2015年7月1日水曜日

野党有志が沖縄二紙を招いて緊急集会

 自民党の「文化芸術懇話会」で、「安保法案を批判するメディアを懲らしめるために、広告料収入をなくすべきだなどと発言して執行部から厳重注意を受けた大西英男衆院議員(東京16区)は30日、記者団に対して再び(自分の発言に)問題があったとは思えない」と述べました谷垣幹事長によれば、同日、同議員に対して再び厳重注意をしたということです。
 
 一方「懇話会」で沖縄の2紙(琉球新報、沖縄タイムス)はつぶれたらいいとし、さらに沖縄の人たちを誹謗中傷する発言を行った百田尚樹氏は、その後も「つぶれてほしいのは朝日毎日東京」とツイートしたり(結果は批判で炎上)、28日の大阪府泉大津市での講演でも今はもう本気でつぶれたらいいと思う」などとしています。
 
 また百田氏は、先の「懇談会」で、ナウル、バヌアツ、ツバルなど軍隊を持たない国を名指しして「くそ貧乏長屋。とるものも何もない」などと述べていたこと分かりました。なんとも形容しがたいほど品位に欠ける話しぶりというしかありません。 
 
 それにしても自民党の安倍首相応援団(=文化芸術懇話会)のメンバーといい、首相の「お友達」としてNHKの経営委員に押し込まれた百田氏(現在は退任)といい、つくづく「反省」ということを知らない人たちです。安倍首相に近いという意識が彼らを増長させているのでしょうか。
 
 30日、野党有志は参院議員会館に沖縄タイムスと琉球新報の東京支社報道部長を招き緊急集会を開きまし
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「安倍首相は沖縄に謝罪を」=地元紙招き緊急集会-野党有志
時事通信 2015年6月30日
 自民党の「文化芸術懇話会」に招かれた作家の百田尚樹氏が「沖縄の二つの新聞はつぶさなあかん」などと発言した問題をめぐり、野党の有志議員が30日、沖縄タイムスと琉球新報の東京支社報道部長を招き、参院議員会館で緊急集会を開いた。参加者は、安倍晋三首相(自民党総裁)に陳謝を要求するなど、抗議の声を上げた。
 沖縄タイムスの宮城栄作氏は、首相に対して、「(沖縄に)ちゃんと謝罪しないといけない」と強調。その上で、「われわれの行動は、県民世論に突き動かされたものだ。沖縄に軸足を置けば、安倍政権の考え方こそが偏向と言わざるを得ない」と批判した。
 琉球新報の島洋子氏は、「政府と沖縄が大きく対立しているときに、沖縄の側に寄って行動するのが地元紙の仕事だ」と指摘。「これからも沖縄の地元紙として、沖縄に『偏向』した報道をしていきたい」と訴えた。
 
自民・大西氏が再び報道批判 「誤った報道に広告自粛」
東京新聞 2015年6月30日
 自民党の大西英男衆院議員(東京16区)は30日、「誤った報道をするマスコミに対して広告は自粛すべきだと個人的に思う」などと国会内で記者団に述べ、安全保障関連法案に批判的なマスコミ報道へ再び圧力をかけた。党内若手議員らの勉強会で25日に同様の発言をし、党執行部から厳重注意処分を受けたものの「問題があったとは思えない」との認識を示した。野党側は強く反発。与党内でも批判の声が出ている。
 大西氏は、安保法案が徴兵制につながる恐れを指摘する報道に関し「徴兵制は全く関係ない。そう報道している一部マスコミがある。懲らしめないといけない」と強調した。(共同)
 
報道圧力:大西議員に再び厳重注意 谷垣自民幹事長
毎日新聞 2015年06月30日
 自民党の谷垣禎一幹事長は30日夜、再び「マスコミを懲らしめる」などと報道機関への圧力を求める発言をした大西英男衆院議員(東京16区)を厳重注意した。同日、大西氏に伝えた。
 大西氏が発言した30日のうちに注意したのは、安全保障関連法案の審議への影響を最小限に抑えるため、執行部の厳しい姿勢を早急に示す必要があったためだ。大西氏は25日の自民党の勉強会での発言で27日に厳重注意とされたばかりだった。
 菅義偉官房長官は30日の記者会見で、大西氏の発言について「(25日の)広告費の発言はきわめて非常識だと申し上げた。(今回の発言が)そういう趣旨であればまったく同じだ。幹事長中心に党でしっかり対応されると思う」と述べ、不快感を示した。【影山哲也】
 
朝日新聞から著作権の侵害を申し立てられましたので、紙面のコピーは削除します。(15.7.15)