公示日前後の世論調査によると、自民党は単独で270議席前後になると予測されるということです。
公示の少し前には、自民党による独自情勢調査の数字がマスコミのなかで出回っており、それによれば自民は大量の議席を失い、希望の党は100議席近く獲得するとされていました。それとは大違いの内容です。
永田町関係者によれば「先の自民党の情勢調査では、党内を引き締めるためわざと厳しく見積もった。自党を少なめにしてそのぶんを希望に上乗せした」のではないかということです。
LITERAはNHKの予測結果を紹介していますが、毎日新聞と日経新聞の結果も下表の通り、自民党が断トツです。
各 社 議 席 予 測
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政 党
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公示前
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NHK
|
毎日新聞
|
日経新聞
| |
自 民
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290
|
270
|
289
|
260
| |
公 明
|
35
|
35
|
30
|
34
| |
希 望
|
57
|
50~59
|
60
|
69
| |
維 新
|
14
|
16
|
17
|
10
| |
共 産
|
21
|
24
|
14
|
18
| |
社 民
|
2
|
2
|
2
|
1
| |
立 憲
|
16
|
30~36
|
33
|
45
| |
こころ
|
0
|
0
|
0
|
0
| |
無所属
|
37
|
20~26
|
20
|
28
| |
合 計
|
472
|
447~468
|
465
|
465
|
とはいえ選挙はまだ始まったばかりで、投票先を決めていない人たちが半数近くもいるのでこれからの戦いです。
選挙の結果、もしも改憲勢力が衆議院3分の2を占めると、憲法改悪が強行される可能性が高まり、自公過半数勢力を維持すれば、2019年10月に消費税率が10%に引き上げられ、庶民に逆進性のある重税が課されます。
植草一秀氏は、「このような道を日本の主権者が選択するのであれば結果として、庶民が苦しみあえぐ状況に陥るのは自業自得と言わざるを得ない」と歎じる一方で、そもそもメディアは情報を操作して人々の投票行動を誘導するので、その誘導に乗せられて、安易な投票行動を取ってはならないとしています。
議席の予測は極めて低い投票率を前提としているので、50%の投票率が70%に上昇すれば選挙結果は大逆転する、自民有利の情報を流す最大の目的は、無党派層に投票行動を諦めさせ(あるいは勝ち馬に乗らせて)自民の勝利を成就することにあるので、その策略にはまることなく、22日までの選挙戦のなかで情勢を一変させなければならないとしています。
LITERAの記事と植草一秀の「知られざる真実」を紹介します。
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テレビ・新聞の衆院選情勢調査結果を入手!
自民が270を超える一人勝ち、改憲勢力も8割超えの恐怖
LITERA 2017年10月11日
衆院選公示日から早くも3日が経過したが、この週末から週明けにかけて、マスコミ各社は一斉に「情勢調査」を行った。「情勢調査」とはマスコミ各社が公示日前後に行なっている調査で、数字は公にされないが、新聞紙上などで情勢の予測の根拠として用いられているものだ。
そんななか、本サイトは、NHKのものと思われる衆院選の「情勢調査」を入手した。情報提供者によると、8、9、10日にわたって実施した調査の結果だというが、そこには、おそるべき数字が並んでいた。
自民党…………270
希望の党………50~59
公明党…………35
立憲民主党……30~36
日本維新の会…16
共産党…………24
社民党………… 2
無所属…………20~25
ご覧の通り、自民党の一人勝ちである。依然として単独過半数を大きく上回り、国会運営を安定させる絶対安定多数を超える数字だ。改選前と比べれば14議席減だが、今回の選挙で定数が475から465へと10議席減ることを考慮しても、間違いなく大勝と言える。自民党内からも批判の声はあがらず、安倍総裁体制は完全に勢いを取り戻すだろう。
さらに、連立を組む公明党は現状維持で、自公だけで憲法改正の発議要件3分の2(310議席)に肉薄。そこに維新や無所属の改憲勢力が足並みをそろえれば、3分の2はゆうに超えることになる。
一方、希望の党は明らかな惨敗だ。230人以上の候補者を立て、その4分の1も議席を取れなかったとなれば、小池百合子代表や党中枢の責任問題が噴出するだろう。
実は、すでに先週末には、自民党による独自情勢調査の数字がマスコミのなかで出回っており、それによれば、自民は40議席以上失い、希望の党は100議席近く獲得するとされていた。ところがNHKの情勢調査では、自民はほとんどダメージなく、逆に希望の党が全然議席を取れないという結果がでたわけだ。自民独自調査とNHK調査の数字を比べてみれば一目瞭然だが、これは希望の党が獲得するとされた議席のほとんどが、自民に流れていったかたちだ。
「先週末の自民党の情勢調査では、党内を引き締めるため、わざと厳しく見積もったと言われています。おそらく、自党を少なめにして、そのぶんを希望に上乗せした、ということではないでしょうか」(永田町関係者)
実際、自民党圧勝の結果をはじき出しているのは、NHKだけではない。共同通信も週末に情勢調査を行なっており、こちらは詳しい数字は入手できていないが、なんと自民党単独で290を超える可能性もあるとの結果が出たといわれている。
まさに、小池劇場に踊らされ、安倍批判をまともにやらなかったこの間のマスコミ報道が招いた結果と言えそうだが、しかし、恐ろしいのは選挙結果が情勢調査どおりになったあとの展開だ。
まず、民進党の希望の党への合流によって改憲に反対する勢力が一気に減ったことは指摘されていたが、このうえに自民党と公明党が圧勝すれば、改憲勢力は8割を超えることになる。立憲民主党や共産党は健闘しているが、リベラル護憲勢力は完全に端っこに追いやられてしまうだろう。
そして、惨敗した小池百合子と希望の党は、選挙後、自分たちの存在感を示すために、安倍自民党の改憲シナリオに積極的に協力していくはずだ。
だが、選挙戦はまだ序盤だ。マスコミは選挙公示期間中というのを理由に一切の政権批判を封じるだろうが、今はネットがある。悪夢のような改憲シナリオを止めるためにも、最後の最後まで安倍政権の問題点を批判していく必要がある。(編集部)
低投票率下の自公勝利誘導情報操作に騙されるな
植草一秀の『知られざる真実』 2017年10月12日
報道各社の総選挙序盤情勢が報道されている。
この報道は投票行動を誘導するために用いられている。極端に偏った情勢を印象付けると、この傾向が増幅される。
流れに乗ろうとする「勝ち馬に乗ろうとする行動」流れが考えにそぐわず、「選挙に行くことをやめる行動」の二つが助長されるのである。
対立陣営の伯仲を報道すると、二つの勢力のいずれも投票行動を積極化させる。追加的な行動により、自己が望む傾向を強められると判断するからだ。
最近の選挙では、安倍自公勢力が勝利するための情報誘導が行われている可能性が高い。この情報誘導に乗らない対応が必要である。
この選挙を攪乱したのは希望の党である。希望の党が「安倍一強打破」の一点に焦点を絞り、反安倍陣営の広い結集を図っていれば、まったく異なる方向に推移したはずである。
「反安倍陣営」の呉越同舟状況が生まれて安倍政治に終止符が打たれていたと考えられる。
しかし、小池希望の党がその行動の途上から正体を現し始めた。戦争法制肯定を入党条件に設定したことから、小池希望の党が維新とまったく同類の自公補完勢力であるとの位置づけが鮮明になってしまったのである。
小池新党を創設した勢力は、日本に自公と第二自公の二大政党体制を構築しようとしているのであり、反安倍陣営が「呉越同舟」状況になると、その方向性が不明確になることを恐れて、戦争法制肯定という踏み絵を実施したのかも知れない。希望の党のこの行動を契機に希望の党への支持が急落した。
他方、この行為が引き金となって立憲民主党が創設された。この立憲民主党は希望の党を最終的に凌駕することになるだろう。
主権者国民の多数が「安倍政治を許さない!」との判断を有しており、その主権者がこれまでの民進党を支えてきた。
しかし、民進党の政策方針は定まらず、半分与党、半分野党の、いわゆる「ゆ党」の状況を続けてきた。そのあいまいさが、民進党に対する支持が凋落してきた主因であるが、今回の一連の変動により、この民進党が「隠れ与党」勢力と「野党勢力」に分離、分割される可能性が高まり、本来の民進党支持者が立憲民主党支持を鮮明に示し始めているからである。
本来、民進党は反安倍自公政治の方針を鮮明に示し、共産党、社民党と強固な共闘体制を構築するべきであった。
今回の総選挙に際して、反安倍自公政治の方向を明確にした民進党が、共産党、社民党と強固な共闘体制を構築し、289の小選挙区のすべてで野党統一候補を擁立し、できれば比例代表選挙も統一名簿で臨んでいれば、安倍自公に対抗する二大勢力の一翼を担うことが可能であったと思われる。
しかし、前原誠司氏は共産党と社民党を切り棄てて、同時に戦争法制廃止の基本方針を一切の民主的な手続きを経ずに放棄して、戦争法制肯定を前提とする小池希望の党との合流に突き進んだ。
しかしながら、小池国政新党は自民党小池派に過ぎないとの地金が現れるに連れて小池希望の党に対する期待が急速にしぼんだ。
また、希望に合流した民進党候補者に対しては、戦争法制廃止というこれまでの野党共闘の根幹をいともあっさりと捨て去ったことに対する批判と失望が急激に沸き上がったのである。
事態を打開するには、戦争法制廃止・憲法改悪阻止、原発再稼働阻止、消費税増税阻止を明確に掲げて共闘体制を構築した立憲民主、共産、社民と主権者の政策連合を最大限に支えることが必要である。
改憲勢力が衆議院3分の2を占有すると、憲法改悪が強行される可能性が高い。
憲法改悪は、9条を改定して日本を戦争をする国に改変すること、緊急事態条項を創設して内閣総理大臣に独裁権限を付与することが柱になると予想される。日本が名実ともに壊されることになる。
また、自公が過半数勢力を維持すれば、2019年10月に消費税率が10%に引き上げられることになる。
社会保障制度が極めて貧困な日本で、庶民に過酷な重税が課される姿は、世界最悪の庶民虐待国家に移行することを意味する。
このような道を日本の主権者が選択するのかどうか。不正選挙ではなく、正当な選挙で日本の主権者がこの道を選び、その結果として、庶民が苦しみあえぐ状況に陥るなら、これは自業自得と言わざるを得ない。
メディアは情報を操作して、人々の投票行動を誘導している。その誘導に乗せられて、安易な投票行動を取れば、地獄の道をまっしぐらに突き進むことになる。
日本の主権者は目を覚まして、必ず選挙に行かねばならない。情勢調査は極めて低い投票率を前提としている。50%の投票率が70%に上昇すると、選挙結果は大逆転する。
情報操作の最大の狙いは、投票率を以下に低く抑えるのかにある。
選挙を実施しても政治状況を変わらないと思い込ませて、新たに選挙に参加することを阻止するために情報操作が行われている。
無党派の人々が選挙に参加して、反安倍政策連合に投票することにより、選挙結果は間違いなく激変する。
敵の策略にはまらずに、22日までの選挙戦のなかで情勢を一変させなければならない。
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