2017年10月29日日曜日

29- 岡田氏が代表返り咲きなら最悪のブラックジョーク(植草一秀氏)

 民進党は27日の両院議員総会で、希望の党との合流構想を撤回し党本部と地方組織を維持することを確認し、30日に全国幹事会でこうした方針を説明し、同日改めて両院議員総会を開き後任の代表選びに入り、11月1日の特別国会召集前に新体制を発足させる予定です。新代表には岡田克也元代表の再登板が有力視されています。
 前原氏の大暴走の結果とはいえ、衆院の方では不完全ながらも希望の党と立憲民主党に分解されたのに対して、参院の方では従来型の民進党が維持されるわけです。
 もともと大暴走に端を発したものなので、それに整合させるのには無理がありますが、右翼とリベラルが混在するという党の在り方がそのまま維持されるというのもまた切ないものがあります。
 100億円(一説に140億円とも)といわれる党の資金について、前原氏は「他の党に分配することはない」と、立憲民主党への分配を否定したようですが、自らの犯罪的行為が結果したものについて、そんな風な口を利いてもいいものなのか大いに疑問です。

 神津里季生・連合会長の氏は27日の連合茨城定期大会で、希望の党の「2030年までに原発をゼロにする」という公約に文句をつけたようですが、立憲民主党も含めて、民進党が依然として神津氏の顔色を窺ってばかりいるのも救いがありません。

 植草一秀氏のブログを紹介します。
 毎日新聞の記事も併せて紹介します
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岡田ゾンビ代表返り咲きなら最悪ブラックジョーク
植草一秀の「知られざる真実」 2017年10月28日
総選挙前に生じた民進党の分離・分割は必然の現象であった。民進党内に二つの異なる政党が同居する状態が続いていた。これを解消したものである。
私はかねてよりこのことを訴えてきた。そして、民進党の代表選でこのことが鮮明になった。
原発、戦争法・憲法、消費税 という主要な三つの政策課題についての基本方針が真っ二つに割れたのである。その必然の結果であるが、野党共闘のあり方につての主張も真っ二つに割れた。

前原誠司氏は原発再稼働容認、戦争法制容認・憲法改定推進、消費税増税推進 の方向を示した。同時に、共産党との共闘について否定的見解を示した。
これに対して枝野幸男氏は、原発ゼロ前倒し、戦争法制否定・憲法改定慎重、消費税増税凍結 の方向を示すとともに、共産党との共闘について前向きの方針を明示した。
代表選では前原誠司氏が当選したが、枝野氏も一定の投票を得た。

この後、前原新代表が暴走した。
民進党が丸ごと希望の党に合流するとの説明で了承を取りながら、実際には、戦争法制肯定 憲法改定推進 共産党との共闘否定 の条件を呑んで希望の党に合流することを強行した。
民進党が分裂することは当然のことだ。民主主義のルールに反する暴走と言わざるを得ない。
基本的な政策方針、基本的な理念が異なる勢力が同居していることを確認したのであるから、そのいずれか一方だけを強要することを考えるなら、党を分離・分割する以外に方法はない。
前原氏が適正な党内論議、党内手続きを踏まずに、強引な手法で希望の党への合流を強行したために、立憲民主党が創設され、結果的に、党の分離。分割が実現した。この結果をもたらした主因は、前原氏のルール違反の暴走にあり、結果としての民進党分離。分割に対して、前原氏は責任ある対応を示すべきだ。

具体的に言えば、党が保有する政党交付金を、適正に立憲民主党と分割するべきなのだ。
法的な制約を考察した上で、法令に反しないかたちで、政党交付金残高を民進党と立憲民主党に分離・分割するべきである。
それを、立憲民主党が創設されたことを、これ幸いに、政党交付金を、完全な「鵺(ぬえ)」の存在になった民進党が自己資金としてしまうことは「公金」の取り扱いとして許されるものでない。

そもそも、このような事態が生じるに至った根本的な原因は、民進党内に二つの異なる政党が同居していたという点にある。前原氏は、強引に、その相違による線引きを実行した。
前原氏が線引きを行ったから、線で引かれて新党ができた。この新党に党の政党交付金残高は渡さないとする対応が間違っている。
残余の民進党は、基本的な政策路線、方針で、希望系と立憲系 に分かれるべきである。
それが、主権者に対する分かりやすい説明である。

ところが、蜜に群がるアリのように、民進党の政党交付金残高に無所属で出馬した議員を含めて群がり始めている。前原氏が代表を辞任したあとに、岡田克也氏が新代表に就任するなどという悪い冗談が流布されているが、彼らは自らを反省する心の姿勢さえ有していないのではないか。
今回の選挙で立憲民主党が主権者から強く支持されたのは、これまでの民進党の「鵺(ぬえ)」体質を、最低限ではあるが払拭したからである。
2019年の参院選に向けての体制と言うが、元の木阿弥、元の民進党に戻るなら、主権者は誰一人として、この民進党を支持しないだろう。
残余の民進党を、政策路線を基軸にして完全に分離・分割することが求められている。そして、その分割に従って、政党交付金も公正に分離・分割するべきである。
(以下は有料ブログのため非公開)


<民進> 後任に岡田氏有力 前原氏辞任表明
毎日新聞 2017年10月27日
 民進党の前原誠司代表は27日の両院議員総会で、代表を辞任する意向を正式に表明した。総会では、希望の党との合流構想を撤回し、党本部と地方組織を維持することを確認した。30日に開く地方組織の代表らを集めた全国幹事会でこうした方針を説明する。
 30日に改めて両院議員総会を開き、後任の代表選びに入る。11月1日の特別国会召集前に新体制の発足を目指す。党籍を残したまま無所属で衆院選に立候補し当選した岡田克也元代表の再登板が有力となっている。

 前原氏は冒頭あいさつで「責任を痛切に感じている。一定の方向性を定めた上で辞任させていただく」と述べた。非公開の意見交換では「あの状況の中では希望の党との合流しか考えられなかった」などと釈明した。
 これに対し、出席議員からは希望の党の小池百合子代表(東京都知事)との交渉過程や前原氏の判断を問いただす意見が相次いだ。

 50億〜100億円とされる民進党の資金について前原氏は記者団に「他の党に分配することはない」と明言した。
 総会には参院議員44人と無所属で当選して党籍を持つ衆院議員15人の計59人が出席した。【光田宗義、樋口淳也】。 (酒井健)