政府は北朝鮮の人工衛星打ち上げロケットの成功を絶好の機会として、ミサイルの迎撃態勢を強化する方針を決めました。
しかし北朝鮮の標的は勿論日本ではありません。北朝鮮は既にノドンなど日本を射程範囲に入れるミサイルを数百基持っていると言われていますが、それを日本に向けて撃ったことは一度もありません。
日本では、北朝鮮のロケット発射に先立って、「PAC3」によるミサイル迎撃の準備が盛んに報道されましたが、一体そんなに優秀な迎撃兵器なのでしょうか。
パトリオットミサイルはかつて湾岸戦争の時にイスラエルに設置されましたが、ほとんど迎撃に成功しなかったと言われています。アメリカはそのとき苦し紛れに、迎撃して破砕したロケット弾が落下したのだと説明しましたが、破片の落下と着弾の違いが分からない筈はありません。
アメリカと迎撃ミサイルを共同開発するというのですが、成功するかどうか分からない技術にこれからどれほどの費用を掛けようというのでしょうか。
いまは株の大暴落で巨額の年金積立金が消えるかどうかの瀬戸際なのに、その責任の自覚もないのでしょうか。そんな無駄金を使う状況でないことはあまりにも明らかです。
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防衛省 北朝鮮ミサイルの迎撃態勢を強化へ
NHK NEWS WEB 2016年2月11日
防衛省は、北朝鮮が長距離弾道ミサイルの開発を一層進展させる可能性があるとして、アメリカと共同で取り組んでいる新型迎撃ミサイルの開発を進めるなど、迎撃態勢のさらなる強化を急ぐ方針です。
今月7日に北朝鮮が発射した事実上の長距離弾道ミサイルに対して、防衛省は不測の事態に備えるため、大気圏外で迎撃できるミサイル「SM3」を搭載したイージス艦や地上配備型の迎撃ミサイル「PAC3」を配備しました。
今回のミサイル発射を受けて防衛省は、中谷防衛大臣が「北朝鮮がミサイルの開発を一層進展させる可能性がある」と述べるなど、警戒感を強めていて、迎撃態勢のさらなる強化を急ぐ方針です。
具体的には、アメリカと共同で開発に取り組んでいる、従来の「SM3」より射程を大幅に伸ばした新型迎撃ミサイルの海上での発射試験を、新年度・平成28年度中に初めて行い、来年・平成29年にも生産に着手したいとしています。また、「PAC3」より高い高度で迎撃できる、「THAAD」というアメリカ軍が配備している最新の地上配備型の迎撃ミサイルについても、導入による効果などの調査・分析を加速させることにしています。