1954年に米国がビキニ環礁で実施した水爆実験で被ばくした元船員ら約50人の写真集「NONUKES」がこのほど、高知市の「平和資料館・草の家」の岡村啓佐副館長により自費出版されました。当事者が高齢化する中「世界中の人に読んでほしい」と、英文併記で証言も収録されています。
同書には女優の吉永小百合さんも「世界中の人たちに見ていただきたい作品です」とメッセージを寄せています。1冊2160円です。(問い合わせ先は記事の末尾参照)
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ビキニ核実験の被害知って 「第五福竜丸」元船員らの写真集出版
静岡新聞 2019年1月20日
1954年に米国が太平洋・ビキニ環礁で実施した水爆実験で被ばくしたとされる元船員ら約50人の写真集「NONUKES」がこのほど出版された。3月1日で事件から65年。当事者が高齢化する中「世界中の人に読んでほしい」と、英文併記で証言も収録した。
戦争資料を収集、展示している高知市の「平和資料館・草の家」の岡村啓佐副館長(67)が自費出版。岡村さんがこれまでに撮りためたり、新たに撮影したりした高知県などの漁船や焼津港所属のマグロ漁船「第五福竜丸」の元船員、遺影を持った遺族のモノクロ写真を掲載した。
「歯茎からの出血が続いた」「ノートの上に髪の毛が大量に抜け落ちた」といった生々しい証言もつづられている。第五福竜丸の元乗組員には昨年、東京や焼津市などで取材したという。約50人のうち半数近くは既に他界。岡村さんは「証言できる人は減ってしまったが、元船員らの救済はまだ済んでおらず、事件はまだ終わっていない」と話した。
女優の吉永小百合さんも「世界中の人たちに見ていただきたい作品です」とメッセージを寄せている。1冊2160円。問い合わせは平和資料館・草の家<電088(875)1275>へ。