11月16日投開票の沖縄県知事選で、公明党沖縄県本部は、3選を目指す仲井真氏が米軍普天間飛行場を名護市辺野古へ移設を推進する立場を取ったことから、自民党とは袂を分かち、自主投票で臨む公算が大きくなりました。
1月の名護市長選でも、公明党は普天間の辺野古移設を掲げた自民推薦の候補を支援せずに、自主投票を選択し、基地県内移設反対を訴えた稲嶺進氏が圧勝しました。
なお、5日に投票が行われた金沢市長選では、前市長の山野氏が2位の自公推薦候補に3倍近い大差をつけて再選されました。
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選挙:沖縄県知事選 公明、自主投票へ 自公協力崩れる
毎日新聞 2014年10月07日
公明党沖縄県本部が、11月16日投開票の沖縄県知事選に自主投票で臨む公算が大きくなった。県政与党として自民党県連とともに仲井真弘多(ひろかず)知事(75)を支えてきたが、3選を目指す仲井真氏が米軍普天間飛行場(同県宜野湾市)の名護市辺野古への県内移設を推進する立場を取ったことから、県本部内では仲井真氏の支援を困難とする意見が大勢を占めている。公明党本部も県本部の意向を尊重する見通し。知事選では2002年以降続いてきた自公協力態勢は今回崩れる見込みで、知事選の行方に影響しそうだ。
県本部は普天間飛行場の県外移設を主張。昨年末、仲井真氏に辺野古沿岸部埋め立て申請を承認しないよう提言したが、仲井真氏が承認し、溝が深まっていた。公明党関係者によると、沖縄の公明支持者の多くが辺野古移設に反対しており、県本部も仲井真氏支援は困難とみているという。
公明は普天間移設が争点となった1月の名護市長選でも移設推進を掲げた自民推薦の候補を支援せず、自主投票を選択した。公明支持層の一定の票が、移設反対を訴えて大差で再選した稲嶺進氏に流れたとみられている。自公協力で臨んだ13年の参院選比例代表で公明は沖縄県内で約9万票を得票している。
民主党は同党沖縄県連に対し、喜納(きな)昌吉代表(66)の擁立を取り下げるよう求めてきた。しかし、県連は回答期限の6日、態度を明確にしなかったため、党本部は7日、臨時の常任幹事会で県連の処分を検討する。
知事選にはほかに、辺野古移設反対を訴え、共産、生活、社民、自民党を除名された那覇市議などが支援する翁長雄志(おながたけし)前那覇市長(64)、移設を県民投票に問うとする下地幹郎元郵政担当相(53)も出馬表明している。【佐藤敬一、井本義親】