2017年10月28日土曜日

安倍首相 独裁の本性をさっそく全開に!

 安倍首相は首班指名と組閣のために11月1日に特別国会を開くものの、野党から要望が出ていた臨時国会には応じず、特別国会では所信表明演説も行わないということで、6月18日に通常国会を閉会後、来年の1月末まで実に7か月間も国会の実質審議を行わない方針を固めました。全ては森友・加計学園問題について国会で追及されることを避けるためです。

 当初国会の解散に当たって、選挙中に森友・加計学園問題について国民に説明すると約束しましたが、実際には一言も触れなかったと言われています。
 そもそも北朝鮮問題という「国難」突破するためにという趣旨で衆議院を解散したのですから、選挙結果を受けて「国難」にどう対応するか国会でしっかり議論しなくてはならない筈です。しかしそんなことはもう彼の頭の片隅にもないようです。

 そして選挙中には一言も言わなかった社会保障の切り下げが早くも目白押しです。
 75歳以上の患者の自己負担の割合を現在の1割から2割へと段階的に引き上げる案、介護報酬および診療報酬引き下げる案それに高所得世帯への児童手当支給廃止する案などです。

 そして改憲については、23日に早くも「合意形成の努力は野党第1党であろうと、第2、第3党であろうとしなければならないが、みなさんすべてに理解いただけるわけではない」と、少なくとも野党第1党には理解を得たいというこれまでの説明は反故にして、改正反対派の主張には「耳を貸さない・取り合わない」という趣旨の言明をしました。
 もう選挙が終わったから独裁の本性を現すというわけです。

 LITERAの記事と、社会保障削減案についてのしんぶん赤旗の記事、そして「森友・加計学園問題は終わっていないと新聞27社が社説でくぎ刺す」とした毎日新聞の記事を紹介します。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~
安倍首相、独裁の本性がさっそく全開!
国会を開かず議論からトンズラ、全世代の社会保障をカットする公約破り
LITERA 2017年10月27日
 予想通り、選挙に勝った安倍首相がさっそく暴走をはじめた。特別国会が11月1日に召集されるが、野党から要望が出ていた臨時国会には応じず、特別国会では所信表明演説もおこなわないというのだ。このままでは、実に半年以上も国会議論がなされないことになってしまう。
 安倍政権は安保法制を強行採決させた2015年にも、憲法53条に基づいて野党から要求されていた臨時国会召集を無視。臨時国会が開催されなかったのはこのときが2005年以来だったが、05年は特別国会が約1カ月おこなわれている。それが今回、安倍首相は臨時国会を召集しないばかりか、実質、数日間の特別国会では所信表明も代表質問も拒否しようというのだから、国会軽視の横暴そのものだ。

 だいたい、安倍首相は解散することを発表した記者会見で、森友・加計学園問題について「国民のみなさまに対してご説明もしながら選挙を行う」と言っていた。それが街頭演説ではものの見事にスルーし、挙げ句、党首討論では「国会で説明する」と言い出した。そして、今度は「臨時国会は開かない」……。どこまでも森友・加計学園問題の追及から逃げおおせようと必死だが、これは国民への背信である。
 しかし、安倍首相が選挙中と選挙後で手のひらを返したのは、これだけではない。選挙戦で訴えていたことを、投開票から1週間も経たないうちに安倍首相はどんどん反故にしようとしているからだ。

 その最たるものが、社会保障の問題だ。25日に開かれた財務省の財政制度等審議会で飛び出したのは、社会保障費をカットする見直し案。たとえば、75歳以上の患者の自己負担の割合を現在の1割から2割へと段階的に引き上げるという案や、介護報酬および診療報酬の引き下げ、所得が高い世帯への児童手当支給廃止などが提案されたのだ。
 一体どういうことだ。安倍首相は今回の選挙で「子育て、介護。現役世代が直面するこの2つの大きな不安の解消に大胆に政策資源を投入する」「社会保障制度を全世代型へと大きく転換します」と宣言していたが、これでは全世代に身を切らせるものではないか。

憲法改正でも、立憲民主党との合意にはこだわらず、数の力で押し切ると宣言
 とくに深刻さを増す介護問題では、安倍首相は「介護人材の処遇改善」「介護職員の賃上げ」を謳っていた。だが、前回の介護報酬引き下げによって介護事業者の倒産が相次いだように、さらに引き下げれば処遇改善もままならず、人材の確保がより難しくなるのは間違いない。また、75歳以上への自己負担額増が実施されれば、受診抑制が起こり病気が重症化する危険が懸念される。命にかかわる重大な問題だ。
 選挙では聞こえがいい話を並び立て、実行しようとするのは国民の生活を顧みない逆をゆく政策……。安倍首相が社会保障を削減する一方で防衛費を過去最大に注ぎ込んできたことを考えればハナからわかっていたことだが、あまりにも酷い。

 しかし、もっとも今後の安倍政権の強権性を露わにしたのは、やはり憲法改正についてだ。
 安倍首相は森友・加計問題と同様、街頭演説において憲法改正にはついにふれなかった。だが、選挙結果が出た翌日23日の記者会見で、改憲についてこう言及した。
「合意形成の努力は(野党)第1党であろうと、第2、第3、第4党であろうとおこなわなければならない。しかし、政治なので当然、みなさんすべてに理解いただけるわけではない」
 選挙中の党首討論では「憲法審査会のなかにおいて各党が案をもち寄り、建設的な議論が進んでいくことをぜひ期待したい」と述べていたのに一転、「野党の合意が得られなくてもやる」──。これは野党第一党であり、違憲の安保法制を追認する憲法9条の改正に反対している立憲民主党を意識した発言であることは明白であり、早くも改正反対派の主張には「耳を貸さない・取り合わない」と宣言したも同然だ。

 同じ会見で「謙虚」という言葉を何度も口にしながら、その言葉とは裏腹に「傲慢」さを全開にした安倍首相。しかも、今月中に出される見通しだった加計学園の認可について文科省大学設置審議会による結論は台風の影響で来月に延期されたが、国会審議から逃亡する安倍首相は、トランプ大統領の来日および横田早紀江さんとの面会によって加計の話題を消し、支持率を高めることを企てている。

 だが、国民は選挙で安倍首相の政治の私物化を認めたわけではけっしてない。安倍首相がまやかしを、その都度、俎上に載せていかなくてはならないだろう。 (編集部)


診療・介護報酬を大幅減 財務省案 重症患者の病床削減も
しんぶん赤旗 2017年10月26日
 財務省は25日の財政制度等審議会(財務相の諮問機関)で2018年度予算編成などに反映する社会保障改悪案を示しました。診療報酬と介護報酬の引き下げや、生活保護の医療扶助の改悪などで、社会保障費を削減する方針を打ち出しました。年末に向けて厚生労働省と調整します。

 診療報酬と介護報酬は18年4月に6年ぶりの同時改定時期を迎えます。財務省は診療報酬について、薬価部分だけでなく医療行為に支払う本体部分も引き下げ、全体で2・5%以上の大幅なマイナス改定とするよう要求。病状が重い急性期の患者向けの病床を削減するため、診療報酬の算定要件を厳しくするよう迫りました。薬剤師の調剤行為に支払う調剤報酬を引き下げることも求めました。

 介護では通所介護や訪問介護、特別養護老人ホームなどを標的にして報酬を引き下げる考えを示しました。掃除や調理などの生活援助については、1日当たりの報酬に上限を設ける形で利用制限を導入し、利用者から必要な援助をとりあげる大改悪を迫りました。

 生活保護では、自己負担なしで治療や薬の処方を受けられる医療扶助について改悪案を提示。受診回数を減らして後発薬を使わなければ、一定の自己負担を課すことを求めました


森友・加計学園問題、終わっていない 新聞27社が社説でくぎ刺す
毎日新聞2017年10月26日
 衆院選の結果を報じた23日朝刊では、全国の新聞の少なくとも27社が社説で森友・加計学園の問題に触れた。安倍晋三首相に引き続き納得のいく説明をするよう求め、自民党の勝利で幕引きとし「過去の問題」と片付けないよう主張している。この問題を巡って首相は「質問があれば答える」としているが、選挙期間中の街頭演説などでは積極的に説明する態度を示さなかった。

 全国紙では毎日新聞、朝日新聞、日本経済新聞が取り上げ、自民党の勝利によっても「不信感が払拭(ふっしょく)されていない」などと主張した。比較的広い地域で発行するブロック紙はいずれもこの問題に触れた。中国新聞は首相の妻の昭恵さんや加計学園理事長を挙げて「国会に招いて話を聴くことも必要ではないか」と踏み込んだ。

 地方紙には一連の問題について選挙戦での説明不足に厳しい目を向けるところがあった。愛媛新聞は「街頭演説では全く触れず、党首討論などでも質問にまともに答えなかった。説明責任をまるで果たしていない」。福井新聞は「圧勝でみそぎを受けたという姿勢ならば『1強』のおごり体質そのままと言わざるを得ない」。熊本日日新聞も「選挙で信任されたとばかりに、疑惑に終止符を打つようなことがあってはならない」とくぎを刺した。

 首相は23日の記者会見で「これからも国会で質問いただければ丁寧にお答えさせていただきたい」としたものの「国会審議をすべてご覧になった方には、かなりご理解をいただけたものと思っている」と従来の説明を繰り返した。さらに、野党側から加計学園問題への説明を求められたTBSテレビの党首討論番組(9日)などを念頭に「一部のテレビ局においては、他の政策議論よりも大変多くの時間を割いて説明させていただいた」と述べ、既に一定の説明をしたとの立場を強調した。【青島顕】
(後 略)