2017年6月3日土曜日

03- 「事実誤認ない」と国連報告者デービッド・ケイ氏が会見

 日本の「表現の自由」の現状を昨年調査した国連人権理事会の特別報告者、デービッド・ケイ氏が「政府がメディアに直接、間接に圧力をかけている」などと指摘する報告書案を29日、ホームページ上で公表したことに対して、日本政府は30日、「客観的事実に基づいていない」として、訂正や削除を求めた同理事会宛ての反論書も公表しました。
 
 それに対してケイ氏は2日記者会見を行い、「事実誤認はない。反論も多く聞いた上で結論を導き出した」と強調しまし
     (関係記事)
6月1日 「日本ではメディアに政府から圧力」国連特別報告者勧告
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「事実誤認ない」=国連報告者が会見
 時事通信 2017年6月2日
 国連特別報告者のデービッド・ケイ氏は記者会見を行い、自身がまとめた日本の特定秘密保護法に批判的な報告書について「事実誤認はない。反論も多く聞いた上で結論を導き出した」と強調した
 
 
「メディアに圧力」国連報告書案…政府は反論
読売新聞 2017年05月30日
 【ジュネーブ=笹沢教一】国連人権高等弁務官事務所(OHCHR)は30日、日本の「表現の自由」の現状を昨年調査した国連人権理事会の特別報告者、デービッド・ケイ米カリフォルニア大学教授が「政府がメディアに直接、間接に圧力をかけている」などと指摘する報告書案をホームページ上で公表した。
 同時に、日本政府が「(内容は)客観的事実に基づいていない」として、訂正や削除を求めた同理事会宛ての反論書も公表した。
 ケイ氏の報告書案は29日付、反論書は30日付。
 
 報告書案では、高市総務相が政治的公平性を欠く放送を続けた放送局の停波の可能性に触れたことを引き合いに、「放送の自由と独立が損なわれる」として、政治的公平性に言及した放送法4条の撤廃を求めた。
 また、慰安婦問題に関連して日本政府が歴史教科書に介入したとして、教科書検定の見直しも求めた。報告書案は全般にわたり、政府や現在の与党が報道機関に圧力を加えているとの主張が目立つ。
 日本政府の反論書では、「報告書案で示された事実の多くはうわさ話や臆測であり、客観的な情報に基づいていない」と指摘。「このような報告を発表することは、国連人権理事会の権威を著しく低下させる」と強い懸念を表明した。
 ケイ氏は昨年4月、政府の招きで来日し、政府やメディア関連団体、民間活動団体(NGO)などと面会、その結果を暫定版報告書として同月、公表した。その際も同様の主張をしていたため、日本側が訂正を求めていたが、報告書案には反映されていない。
 報告書案は未編集版だが、今後、日本の反論内容が反映されるかどうかは不透明で、ほぼ報告書案通りの内容で、6月6日から始まる国連人権理事会で報告されるとみられる。
 報告書で勧告される内容に法的拘束力はないが、勧告に対する日本政府の対応が継続的に調査対象となる。