このところずっと小沢一郎氏が安倍政権に対して手厳しい批判を展開しています。
その指摘は、政治家としての長い実績に裏付けられているものなのでうなずかされます。
8日~9日のツイッターからその一部を紹介します。
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生活の党 小沢一郎(事務所)2016年2月8~9日
(2月8日)
好循環、好循環と、総理は、今年一体何回叫んできただろう。
何がどう好循環なのかを説明すべきだろう。
あるいは単なる「呪文」なのか。
世界経済が悪いんだと弁明を繰り返すが、はしゃいで政策の手段を使い尽くし、肝心のときに何もできない状況にしたのは、安倍総理の判断。
タイミングの完全な間違い。
政権は内政に行き詰ると、とかく外に目を向かせたがる。
こういうときにこそ、政権が失政を隠そうとすることは歴史が証明している。
国際問題も重要であるが、同時に我々はこの点をよくよく注視しなければならない。
中でも、円高→株暴落→年金運用巨額損失リスク増大については一番隠そうとするだろう。
安倍政権はバイ マイ アベノミクス政策が招いた「金消失リスク増大」の問題について、絶対に隠そうとするはずである。
その証拠にGPIF年金による株式直接売買の解禁を盛り込んだ年金改革法案の今国会成立を見送るとの報道。
こういうときにこそ年金改革を国会で議論すべきであるのに早くも逃げの姿勢。
安倍総理は、現在の巨額年金損失リスク増大について追及されるのを一番嫌がるだろう。
これまで以上にイライラするだろう。
ただでさえ貸出が増えない中、マイナス金利の真の目的は円安と目先の株高にある。
もはや完全な泥沼。
総理は行方不明になって久しい三本目の矢なる物を今こそ出すべきではないか。
はじめに歴史がある。
世界恐慌や金融恐慌、戦後のハイパーインフレーション、政治と中央銀行の関係。
我々は歴史に学び、誘惑に駆られた権力の暴挙を防ぐため各種制度も構築されてきた。
しかし、時として忘れたのか確信犯なのか歴史の知恵を無視する人々も現れる。
最後は我々の「良識」にかかっている。
「TPPは国家主権の放棄で平成の開国どころか平成の売国」
「TPP問題は日本を守る断固とした決意のある保守政治家か否かのリトマス試験紙みたいなもの」。
信じられないだろうが、すべて現TPP担当副大臣の過去の発言である。
もはや冗談にもならない。
頭にあるのは国益ではなく明らかに自己保身。
厚労省が本日発表した毎月勤労統計調査2015年結果(速報)では実質賃金は▲0・9%と、4年連続のマイナス。
異常な金融経済政策で滅茶苦茶やってもこれが現実。
この間、本日内閣府発表の1月景気ウォッチャー調査の現状判断DIは▲2.1ポイントの悪化。
経済・生活への不安は逆に増大している。
(2月9日)
失われた20年を招いた、あのバブルも、もともとは円高を懸念した異常な金融緩和の結果としてマネーが株や土地の投資に向かってもたらされ、最後は金融引き締めで息の根をとめられた。
政治的圧力等による「過剰な金融政策」がどういう結果を生むかを我々が学んでから、まださほど時間は経っていない。
「バイ マイ アベノミクス」などと言って、異常な政策を繰り返し、自らバブル的状況を作り上げてしまった総理の責任は重大である。
人々の「期待」に働きかけるはずが、結果として、金融市場の妙な思惑を増幅させただけで、反動として今日の姿がある。政策責任者として目先のことしか視野に入っていない。
安倍総理は年金運用損失リスクについて「収益は今まで通算でプラス」と言っているが、事態の深刻さを全く理解していない。
自らの判断でGPIFの株式運用比率を半分まで上げる過程で既に高値で膨大な年金が株式に投資されている。
本日の「惨状」を見ても、年金運用に不安を抱かない国民はいないはず。
もともと安倍政権は今回の年金法改正でGPIFが好き勝手に直接株を買えるような仕組みにするつもりだった。
しかしここにきて突如、このインハウス運用の法案盛り込みをやめた。
しかしここにきて突如、このインハウス運用の法案盛り込みをやめた。
足もとの株価の惨状を見て、さすがに自民党も厚生労働省も足がすくんだということだろう。全てが場当たり的になっている。
為替がついに114円台に。アベノミクスの唯一の売りの円安が追加緩和直後でこの状況。安倍政権は、マイナス金利の問題も含めて、アベノミクスについて明確な説明が求められる。
また、年金運用については昨年7-9月の7.9兆円の赤字しか公表されていないが、現状についても明らかにすべきだろう。
こういう時にこそ、安倍政権は手段を選ばず、金融経済・年金問題から国民の目をそらそうとするだろう。
そして、我々は今こそ安倍政権の、アベノミクスの実体について注視すべきである。
そして、我々は今こそ安倍政権の、アベノミクスの実体について注視すべきである。
メディアも国民の資産と年金が毎日消失している現状とアベノミクスの副作用について今こそ正しく報ずるきべだろう。
安倍総理はそもそも安全保障や危機管理に力を入れているはず。
そして、いま「本当の危機」はどこにあるのか、よくよく冷静に考えた方がよい。
アベノミクス官製相場によって増幅された市場の期待が破裂し、いまや崩壊寸前に陥っている。
注視したいとか基調は維持されているとか言っている場合ではない。
まだ2%の物価上昇目標などといっているが、円高は既に120円から114円まで▲5%も進んでおり、ますます2%などあり得なくなっている。
そもそも金融政策で経済全体をコントロールすることなどできない。
マイナスの影響も含め慎重に検討される必要があり、経済政策の「第一の矢」にはならない。
株価が▲900円以上も下落する中、安倍総理が第一にやるべきこと。
それは国民に対して「バイ マイ アベノミクス」の真意について釈明すること。
次にGPIF運用への政治的関与を強めることで国民の大切な年金を今後一体どうしようとしてるのか説明すること。
安倍総理こそ説明責任を果たすべきである。