2017年10月31日火曜日

政策基軸・超党派・主権者主導で政権奪還は可能(植草一秀氏)

 今度の総選挙では、新潟5区で急遽立候補した大平えつこ氏は大健闘したものの、前知事の知名度の高さに惜敗しました。しかし県全体では野党共闘側が6区中4区で当選を果たし勝利しました。黒岩氏や菊田氏が希望の党に流れなかったのが大きな勝因でした。北海道と沖縄でも同様に勝利しました。

 政治評論家の植草一秀氏は、この3道県の戦いを、勝利の「北海道・新潟・沖縄メソッド(方式)」と呼び、新潟知事選で政策を機軸に、党派を超えて、主権者が主導して、統一候補を立てて勝利した経験が基礎になっているとしました。
 そしてこのときの新潟メソッドが「オール新潟平和と共生」方式だったのであり、この「新潟メソッド」=「北海道・新潟・沖縄メソッドを全国展開すれば、必ず政権交代が実現すると述べました。

 ブログ「植草一秀の知られざる真実」は、この選挙でも自民党は33%の得票率で61%の議席を獲得するという小選挙区の不合理性が確認されたと述べ、そうした不合理の中で戦うには、与党に対峙する勢力の立候補者一本化するしかないものの、今回もそうであったように、必ず「第三極」政党が現れ、野党共闘妨害されるため結果的に自公が勝利するという現実があるとし、それを踏み越える戦略と戦術としてはこの「新潟メソッド」=「北海道・新潟・沖縄メソッド」しかないと述べています。

 NHKの記事も併せて紹介します。
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政策基軸・超党派・主権者主導で政権奪還は可能だ
植草一秀の「知られざる真実」 2017年10月30日
今回の総選挙比例代表選挙における各党得票率は以下のとおりだ。
自民   33
公明   12
維新    6
希望   17
立憲   19
共産    7
社民    1
自公の合計が458%、 希望、立憲、共産、社民の合計が469% だった。
野党4党の得票率は自公の得票率を上回った。しかし議席占有率は以下のとおりである。

自民   61
公明    6
維新    2
希望   10
立憲   11
共産    2
社民    0
自公が議席数全体の673%を占有。 野党4党の議席占有率は256%にとどまった。投票率では5対5だったのに、獲得議席占有率では7対3になった。
 (「表」 添付省略 アドレスは下記)

自民党の投票率は333%。主権者全体に占める比率は179%だった。
2014年12月の前回総選挙での自民党投票率が331%で 絶対投票率が174%であったのと比較して、今回の得票率がほとんど一致しているのは興味深い。
絶対投票率179%というのは、主権者全体の6人に1人しか自民党には投票していないことを意味する。
しかし、自民党の獲得議席占有率は611%である。国会議席数の6割を占拠したのである。

このような、いびつな状況が生じたのは次の二つの理由に依っている。
第一は、小選挙区制で死票が多数発生して、議席に反映されない民意が大量に出現すること。
第二は、自公勢力に対抗する野党が小選挙区で候補者を一本化しないと、自公が有利になりやすいこと。
この点を踏まえると、当然のことながら、選挙制度そのものを見直すべきだとの声が生じる。
政党支持率別の主権者の意思をもっとも正確に反映する方式は、すべての議席を比例代表選挙で決定することである
こうすれば、得票率の配分と議席配分が同一になる。十分に検討に値する方式である。
しかし、選挙制度を変更するには議会の決定が必要になる。自公の与党勢力がこれに反対すれば、実現はしない。

もう一つの方法は、小選挙区制を前提に、与党に対峙する勢力の立候補者一本化を実現することである。前回も今回も、この点で十分な対応が取られなかった。その理由は、いわゆる「第三極」政党に野党共闘を妨害されたからである。
つまり、日本の支配勢力は、小選挙区制度の下で、自公が多数議席を占有することを目的に、人為的に「第三極」勢力を構築してきたのだと言える。
「第三極」は、この意味で常に小選挙区の反自公票を割る目的をもって創設されてきた可能性、疑いが濃いのである。
この意味では、今回の小池国政新党は、実は十分に所期の目的を達成した意味を有しているのかも知れない。小池百合子氏は与えられた任務を最大にこなした疑いがある。

「踏み絵」でこけたのも、計算通りの策謀であった疑いは残る。重要なことは、こうした、人為的な「第三極」創設による、反自公票分散の策謀が行われることを前提に、これを踏み越える戦略と戦術を提示して、それを確実に実行することだ。
この答えはすでに、かなりはっきりと出てきている。
それが、北海道・新潟・沖縄メソッドの活用だ。ポイントは、政策を機軸に、党派を超えて、主権者が主導して、一選挙区一候補者の体制を構築することである。

これを「オールジャパン平和と共生」方式と呼んでいるが、北海道、新潟、沖縄で実行されたのが、まさにこれである。
新潟では知事選でこの方式が採用されて、見事な成功が収められた。このときの新潟メソッドが「オール新潟平和と共生」方式だったのだ。これを全国展開すれば、必ず政権交代が実現する
大きな連帯の力で、これを全国に広げてゆくことが必要である。
(以下は有料ブログのため非公開)


野党共闘なら60余りの選挙区で逆転 NHK試算
NHK NEWS WEB 2017年10月28日
NHKの試算によりますと、今回の衆議院選挙で、289ある小選挙区で立憲民主党、希望の党、共産党などの候補者一本化が実現できたと仮定し、その得票を単純に足し合わせると、与党の候補者が当選した60余りの選挙区で勝敗が逆転する結果となりました。野党の複数の候補者による競合で安倍政権に対する批判票が分散し、与党側が圧勝する要因の1つになったとは言えそうです。
今回の衆議院選挙で、自民・公明両党は、衆議院全体の3分の2を上回る、313議席を獲得し、289ある小選挙区では、8割近い226の選挙区で勝利しました。

NHKの試算によりますと、小選挙区で、立憲民主党、希望の党、共産党、社民党、民進党出身者など野党系無所属の候補者一本化が実現できたと仮定し、その得票を単純に足し合わせると、与党の候補者が当選した60余りの選挙区で勝敗が逆転する結果となりました。
例えば、東京都内の25の小選挙区では、20の選挙区で与党の候補者が当選しましたが、野党系の候補者の得票を足し合わせると、14選挙区で逆転します。

候補者の一本化で、単純に足し合わせた票を獲得できたとは限りませんが、立憲民主党や希望の党など野党の複数の候補者による競合で安倍政権に対する批判票が分散し、与党側が圧勝する要因の1つになったとは言えそうです。