2016年4月8日金曜日

TBSが「視聴者の会の声明」に抗議

 昨年11月、「放送法遵守を求める視聴者の会」なる民間の団体が突如、安保法制で安倍政権に批判的なコメントをした岸井成格氏を放送法違反だとする意見広告を読売新聞、産経新聞に載せました。
 それがTBS上層部)を震え上がらせて、最終的に岸井氏と膳場邦子キャスター2人降板させられました。
 LITERAによれば「視聴者の会」は、自民党が下野していた時期に安倍首相をもう一度首相に復帰させることを目的につくられた「2012年安倍晋三総理大臣を求める民間人有志の会」と呼びかけ人がかなり重なっているほか、会の事務局長は、安倍復活のきっかけをつくった礼賛本『約束の日 安倍晋試論』(幻冬舎)安倍首相の資金管理団体が同書を数百万分爆買いの著者だということです。
 
 その「視聴者の会」1日の記者会見で、TBSが2015年9月に放送した安保法制を扱った全番組が反対意見の報道に大半の時間を費やしているのは放送法4条に違反すると主張しTBSのスポンサーに圧力を掛ける考えも示しましが、その後TBSテレビの報道を「放送法違反」とする声明を出したということです。
 
 それに対してTBSは6日、同会に対して「弊社スポンサーへの圧力を公言した団体の声明について」とするコメントを発表しました。
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「表現の自由、民主主義への重大な挑戦」 
TBSが放送法違反を否定、「視聴者の会」の声明に反発
産経新聞 2016年4月7日
 テレビ報道を検証している任意団体「放送法遵守を求める視聴者の会」がTBSテレビの報道を「放送法違反」とする声明を出した問題で、TBSは6日、放送法違反を否定した上で、声明について「弊社番組のスポンサーに圧力をかけるなどと公言していることは、表現の自由、民主主義に対する重大な挑戦であり、看過できない」などとするコメントを発表した。
 
 「放送法遵守を求める視聴者の会」は1日の記者会見で、安保法制を扱ったTBSの昨年9月13~20日の全番組が、法制への「反対」意見の報道に大半の時間を費やしていることを問題視。番組編集に当たっての政治的公平や多角的な論点の提示を義務付けた「放送法4条違反」を指摘し、TBSの見解を求めた。同時に、TBSから「誠意ある」回答を得られなかった場合、スポンサーに調査報告書や提言書を送るなどの注意喚起運動を検討する考えも示していた。
 
 TBSは「自律的に公平・公正な番組作りを行っている」とした上で、スポンサーへの呼びかけを示唆した同会の声明を問題視。同会は8日までの回答を求めているが、TBS広報部は「回答する考えはない」としている。
 
 TBSが発表したコメント全文は以下の通り。
弊社スポンサーへの圧力を公言した団体の声明について
 2016年4月6日 
株式会社TBSテレビ
 弊社は、少数派を含めた多様な意見を紹介し、権力に行き過ぎがないかをチェックするという報道機関の使命を認識し、自律的に公平・公正な番組作りを行っております。放送法に違反しているとはまったく考えておりません。
 今般、「放送法遵守を求める視聴者の会」が見解の相違を理由に弊社番組のスポンサーに圧力をかけるなどと公言していることは、表現の自由、ひいては民主主義に対する重大な挑戦であり、看過できない行為であると言わざるを得ません。
 弊社は、今後も放送法を遵守し、国民の知る権利に応えるとともに、愛される番組作りに、一層努力を傾けて参ります。
以上