時事通信 2016年5月6日
安全保障関連法は平和的生存権や人格権などを侵害し憲法違反として、高知県内に住む市民ら32人が6日、国に1人当たり10万円の損害賠償を求める訴訟を高知地裁に起こした。
弁護団によると、安保法制の違憲性を問う集団訴訟は3件目。
原告は訴状で、日本が他国からの攻撃やテロの対象となり、生存権などが脅かされると指摘。正式な改正手続きを経ずに憲法の規定を実質的に改変したのは、国民投票による憲法改正・決定権の侵害などと主張している。
原告の一人で、中学1年のときに広島で被爆した高知市の自営業植野克彦さん(83)は「戦争の悲惨さを訴えていかないといけない。自衛隊が海外に行くことの愚かさを政府はもっと考えてほしい」と訴えた。