19日の5野党党首会談で、安保法制=戦争法の廃止や国政選挙での最大限の協力を行うことなどを合意した4項目の具体化について、5野党が23日、第1回目の協議を行いました。
同協議は今後毎週開催するということです。
共産党の呼びかけに端を発してから5か月が経過してようやく成立した選挙協力体制なので、今後は順調に前進していって欲しいものです。
ネット上では、共産党が安保関連法(戦争法)の廃案を至上命題として、野党連合政権構想を下ろし、また一人区での候補を下ろすなどして、戦争法の廃案の一点での共闘を持ち掛けたことが高く評価される一方で、民主党が果たしてそれをキチンと受け止めるのか危惧する声が聞かれます。
その声も併せて紹介します。
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5野党選挙協力協議 スタート 書記局長・幹事長会談
しんぶん赤旗 2016年2月24日
戦争法廃止公約化に賛同 “政権問題も議論”で合意
日本共産党の山下芳生書記局長、民主党の枝野幸男幹事長、維新の党の今井雅人幹事長、社民党の又市征治幹事長、生活の党の玉城デニー幹事長は23日、国会内で会談し、19日の5野党党首会談で、安保法制=戦争法の廃止や国政選挙での最大限の協力を行うことなどを合意した4項目の具体化について、1回目の協議を行いました。当面、同協議を毎週開催することになりました。
会談では、5党首が合意した4項目を文書で確認。選挙協力の具体化に際しては、各党の立場や地域の事情を配慮しつつ、最大限の効果を生じるよう努力することで一致しました。
山下氏は、日本共産党が22日に行った全国都道府県委員長・参院選候補者会議の報告のなかで、志位和夫委員長が述べた党の選挙協力にのぞむ7項目の基本方針を各党に説明。党首会談で確認した「安保法制の廃止と集団的自衛権行使容認の閣議決定撤回」を各党の選挙公約とすることに「当然だ」と賛同を得ました。
山下氏は、戦争法廃止の「国民連合政府」構想にかかわって「選挙協力に踏み込むのだから政権の問題が問われてくる。すでに、与党側はこの問題を攻撃のポイントにしてきている」と問題提起。各党が政権の問題を国民にどう説明するか、協議していくことが確認されました。
さらに、「5党間の選挙の協力体制を進めていく上で、大きな党は小さな党の要望をくむ努力をすることが大切だ」と提起し、各党が一致しました。
会談では、アベノミクスの評価や消費税増税、環太平洋連携協定(TPP)、沖縄県名護市辺野古の米軍新基地建設などの政策問題についても、一致点を探求することが大事だという提起も出され、戦争法廃止以外の政策面での共通項についても協議することになりました。
また、参院選の1人区での候補者調整を優先させ、共産、民主2党間での協議を適宜開催することも確認されました。
会談後の記者会見で山下氏は、「安保法制の廃止、集団的自衛権行使容認の『閣議決定』撤回という共通の旗印が立ったことで気持ちよくテンポ感のある協議となった。こういう高いステージに立たせてくれた国民に希望と期待を広げられるように努力したい」と語りました。
野党特に民主党は共産党の提案を前向きに評価するべきである
そりゃおかしいぜ第三章 2016年2月23日
日本共産党が、安保関連法(戦争法)の廃案に向けて一歩も二歩も踏み込んだ決断をした。野党連合政権構想を下ろし、一人区で優先的に候補を下ろし、戦争法の廃案の一点での共闘を持ち掛けている。
野党共闘を促す各団体の声を受けての決断である。日本共産党は自らの信条を訴える場として、選挙というものを位置づけていた。供託金を各地域で支払いながら、組織を築きあげてきた経緯があります。だから共産党員の方は、とりわけ町村などの小さな地域では大きな信頼を勝ち取っています。保守系などがことごとく無所属であっても、共産党員だけは党名を掲げて戦っている。
当選の見込みがかなり薄くても、候補者を上げ続けてきた結果、強固な基盤を持っている。この票を野党に回すというものである。
日本共産党は、「党首会談の合意にもとづいて、安保法制廃止、集団的自衛権行使容認の閣議決定の撤回を」掲げ、日本国憲法の平和主義、立憲主義、民主主義を取り戻すとして野党共闘を呼び掛けている。
政党助成金が、憲法で禁じた国家が政党支持する行為に当たるなどと、これの受け取りを拒否している唯一の政党でもある。
最大の問題は、これで一番恩恵を受けるはずの民主党である。現在維新の党との合流のため岡田代表は、それどころではない。党内には、半自民党というよりさらに右寄りの前原や長島などという輩もいる。共産党アレルギーを持ち、門前で拒否するグループをどう扱うかである。
本来ならば、民主党が提案するべきなのである。最大野党、政権を担った経験を持つ政党であれば、今度の国政選挙の持つ意味を理解するならば、民主党こそが立ち上がらなければならない。残念ながらこの政党にそれがあるとは思えない。
民主党は維新の党との合流もさることながら、それ以上に共産党の提案を真摯に受け止めるべきである。