2017年6月10日土曜日

「天皇陛下の意思に反する結果に」と学友の橋本氏 退位問題で

「これでは敗北」陛下学友の橋本さん 天皇退位
時事通信 2017年6月9日
 「天皇陛下の意思に反する結果になってしまった」。学習院初等科から大学まで同級生として一緒に過ごした橋本明さん(84)は、退位に道を開く特例法の成立を受けこう語る。
 
 象徴天皇として初めて即位し、被災者を励まし、先の大戦の犠牲者らの慰霊の旅を続けてこられた陛下。「そうした公的行為を全身全霊で行うことが難しくなったからこそ、さらには次の世代のことも考えた上で、昨年8月、退位の意向をにじませた『お言葉』を表明したはず」と橋本さん。
 
 官房長官が衆参両院で「先例になり得る」と発言したが、「今の政権が一代限りにしたいと思っているのは明白。そもそも政府が設置した有識者会議の名称も『公務の負担軽減等』で、陛下の思いとは逆のものだった」と憤りをあらわにした。
 
 
退位特例法成立、陛下に伝達
時事通信 2017年6月9日
 天皇陛下の退位を実現する特例法が成立した9日午前、陛下は皇居・宮殿で、フィリピンとベラルーシの新任大使の信任状奉呈式に臨んだ後、会計検査院長や公正取引委員会委員長らと昼食を共にされた。宮内庁によると、午前中、信任状奉呈式のため宮殿にいた陛下に側近が、特例法が成立したことを伝えた。
 
 午前10時すぎ、特例法が参院本会議で可決。陛下は、午前10時半から信任状奉呈式に臨み、正午には宮殿「連翠(れんすい)」に姿を見せ、出席者に「日々のお務め、誠にご苦労さまです」と声を掛け、和やかに懇談。秋篠宮さまも同席した。