小池百合子都知事が党首に収まった都民ファーストには、自民党を離党した若狭勝衆氏、民進党を離党した長島昭久氏それに維新の会を除名になった渡辺喜美氏が応援に駆けつけているほか、無所属の松沢成文氏と民進党の柿沢未途氏も小池グループに合流することが決定しているということです。
国政における小池新党の立ち上げは都議選後になりますが、もしも都民ファーストが圧勝するようなら、国政レベルでも民進党からの離党者が続出し小池新党になだれを打つ可能性があるということです。
問題は、小池新党が自民党に対してどういう姿勢を取るかですが、維新の会のように単なる「第2自民党」になるのであれば何の価値もありません。維新の会の経過をみればそれは没落への道なので小池氏が安易にそんな道を選ぶことはないと思われます。「第2自民党」などという情けないものではなく、きちんとした考え方のもと、戦後最悪の政治の反動化と政治の私物化が行われている現状を改める勢力になって欲しいものです。その過程でいまの民進党が解党されるのはむしろ望ましいことです。
日刊ゲンダイの記事を紹介します。
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離党議員が次々合流 現実味帯びる小池新党は“第2自民”か
日刊ゲンダイ 2017年6月25日
「古い議会を新しくするチャンスがやってまいりました!」
都議選告示日の23日、渋谷駅前のスクランブル交差点で第一声を上げた小池百合子知事の傍らには、自民党を離党した若狭勝衆院議員と、民進党を離党した長島昭久衆院議員の姿があった。
知事選でも党の方針に逆らって小池知事を支援した若狭氏はともかく、長島氏が都民ファーストの会の応援に入ったことは、さっそく永田町で話題を呼んでいる。
「やっぱり“小池新党”ができますね。22日に日本維新の会を除名になった渡辺喜美参院議員は長島氏と勉強会をやっているし、小池知事との連携を公言している。現職の国会議員が5人集まれば新党ができます。無所属の松沢成文参院議員と民進党の柿沢未途衆院議員も合流することで話がついていると聞いています」(民進党関係者)
今月6日、柿沢氏の妻である柿沢幸絵都議が民進党を離党、選挙戦では都民ファーストの推薦を受けている。その“責任”という形で柿沢氏自身も党役員室長を辞任したが、「役職辞任は本人も離党する準備でしょう」(地元有権者)ともっぱらだ。
渡辺氏も維新の選対顧問だったのに、公然と都民ファーストの候補者を応援し、党内で問題になっていた。
「喜美さんはもともと維新の中で浮いていて、特に“大阪組”の連中と折り合いが悪かった。そんな中、都民ファーストから都議選に出馬している音喜多駿都議の事務所に喜美さんが『祈・必勝』の為書きを出していたことがバレたんです。本人を問い詰めたら、『小池さんと一緒にやっていきたい』と言う。それで離党届が提出されましたが、明らかな反党行為なので、除名処分にしました。喜美さんは昨夏の参院選で維新の比例代表で当選したので、離党するなら議員辞職が筋です」(維新関係者)
■維新除名の渡辺氏と“第2自民党”を結成か
新党結成は、小池知事がいずれ国政進出する際の受け皿づくりともいわれている。
小池知事はバッジを着けないまま知事の立場で代表を務め、国会議員は国政の場で活動する。要するに、橋下維新の東京版ということだ。
「新党結成の具体的な動きは都議選後でしょう。都議選の結果は国政に大きく影響してきます。支持率下落で逆風の自民党がどこまで議席を減らすかは分かりませんが、少なくとも民進党が壊滅状態になることは間違いない。これで都民ファーストが過半数を取るほど圧勝するようなら、国政レベルでも、民進党からの離党者が続出し、小池新党になだれを打つ可能性がある。ただ、自民党に対抗できるしっかりした野党ができるかどうかは別問題です。“第2自民党”では意味がありません」(政治ジャーナリスト・山田厚俊氏)
渡辺氏は4日の維新の集会でも「親安倍・親小池の改革大連合」を主張していたという。有権者が本物の野党を見極めて投票しないと、都議選後を経て、ますます安倍1強が加速することになる。