株価が大幅に下落したのは年明けからでしたが、去年の10~12月の段階でいわゆる大手企業の業績は急激に悪くなっていました。
東証1部上場の419社(金融などを除く)では、純利益の合計が前年同期と比べて9・6%減りました。
また三井住友トラストHDを除く大手銀行4グループも、4~12月期決算でやはり純利益が前年同期比でいずれも減じました(三菱UFJ:-8.1%、三井住友:-8.2%、みずほ:-0.7%、りそな:-32.0%)。
いずれも3月決算に向かって好転するという材料はないということです。円安誘導と官製株高で何とか維持されてきた業績はいよいよ下降に向かいます。
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東証1部企業の業績急ブレーキ 10~12月期9・6%減益
東京新聞 2016年2月1日
企業の業績に急ブレーキがかかっている。SMBC日興証券の集計によると、東証1部上場の2015年10~12月期決算を発表した419社(金融、電気・ガスを除く)では、純利益の合計が前年同期と比べて9・6%減った。15年3月期まで2年連続で過去最高を更新し、4~9月期も好調だったが、中国などの新興国の景気鈍化や資源価格の下落が逆風となった。
ことしに入って株価も低迷し、日本経済は暗雲が漂い始めた。日銀が1月29日に景気刺激策として「マイナス金利」の導入を決めたが、企業業績が持ち直すかは不透明だ。(共同)
大手銀行4グループが減益 4~12月期、利ざや縮小
東京新聞 2016年2月1日
三菱UFJフィナンシャル・グループなど大手銀行5グループの2015年4~12月期決算が1日出そろった。連結純利益は、日銀の大規模な金融緩和によって市場金利が低下し、貸し出しの利ざやが縮小したことなどにより、三井住友トラスト・ホールディングスを除く4グループが前年同期比で減少した。
16年3月期の業績予想は、原油安や新興国経済の先行きが見通せないことなどから、いずれも据え置いた。日銀のマイナス金利導入で収益環境が一層厳しくなる恐れもあり、不透明感が漂っている。(共同)