2017年6月14日水曜日

共謀罪法 反対集会に5千人 東京日比谷で

 13日夜、共謀罪法案に反対する市民団体主催の集会が日比谷野外音楽堂であり、5200人が参加しました。集会では野党の党首や学者らが次々に壇上に立ち、法案の問題点を指摘しました。(時事、NHK)
 
 12日、共産党民進、自由、社民の野党4党は国対委員長会談を開き、学校法人「加計学園」疑惑の真相究明を国会の最優先課題として取り組むよう求めることを確認しました。(しんぶん赤旗)
 
 民進、共産両党は13日、共謀罪法案の審議を巡り、閣僚の資質に欠けるとして金田法相の問責決議案を参院に共同提出しました。
 与党は14日の参院本会議で否決し、法案15日に参院法務委員会で採決し週内の参院本会議で可決、成立させる方針ですが、「加計学園」の獣医学部新設問題もあり、与野党攻防が激化します。政府・与党は、会期を18日から小幅延長する案を最終調整しています(東京新聞)
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「絶対廃案」「憲法違反」 「共謀罪」反対集会5千人 東京
時事通信 2017年6月13日
 「共謀罪」の趣旨を盛り込んだ組織犯罪処罰法改正案に反対する市民団体主催の集会が13日夜、東京・日比谷の野外音楽堂であった。与党は近く参院法務委員会で採決する構えを見せており、参加者はプラカードを手に「共謀罪は絶対廃案」とシュプレヒコールを上げた。
 会場には主催者発表で5200人が参加。野党の党首や学者らが次々に壇上に立ち、法案の問題点を指摘した。
 ノンフィクション作家の吉岡忍さんは「共謀罪はそもそも憲法違反。政府を批判したり、反対したりすること自体を犯罪と見なそうとしている。共謀罪を許した先には、とんでもない社会が待ち受けている」と訴えた。
 
 小学生の息子を連れて訪れた川崎市の会社員城谷創一さん(49)は「審議時間が全然足りておらず、論議している感じがしない。採決すること自体がおかしい」と憤った。同市の40代女性は「昔の治安維持法みたいに物が言えなくなってしまうことに危機感がある」と話した。
 
 
「テロ等準備罪」新設法案に反対する集会 東京
NHK NEWS WEB 2017年6月13日
共謀罪の構成要件を改めて「テロ等準備罪」を新設する法案に反対する集会が、東京・千代田区で開かれました。
 
この集会は、市民団体が主催して東京・千代田区にある日比谷公園の野外音楽堂で開かれ、主催者の発表でおよそ5200人が参加しました。
この中で、海渡雄一弁護士が、国連の特別報告者が法案に懸念を示していると指摘したうえで、「日本の人権状況は国際社会でも注意信号が点滅している。私たちは必要な発言や活動をやめず、主権者として強行採決を阻止しなければならない」と訴えました。
また、日本ペンクラブの専務理事を務めるノンフィクション作家の吉岡忍さんは「法案は言論の自由、内心の自由を保障する憲法に違反している。法律ができれば、治安維持法のように悪い方向に転がってしまう」と反対の声を上げました。
参加者たちは、「共謀罪廃案」と書かれたプラカードを持って、「強行採決許すな」とか、「共謀罪は人権弾圧」などとシュプレヒコールを上げていました。仕事帰りに参加したという30代の会社員の女性は「このまま法案が通ることに不安を感じています。私たち市民が監視の対象になったり、言いたいことが言えなくなったりする社会はとても怖いと思います」と話していました。
 
 
会期末国会 加計問題 最優先に
「共謀罪廃案求める」 4野党国対委員長会談で確認
しんぶん赤旗 2017年6月13日
 「共謀罪」法案をめぐり国会が緊迫の度を増しています。参院法務委員会(秋野公造委員長)は12日、断続的に理事会を開き、与党側は13日午前の参考人質疑に続いて、午後に質疑を行うよう提案。野党側が法案採決しないことを確約するよう求めたのを拒み、秋野委員長が職権で開会を決めました。日本共産党と民進、自由、社民の野党4党は国対委員長会談を開き、学校法人「加計学園」疑惑の真相究明を国会の最優先課題として取り組むよう求めることを確認しました。
 
 4野党国対委員長は
(1)13日正午までに加計疑惑にかかわる文部科学省の再調査結果の公表
(2)調査結果に基づく衆参予算委員会の集中審議
(3)前川喜平・前文科事務次官の証人喚問―を与党に求める
 ことで一致。日本共産党の穀田恵二国対委員長は「安倍首相自身の責任・進退にかかわる加計問題こそ国会の最優先課題だ。国民世論に押されて文科省も再調査に踏み出さざるを得なくなったわけで、資料を直ちに提出し、前川氏の証人喚問をやるべきだ。真相究明の立場に立つかどうかが問われている」と強調しました。
 
 採決についての確約がないままでの法務委員会開会について報道陣から問われた民進党の山井和則国対委員長は「会期末も迫っているなかで、これだけ国民の不安と疑問が多い共謀罪法案の成立は断念すべきだ。間違っても強行採決すべきでない。4野党結束し、断固として廃案を求めていく」と表明しました。
 
 12日の参院法務委員会の理事会で、自民党の西田昌司筆頭理事は「あす(13日に)採決することは考えていない」としながら、「(採決しないと)予断を与える約束も発言もできない」とし、採決強行の可能性を否定しませんでした。
 日本共産党の仁比聡平議員は、採決しないと確約しない与党を批判し、「審議が尽くされていないことは明らかであり、13日の質疑終局・採決はまったくありえない」と強調。「質疑をすればするほど危険性や矛盾が明らかになっている。徹底審議すべきだ」と主張しました。
 日本共産党の小池晃書記局長は国会内での記者会見で、与党側が共謀罪法案の採決強行を否定していないことは重大だとし、「強行阻止のため、4野党で結束してあらゆる手段を尽くす」と表明しました。
 
 
共謀罪、15日に参院委採決方針 与党、週内成立目指す
東京新聞 2017年6月13日
 民進、共産両党は13日、「共謀罪」の趣旨を盛り込んだ「テロ等準備罪」を創設する組織犯罪処罰法改正案の審議を巡り、閣僚の資質に欠けるとして金田法相の問責決議案を参院に共同提出。与党は14日の参院本会議で否決する。改正案を15日に参院法務委員会で採決し、週内の参院本会議で可決、成立させる方針。廃案を訴える民進党など野党4党は、改正案成立前に内閣不信任決議案を衆院に提出して対抗する構えだ。
 
 終盤国会は、安倍首相の友人が理事長を務める学校法人「加計学園」の獣医学部新設問題もあり、与野党攻防が激化。政府、与党は、会期を18日から小幅延長する案を最終調整している。(共同)