2014年3月4日火曜日

「戦争をさせない1000人委員会」が発足

 昨年12月、「国民主権」や「基本的人権」を侵害する「特定秘密保護法」を強行採決・成立させ安倍政権は今度はもうひとつの原則「平和主義」を規定した憲法9条を空文化する「解釈改憲による集団的自衛権行使容認」「国家安全保障基本法強行」へと踏み込もうとしています。
 このままでは、日本は、「地球の裏側」まで、場所を問わず戦争に参加できる国となります。(後掲 戦争をさせない1000人委員会とは より)
 
 そうした戦争への道を突き進む政府の暴走を阻止し、一人ひとりの平和に生きる権利を守りぬくために2月に結成された「1000人委員会」発起人たちは、すべての人たちに「戦争をさせない1000人委員会」運動への参加を呼びかけています。
 
 発起人には、雨宮処凜内橋克人大江健三郎落合恵子鎌田慧瀬戸内寂聴(以上敬称略)たちが名を連ね、3月4日参院議員会館で同委員会の発足集会が開かれます。
 
 都知事選では脱原発派は見事に分断されて、統一を目指そうとした人たちは一方の側から痛烈な批判を浴びたといわれています。
 確かに一方には「国家戦略特区」に対する見方などで不十分なところはあったのでしょうが、それだからと言って「脱原発運動の分断者」とまで非難されるようなことではありませんでした。他方の脱原発派候補を攻撃することに熱心になった結果は、2位の宇都宮氏でも舛添氏にダブルスコア以上の差をつけられ、首相には「都知事選で脱原発派に大差で勝利した」と言わしめました。
 これでは原発推進の抑止力にならないのは勿論、「国家戦略特区」設定への阻止力にもなりません。
 
 なんとか「戦争をさせない」という一点で大同団結し、大きな国民運動となって、戦争に突き進む政府の策動を阻止する力になって欲しいものです。
 
 以下に、「発足集会の案内」、「戦争をさせない1000人委員会アピール」、「戦争をさせない1000人委員会とは」を掲示します。
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3.4 「戦争をさせない1000人委員会」発足集会を行います
2014年2月28日
日時:3月4日 (火) 15時~
場所:参議院議員会館 101会議室
発言予定
雨宮処凜(作家・活動家)、奥平康弘(東京大学名誉教授)、落合恵子(作家)、鎌田慧(ルポライター)、木村朗(鹿児島大学教授)、佐高信(評論家)、菅原文太(農業生産法人代表)、高橋哲哉(東京大学教授)、高良鉄美(琉球大学教授) ほか
 
 
戦争をさせない1000人委員会アピール
 
 いま、日本はいままでとまったくちがった国に姿をかえようとしています。わたしたちが願い、誓ってきた、人間と人間が殺し合う戦争はもう絶対にしない、国際的な紛争は粘り強く話し合いで解決する、という人類普遍の理想を、安倍政権は、なんの痛みも感じることなく捨て去ろうとしています。
 
 東洋の海に浮かぶ島国は、かつて無謀な政府のもとで背伸びをして隣国を侵略し、さらに世界を相手にして戦い、他国で2000万人以上、自国で310万人とも言われる尊い人命を奪い、深く人間の尊厳を傷つけました。
 
 わたしたちの軍隊が行った侵略戦争は、沖縄戦をはじめ東京、大阪など各都市への空爆とヒロシマ、ナガサキへの原爆投下をもたらし、その傷跡は戦後69年たってなお、いまだ癒えていません。
 
 焼け跡の中から生まれた「日本国憲法」は、このような過ちを二度と繰り返さない、という心からの誓いによる平和主義を基調としています。この69年間、日本は一度も戦火を交えることなく、武器によって殺しも殺されもせず、世界に平和を訴え続けてこられたのも、この平和憲法が世界で支持されてきたからでした。
 
 ところが、いま、政府は愚かにも、人類の英知というべき平和憲法を廃棄し、「国防軍」を創設することを公然と語りはじめました。そして、「戦争のできる国」をめざして、これまで憲法違反としてきた「集団的自衛権」行使の合憲化をはかろうとしています。そのため内閣法制局の長官を交代させ、さらに、アメリカに倣った「国家安全保障会議」(日本版NSC)を創設し、ろくに国会で審議をしないまま、 秘密国家とすべく重罰を科す「特定秘密保護法」制定を強行しました。また、沖縄の犠牲を解消することなく名護市辺野古への新基地建設も強行しようとしています。
 
 そして、消費税増税を尻目に防衛予算を増強し、本格的な戦争準備のために、南西地域の防衛体制の強化と水陸機動団の創設、航続距離の長いオスプレイや空中給油機、水陸両用戦車、無人偵察機などの導入を図っています。そればかりか、「武器輸出」を拡大させようとしています。
 
 このように、戦争のための準備がすすめられています。昨年暮の安倍首相の抜き打ち的な靖国参拝は、政教分離の違反であるばかりでなく、自衛隊員の「戦死」を想定したものとも言えます。また、原発政策の基となる原子力基本法にも、宇宙開発政策の方針を定める宇宙基本法にも、「安全保障に資する」という文言が盛り込まれました。
 
 ハードとソフトの両面からの戦争体制が整備されていることに、わたしたちは深い疑念と懸念を抱き、いまここで、未来を平和であり続けたいと願う人びととともに、あらゆる行動を起こすことを呼びかけます。
 
 平和のうちに生きたいとする願いは、世界の人びとの共通のものです。わたしたちはそれをさら拡げるために、憲法九条を空文化し、集団的自衛権の行使を認め、戦争準備をすすめる秘密国家をつくろうとする政府への批判活動と行動をつよめます。
 
 
戦争をさせない1000人委員会とは
2014年2月
 安倍政権は、昨年12月、多くの人々の大きな反対の声をねじ伏せ、憲法の三原則である「国民主権」や「基本的人権」を侵害する「特定秘密保護法」を強行採決・成立させました。さらに、今度はもうひとつの原則「平和主義」を規定した憲法9条を空文化する「解釈改憲による集団的自衛権行使容認」「国家安全保障基本法強行」へと踏み込もうとしています。このままでは、日本は、「地球の裏側」まで、場所を問わず戦争に参加できる国となります。
 
 私たちは、戦争への道を突き進む政府の暴走を阻止し、一人ひとりの平和に生きる権利を守りぬくための運動として、「戦争をさせない1000人委員会」を全国的に立ち上げることにしました。
 
 ここに連帯のアピールを発するとともに、すべてのみなさんに「戦争をさせない1000人委員会」運動への参加を呼びかけます。どうか私たちの思いに賛同いただき、この運動の発展のためにお知恵とお力をお貸しいただけますよう、心よりお願い申し上げます。
 
「戦争をさせない1000人委員会」発起人
 雨宮 処凜  内橋 克人 大江 健三郎  大田 昌秀  奥平 康弘  小山内美江子
 落合 恵子  鎌田 慧  香山 リカ  倉本 聰  佐高 信  瀬戸内 寂聴  高橋 哲哉
高良 鉄美  田中 優子  山口 二郎