2024年3月2日土曜日

ガザ 死者3万人超/飢餓が深刻/西岸で新入植地拡大

 パレスチナ治区ガザの保健当局は29日、昨年10月以降のガザでの戦闘による死者が3万人を超えたと発表しました。

 国連人道問題調整事務所は27日、ガザ住民の4分のに当たる少なくとも57万6000人が飢餓寸前の状態だと警告し国際機関の「緊急の対策」を呼び掛けました。
 ガザの保健当局は28日、北部の病院で子ども6人が脱水症状と栄養失麟で死亡したと発表しました。国は約30万人が暮らす北部は支援が寸断され特に深刻な状況にあると指摘していま
 国際NGO「プロジェクト・ホープ」は28日、過去3週間で中部の医療機関を受診した妊婦416人中約21が栄養失調に陥っていたと発表しました。妊婦はパンだけで生活しているといいます。
 イスラエルのスモトリッチ財務相は28日、占領地のヨルダン川西岸で新たなユダヤ人入植地の建設を承認したと発表しました。同国は昨年10月以降に入植活動を格段に強め、この点でも国際法違反行為を重ね国際社会から批判を浴びています。
 しんぶん赤旗の3つの記事を紹介します。
           ~~~~~~~~~~~~~~~~~~
ガザ 死者3万人超
                        しんぶん赤旗 2024年3月1日
 【カイロ=時事】パレスチナ自治区ガザの保健当局29日、昨年10月以降のイスラルとイスラム組織ハマスの戦闘によるガザでの死者が3万人を超えたと発表しました。AFP通信が伝えました。戦闘開始から5ヵ月が経過しようとする中、支援物資搬入が滞って各地で飢餓がまん延。人状況の層の悪化が危惧されます。
 国連人道問題調整事務所(OCHA)は27日、ガザ住民の4分のに当たる少なくとも57万6000人高が飢餓寸前の状態だと警告しました。ガザ当局者は、栄養失調などで複数の子どもが北部ガザ市などで死亡したとし、死者増加を防ぐため国際機関の「緊急の対策」を呼び掛けました。
 AFPによれば、戦火を逃れてきた避難民ら約150万人が暮らす最南部ラフアでは28日ハ生活の困難さを訴える異例の集会が行われました。必需品の価格高騰を嘆く参加者の一人は「ガザの状況は非常に厳しく、物が手に入らない」と窮状を説明しました。


ザ子ども6人死亡 脱水症状 栄養失調
                        しんぶん赤旗 2024年3月1日
【ルイロ=時事】パレスチナ治区ガザの保健当局は28日、北部の病院で子ども6人が脱水症状と栄養失麟で死亡したと発表しました。国は、ガザ人口の約4分の1に当たる少なくとも57万6000人が飢餓寸前の状態にあると警告約30万人が暮らす北部は支援が寸断され特に深刻な状況にあると指摘していました。
 また、ガザで活動する国際NGO「プロジェクト・ホープ」は28日、過去3週間で中部デイルパラの医療機関を受診した妊婦416人中約21が栄養失調に陥っていたと発表しました。栄養価の高い食べ物が手に入らず、妊婦はパンだけで生活しているといいます。同NGOは、安全が確保されなかったり、資金が不足したりして、国連機関の物資搬送が遅れれば、今後数週間で飢餓状態の人が増えると警鐘を鳴らしました。


西岸で新入植地拡大発表 イスラエル国際法違反重ねる
                        しんぶん赤旗 2024年3月1日
 イスラエルのスモトリッチ財務相は28日、占領地のヨルダン川西岸で新たなユダヤ人入植地の建設を承認したと発表しました。同国は、パレスチナ自治区ガザヘの無差別攻撃のみならず、入植地拡大という点でも国際法違反行為を重ねています。
 ロイター通信によると、新たな入植地はエルサレム南方に設置予定です。自らも入植地に居住する極右政治家のスモトリッチ氏は、「国中で入植の動きを続けていく」と表明しました。
 イスラエルの入植動は、ガザ攻撃が開始された昨年10月以降に格段に強まり、国際社会から批判を浴びています。イスラエル寄りの姿勢をとる米国のブリンケン国務長官も23日、入植活動について「国際法に矛盾している。バイデン政政権は入植地拡大に反対し続けている」と指摘してました。今回のスモトリッチ氏の発表は、国際社会からの「圧力を無視するもの」(ロイター)と報じられています。