しんぶん赤旗の連載記事『「しんぶん赤旗」威力と魅力』の(5)~(7)です。
今回でこのシリーズは終了となります。
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「しんぶん赤旗」威力と魅力(5)
大軍拡の危険、告発続ける オスプレイ欠陥を暴露
しんぶん赤旗 2024年3月27日
わずか5年で軍事費を2倍化、歴代政権が禁じてきた敵基地攻撃能力の保有を一片の閣議決定で決め、「平和国家」の根幹を揺るがす殺傷兵器の輸出を推進する―。「しんぶん赤旗」は、「新しい戦前」への道標とも言える「安保3文書」に基づく岸田大軍拡の危険を告発し続けている唯一のメディアです。
3文書具体化のための「防衛力の抜本的強化に関する有識者会議」の初会合(2月19日)では、座長に就いた日本経団連の元会長が、「5年で43兆円」の軍事費のさらなる上積みを要求。本紙はこの発言を1面トップで報じました。沖縄の戦場化を想定した自衛隊の大増強や、長射程ミサイルを含む弾薬庫の増設などの動きも逐次、伝えています。
同時に、憲法9条の力強さや、東南アジア諸国連合(ASEAN)が進めている平和の共同体の推進といった平和への対案で、「希望」を伝え続けています。
日米安保条約を廃棄し、対等・友好の日米関係へ―こうした立場から、日米軍事同盟、とりわけ在日米軍の動向を告発。この分野では、他紙の群を抜いています。この間も、全国各地の米軍機低空飛行や、甲府市上空での空中給油などを特報。最新鋭の海軍版オスプレイに不具合があり、米国防総省の担当部局が「運用に適さない」と結論付けていたことを報道(2月18日付)。沖縄の地元紙2紙が相次いで、1面トップで続報しました。
「しんぶん赤旗」威力と魅力(6)
報酬下げ壊滅的 各紙後追い 訪問介護 4割が赤字
しんぶん赤旗 2024年3月28日
(写真)「しんぶん赤旗」3月5日付1面
(写真)「しんぶん赤旗」3月8日付4面
岸田自公政権が4月実施の介護報酬改定で打ち出した訪問介護の基本報酬引き下げ。「しんぶん赤旗」(5日付)は厚生労働省が引き下げの根拠とした経営実態調査の詳細データを入手し、訪問介護事業所の36・7%(2022年度)が赤字だったとスクープ、引き下げは訪問介護サービスを壊滅的危機に陥れると告発しました。
同ニュースは「朝日」が後追いして1面で報道(11日付)。「共同」も同日配信し、ニュースを30近い地方紙やテレビ局が報じました。
厚労省は「23年度介護事業経営事態調査(22年度決算)」で、訪問介護の収支差率(利益率)が他の介護サービスより高かったことを理由に、基本報酬引き下げを決めました。
収支差率は事業所規模により10倍以上の差があることが分かっていました。そこで「赤旗」は、収支差率ごとの事業所数・率の分布が分かるデータを厚労省から入手し、4割赤字の状態が20年度から22年度まで3年連続していることを明らかにしました(8日付)。
また「赤旗」は報酬引き下げの問題点を解明し、撤回を求めて立ち上がった介護関係者や市民の動きを詳しく報道。「『赤旗』がもっとも熱心に報道してくれる」と期待を寄せられています。
「しんぶん赤旗」威力と魅力(7)
労働者の闘い 全国に届ける ストが当然の社会へ
しんぶん赤旗 2024年3月29日
(写真)「しんぶん赤旗」3月8日付
深刻な円安と物価高騰により、実質賃金のマイナスが続いています。全労連・国民春闘共闘委員会は、労働者の生活を改善するために、物価高を上回る大幅賃上げを掲げて、ストライキを構えた闘いを続けています。
昨年3月9日、国立病院の看護師らでつくる全日本国立医療労働組合(全医労)は、大幅賃上げ・大幅増員で医療提供体制を守ろうと、全国124の病院でストを決行。「赤旗」は、1面トップと国民運動面で報じました。
その後も、そごう・西武、放送局、航空会社、新聞社などへ、多彩な要求を掲げたストが広がっています。
今春闘でもストが大きな力を発揮しています。全医労が翌日にストを構えての国立病院機構との交渉で、大幅な前進回答を勝ち取り、ストを回避。全労連・国民春闘共闘の各労組がストを構える中で引きだした回答(第2回)は、昨年同期を1440円上回る7787円(2・82%)と25年ぶりの水準です。しかし、物価高騰を上回る賃上げを実現できるかは、これからの闘いにかかっています。
労働者・労働組合の闘いこそ大幅賃上げ、労働条件改善の力です。「ストが当たり前の社会へ」。「赤旗」はストを構えての闘いを全国に届けます。(おわり)