けていたのだ。
 さらに、菅内閣の坂井学官房副長官が菅首相との会食の場で、「NHKはガバナンスが利いてない」「NHK 執行部が裏切った」などとNHKを攻撃していたことも明らかになっている。
 また『デイリー新潮』の本日の報道によれば、これ以降、有馬キャスターの発言が厳しくチェックされるようになり、「ニュースの後に有馬さんが受けのコメントするときすら、アドリブは許されなくなりました」と番組関係者が語っている。
 そもそも菅首相といえば、安倍政権下で、同じくNHKの『クローズアップ現代』の国谷裕子キャスターや、『報道ステーション』(テレビ朝日)の古舘伊知郎キャスターなど、政権に批判的なキャスターを降板に追い込んできたことで知られる、言論弾圧体質の持ち主だ。
 今回の有馬キャスター降板は、こうした菅首相の言論弾圧体質がもろに剥き出しになったものだ。それに簡単に屈服してしまうNHKの姿勢も大問題だろう。最近のNHKの政権忖度ぶりについてはあらためて別稿で指摘したいが、菅官邸が有馬キャスター問題をめぐって、いかにNHKに圧力をかけてきたか、昨年12月の記事を以下に再録するので、ご一読いただきたい。 (編集部)

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