熊本市の大西一史市長は6日、仮設住宅800戸の建設費などのため、2016年度の一般会計を81億1200万円増額する補正予算を専決処分で決めました。市長は「必要な経費は柔軟に対応する。国には十分な財政的バックアップを強く求めたい」と述べました。迅速な対応は清々しいほどです。
東日本大震災のケースでは、国の復興予算のうち1兆円を上回る額が復興とは全く無関係な各省庁の諸出費に流用されたほか、復興予算が10兆円ほどまだ未消化だということです。
それなのに自主避難者に対しては早々に補償を打ち切った上に、避難住宅への手当ても満5年で打ち切るということです。その後は路頭に迷えばいいというのでしょうか。
強制避難者についても、満5年以降は汚染されていて住めないところへの帰還を強制され、それに伴って補償金も打ち切るという冷酷な方針を決めています。
強制避難者についても、満5年以降は汚染されていて住めないところへの帰還を強制され、それに伴って補償金も打ち切るという冷酷な方針を決めています。
熊本の災害には放射能の被害を伴わない分 復旧の見通しは立てやすく、いずれは確実に帰還できます。そこにこのような手際のよい対応が示されることは、立ち直りに向けて明るさをもたらすものです。
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熊本市、仮設住宅800戸建設 市長専決、81億円補正予算
東京新聞 2016年5月6日
熊本市の大西一史市長は6日、記者会見し、仮設住宅800戸の建設費などのため、2016年度の一般会計を81億1200万円増額する補正予算を決めたと発表した。市長の専決処分。
大半が被災者の住宅関連。仮設住宅の建設費に58億5900万円、「みなし仮設住宅」として民間の賃貸住宅などを借り上げる経費に13億9700万円を充てる。
仮設住宅はこれまでに300戸を決定。5月中に着工し、6月に入居開始できるよう進めている。補正予算ではさらに500戸の経費も含めた。
地震による犠牲者への弔慰金を1人当たり最大500万円、重傷者への見舞金を3万円とし、計約7700万円も計上。
大西市長は「必要な経費は柔軟に対応する。国には十分な財政的バックアップを強く求めたい」と述べた。(共同)