安倍内閣には「極右と反知性の旗手」とでもいうべき女性閣僚たちが蝟集?していますが、古来女性は家庭を守り安寧を希求する平和の使徒でした。
昨年、女性週刊誌が戦争に突き進む安倍政権を真っ向から批判したことが話題になりました。安保法制の危険性を指摘する記事を特集した女性誌は、その都度売れ行きが1〜2割上がったということです。女性たちが如何に戦争の危険に対して敏感であるかの現れです。
その流れは今年に入っても健在で、例えば「週刊女性」2月23日号では、「憲法を変えて『戦争をする国』になるの?」という10ページ規模の大特集を組み、「緊急事態条項」の問題点など自民党憲法改正草案の危険性を指摘しているということです。
また「女性セブン」3月1日号では、安倍政権と自民党議員たちの数々の悪行を取り上げていて、そこでは
「株価下落で大損! 私たちの年金が消えた」
「『年金保険料は上げません』 ─ なんて真っ赤なウソだった」
「『まるでナチスだ』と攻撃されるほどの憲法改正の中身」
などの手厳しい中見出しが掲げられています。
何よりも頼もしいのは、大手紙のように腰の引けた中途半端な批判ではなくて、きちんと政権を批判するものでないと女性たちの反応が悪いらしいという点です。
女性たちから支持を失いつつある安倍政権の命脈が尽きるのは、もはや時間の問題です。
女性たちから支持を失いつつある安倍政権の命脈が尽きるのは、もはや時間の問題です。
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女性週刊誌、ファッション誌が今年に入っても
安倍政権批判、改憲反対特集を継続中! その意外な理由とは
LITERA 2016年2月22日
昨年の安保法案騒動で、その存在感を放ったのが女性週刊誌だった。大手新聞や男性週刊誌が安倍政権からの圧力や懐柔で精彩を欠く中、戦争へ突き進む安倍政権を真っ向から批判し、原発事故での放射線被害を特集するなどの社会派報道が大きな話題となったが、心強いことにその流れは現在でも顕在だ。
そのひとつ「週刊女性」(主婦と生活社)では、今年の2月23日号でも「憲法を変えて『戦争をする国』になるの?」と題し、憲法改正問題に10ページもの誌面を割いての大特集を組んでいる。
しかも記事では、安倍政権が突破口として新設を目論む「緊急事態条項」の危険性や、自民党憲法改正草案の“ヤバさ”を指摘し、安倍首相が突き進めようとしている改憲に大きな疑問を投げかけている。
「ナチス・ドイツでヒトラー政権が好き勝手に振るまえるようになったのは、緊急事態条項を悪用することで、当時もっとも民主的と言われたワイマール憲法を停止させたからでした」
「緊急事態と認められたら、市民や自治体が国の指示に従うことを強制されるなど、憲法で保障された基本的人権が過度に制限される可能性があります」(同特集より)
さらに、緊急事態条項の本質は「アメリカの戦争に自衛隊を送り出す仕掛け」として、日本が直接武力攻撃を受けていなくとも、存立危機事態だとして自衛隊を海外に派兵、戦争に参加させる可能性を指摘している。
また、「緊急事態条項」だけでなく、海外NPO関係者たちの「自衛隊に来てほしくない」という切実な声や、改憲に反対する野党政治家のインタビュー、さらには学生たちの声を取り上げるなど問題点を広く網羅し、大きな疑問を投げかけるものだった。
同誌では他にも「“NG言動”続出で自民党どうなの!?」(3月1日号)といった特集を行っているが、こうした社会派傾向は「週刊女性」だけにとどまらない。「女性セブン」(小学館)2月18日号では、「ベッキー、SMAP騒動の陰で安倍首相がしれっとやってた怒政策」と題した特集を組み、マスコミが盛んに報じ、国民を煽動した芸能騒動の陰で行われていた数々の政権の“悪行”を、こんな見出しで紹介している
「株価下落で大損! 私たちの年金が消えた」
「『年金保険料は上げません』 ─ なんて真っ赤なウソだった」
「国家公務員給与 増税はここに消えている!? 2年連続で給与アップ」
「一時は差し止めになったのに(原発)再稼働反対の声は届かない」
「『まるでナチスだ』と攻撃されるほどの憲法改正の中身」
いずれも安倍政権の欺瞞を指摘し、その政策は国民への“裏切り”であるというスタンス。また、参院選を見据え「安倍政権にダマされないよう、しっかりと注視し、正しい一票を投じられるようにしたい」と読者に訴えている。
何とも頼もしい記事の数々。ひたすら保守オヤジの戯言を垂れ流し続けている男性週刊誌・月刊誌にその爪の垢を煎じて飲ませてやりたいが、しかし女性週刊誌がこうした記事を掲載し続けるのは、ずばり「売れるから」らしい。
「出版社も商売ですから、売れないとやりませんよ。昨年の安保法制で、その危険性を指摘した記事を次々掲載した際は、各誌とも1〜2割売れ行きが上がったらしいし、その傾向は今も続いています。これまで“女に政治モノは売れない”というのが定説になっていましたが、それこそ男目線の偏見だったということでしょう」(大手出版社編集者)
そして、30代ママのファッション誌「LEE」(集英社)でも、政治関連の特集を組み話題となった。14年12月号では「母親たちの初めての憲法特集」という5ページ企画を掲載、憲法の基礎知識から集団的自衛権、特定秘密保護法までを解説。「今年(14年)7月、集団的自衛権の行使を認める閣議決定がされました。秘密保護法も成立し、今、日本は着々と軍事行動ができる国に向かっています」と問題提起を行っている。
また、近々では、16年2月号で夏の参院選に向け、「もし、あなたが投票に行かなかったら……」として11ページもの大特集を組み投票の意義を解説し、その上で安保法制、改憲、マイナンバー、消費税増税の問題点を指摘。緊急事態条項や、お試し改憲といった安倍政権の政策方針に疑問を投げかけている。
「女性週刊誌と同様、ファッション誌でもこうした特集は大きな反響があるようです。しかも、きちんと政権を批判するものでないと反応が悪いらしい。やっぱり安保法制や改憲で戦争をしたくないという切実な思いを抱えているということでしょうか」(前出・大手出版社編集者)
こうした女性たちの声がさらに大きくなれば、“戦争内閣”安倍政権打倒も夢ではなくなるかもしれない。 (伊勢崎馨)