ブログ:「Everyone says I love you !」が、2月8日の衆院予算委で高市総務相が「放送法4条違反を理由に電波停止を命じる可能性」に言及したことについて、NHKがその事実を報道していないことをインターネットニュース記事で確認し、異様なことであるとしました。
公共放送であるNHKが、放送を担当する大臣が表現の自由を侵害する発言をしたのに、批判はおろか報道さえしていないというのは異常なことです。安倍政権になってから政権寄りの姿勢を一層明確にしてきたNHKですが、そこまで腐ってしまったのかという訳です。
同ブログはついでに、丸川珠代環境相と島尻安伊子北方問題担当相のあきれ返るような所業、というよりもあきれるばかりのレベルの低さにもふれています。
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高市早苗総務大臣の「テレビ局に対する電波停止発言」を全く報道しないNHKの異様
Everyone says I love you ! 2016年2月10日
高市総務相が、2016年2月8日、9日と国会の審議で連続して、放送局に対する電波停止処分について言及した問題。
これはテレビ局の報道の自由を侵害する憲法違反の行為をすると断言したものですから、大変に重要な出来事に違いありません。
しかも反省もなく、連日同じような答弁をしたということで、各マスコミが一斉に報道しているのですが、なんと当事者であるNHKが全く報道していないことがわかりました。
NHKニュースのホームページで、8日から10日午後1時までの政治ニュースを全部並べてみたところ、以下の通り。
(記事のタイトル 数十項目表示 省略)
たとえば、2月9日には、丸川環境相が放射線の除染基準を1ミリシーベルトにしたことに科学的な根拠はないと放言したことを陳謝したことは報道しているのですが、高市総務相の暴言に関する記事は一つも見当たりません。
私は、もし、総務大臣の行政指導に従わない場合は罰則として電波停止処分があるということをちらつかせて行政指導をしてきたときは、もう行政指導自体に従わなければならない法的義務が発生していることになる、従って、行政指導の名目で厳重注意などがなされてもその実質は行政処分だから、処分取り消しの行政訴訟が起こせると書きました。
しかし、虚しいですね。
そもそも高市発言が問題視されていること自体を報道もできないのですから、行政指導に対して行政訴訟を起こすなんて抵抗、できるはずがありません。
さすが、自民党に呼びつけられたときにホイホイでかけていくだけのことはあります。
一番の当事者、当の被害者本人がやる気ゼロなのですから、代理人弁護士の出番はなさそうです。
もうNHK自体のことなんてどうでもいいのですが、ことは権力による憲法違反の行為を許さないという立憲主義の問題ですから、捨て置けないのです。