2017年10月8日日曜日

08- 「加計問題を考える会」黒川代表が安倍首相の地元で出馬

 今治市の「今治加計獣医学部問題を考える会」共同代表の黒川敦彦氏が衆院選に立候補し、安倍首相の選挙区山口4区で戦います。
 出馬の準備は1カ月ほど前から進めていましたが、小池新党・民進党解党問題で森友・加計問題の追及が消えてしまったことで、選挙の争点にクローズアップするべく出馬を決意しました。
 とはいえ山口4区は安倍首相が圧勝を続ける“無風区”なの、勝算はなかなか立てがたいのですが、黒川氏は「勝てない戦いだとは思っていない」としています。
 森友・加計学園問題を追及するとともに、消費税ゼロに向けての具体的な方法を前向きなビジョンとして示すことで、市民の力を結集していきたいと語っています。
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加計疑惑を追及する市民団体代表が安倍首相の地元で出馬
西岡千史 AERA dot. 2017年10月6日
 安倍晋三首相を苦しめた加計学園の獣医学部(愛媛県今治市)新設問題を追及してきた市民団体「今治加計獣医学部問題を考える会」の黒川敦彦共同代表が、衆院選(22日投開票)に参戦する。

 安倍首相の選挙区である山口4区から無所属で出馬すると6日表明し、本誌の取材に対し、その戦略を語った。
「森友・加計問題は、税金を使って一部の人だけが恩恵を受けているアベノミクスを象徴しています。私は、もっと庶民が恩恵を受けるような税金の取り方と使い方をして、大企業だけではなく、中小企業の活動や庶民の消費を活性化させたい」(黒川代表)

 選挙戦では、森友・加計問題だけではなく、アベノミクスの対抗策として「消費税ゼロ」も訴える。出馬の準備は1カ月ほど前から進めていたが、民進党の解党問題で森友・加計問題の追及が消えてしまったことで、選挙の争点にするべく出馬を決意したという。
 とはいえ、山口4区は安倍首相が圧勝を続ける“無風区”で、2014年の衆院選では旧民主党は候補者を立てることもできなかった。今回は、希望の党の藤田時雄氏や共産の西岡広伸氏らも出馬する予定だ。

 それでも黒川氏は「勝てない戦いだとは思っていない」と話す。
「これまで山口4区ではリベラル陣営が声をあげづらい状況にあり、潜在的なニーズはあると思う。なので、森友・加計学園問題を追及するほかに、消費税ゼロに向けての具体的な方法を前向きなビジョンとして示すことで、市民の力を結集していきたい」
 加計学園問題が、安倍首相の地元でも火を噴くか。(AERA dot.編集部・西岡千史)


加計告発の黒川氏が山口4区から出馬 「ドロボウ政治やめさせる」
高橋清隆の文書館 2017年10月6日
「今治加計(かけ)獣医学部問題を考える会」の黒川敦彦氏(39)が10日公示—22日投開票の衆院選に安倍晋三首相と同じ山口4区から出馬することを決めた。報道各社に向けたメールで発表した。
 黒川氏は愛媛県今治市出身で、大阪大学工学部を卒業した後、ベンチャー企業を立ち上げ、産学連携による先端技術開発に携わってきた。
 今治市民として、今年3月に国会で問題となった国家戦略特区による同市での獣医学部設置に関する行政文書1万4000枚を情報公開請求で入手。野党議員やマスコミに提供してきた。

 9月、今治市に大学建設用地の返還と補助金の差し止めを求める住民訴訟を起こした。同月26日には「森友学園問題を考える会」とモリカケ共同プロジェクトを発足させ、加計孝太郎理事長と安倍首相に対し、詐欺罪と詐欺幇助(ほうじょ)罪でそれぞれ刑事告発すると発表している。

 立候補に踏み切った動機について黒川氏は、「どう考えても加計隠しなのに、加計問題という争点を声高に叫ぶ候補者がほとんどいなくなった。小池百合子まで出てきて、争点はますますぼやけている。小池新党へのバッシングもあり、このままでは自民党が勝ち、選挙後の23日以降、加計学園の設置認可が下りてしまう。この流れを何としても変えたい」と述べている。

 訴えたい点は2つ。
①モリカケ隠すな税金ドロボウ政治をやめさせる
②消費税ゼロは可能だ

 黒川氏は森・加計問題こそ、社会の不公平と庶民の生活を疲弊させている日本政治の象徴的事件と捉える。
 報道向けメールの最後は次の言葉で結ばれていた。
 「かくすれば かくなると知りながら やむにやまれぬ 大和魂」
まさにそのような気持ちです。
全国市民の力を結集し、精一杯戦い抜きます。

 利権をむさぼり国民生活を疲弊させてきた指導者を倒すため、お膝元に飛び込んだ黒川氏。義憤に燃える一市民がどこまで流れを変えられるかは、国民の後押しいかんにかかっている。