2015年7月11日土曜日

安保関連法案:シールズの国会前集会に1万5000人以上

毎日新聞 2015年07月10日
 安全保障関連法案に反対する大学生らで作る「自由と民主主義のための学生緊急行動(SEALDs=シールズ)」が呼びかけた国会前集会が10日夜、あった。子連れから学生、高齢者まで、幅広い世代が国会正面近くの歩道にあふれ、主催者発表で1万5000人以上が集まった。
 
 参加者らは「GIVE PEACE A CHANCE」と書いたプラカードを手に「戦争法案反対」などと声を上げた。
 学生らは毎週金曜日の午後7時半から抗議集会をしているが、強行採決が予想されることから15日の午後6時半からの国会前での集会を急きょ計画している。【後藤由耶】

学生団体の呼びかけで国会前に集まり、安保関連法案に反対の声をあげる人たち=2015年7月10日午後8時57分、後藤由耶撮影


安保法案「今国会成立に反対」=東大生、抗議集会でアピール採択
毎日新聞 2015年7月10日
 国会で審議中の安全保障関連法案に反対する集会が10日夜、東京大学駒場キャンパス(東京都目黒区)で開かれた。300人以上の東大生やOBが参加し、「今国会での成立に反対する」とのアピールを拍手で採択した。
 憲法改正に反対する「九条の会」事務局長の小森陽一東大教授(日本近代小説)を呼び掛け人に加え、学生中心で発足した「安保法案 東京大学人緊急抗議集会・アピール実行委員会」が主催した。会場となった教室は満員となり、学生らが廊下まであふれた。
 集会では「安全保障関連法案に反対する学者の会」発起人で元教育学部長の佐藤学名誉教授(教育学)らが講演。「安倍首相は戦争をする国にしようとしている」と政府を批判、学徒出陣を引き合いに「戦争でいつも犠牲となるのは子どもと若者で、痛いほど歴史で味わったはずだ」と訴えた。
 スピーチに立った理科1類1年の男子学生は「これまで関心がなかったが、このままではよく分からないまま強行採決されてしまう。一緒に考えて意見表明していこう」と呼び掛けた。
 司会を務めた法学部3年の佐藤大介さん(21)は「強行採決は許されることではない。私たち世代の責任で止めなければならない。東大から発信することで、全国に運動を広げたい」と話した。

 
安保関連法案:反対集会、四条河原町でも
毎日新聞 2015年07月10日
 安全保障関連法案に反対する集会が10日、国会前や京都市の中心繁華街・四条河原町で開かれた。
 
 京都の集会は、関西の大学生らで作る「自由と民主主義のための関西学生緊急行動」(シールズ関西)が企画。ツイッターなどを通じて約300人が集まった。参加者は音楽を流しながら、「憲法まもれ」「FIGHT FOR LIBERTY!」などと書かれたプラカードを掲げ、大学生や大学教授ら10人が次々にマイクを握った。
 
 神戸大大学院2年の塩田潤さん(24)は「この国は一部の政治家のものではなく、私たちのもの。ひとりひとりが主権者として声を上げよう」と主張。留学先のニュージーランドから一時帰国した田中和琴さん(19)は「武力を持つことで憎しみが生まれる。自分の意見を言うのを恐れたり、自分は関係ないと言うのはやめませんか」と呼びかけた。
 山室信一・京都大教授は安倍政権を「反知性主義」と批判し、「私たちは論理で戦っていくしかない。皆さんはそれを実践しており、それがこの国の未来の明るさを証明している」と語った。
 
 14日には京都大で大学教授らを交えた「緊急シンポジウム」、19日には大阪市西区の靱公園で1万人規模のデモを予定している。【岡崎英遠】