2022年3月14日月曜日

14- 「献国奴」安倍晋三の妄想と思考停止(それでもバカとは戦え)

 いまなぜか安部元首相の精力的な活動が報じられています。首相時代に、国会で数百回もウソをついた人なのに何故そんな言論活動が出来るのか不思議ですが、トランプの例もあるようにコアな支持層がいるのでしょう。

 では言うことに筋が通っているのかといえばそんなことは全くなく、悉く論理が破綻していると言っても過言ではありません。
 適菜 収氏による日刊ゲンダイの「それでもバカとは戦え」のコーナーに安倍晋三氏が登場しましたので紹介します。
 ところでタイトルに出てくる「夜郎自大」の意味ですが、ネットで調べると「自分の力量を知らない人間が、仲間の中で大きな顔をしていい気になっていること」と載っています。まさにピッタリの説明です。
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それでもバカとは戦え
「献国奴」安倍晋三の妄想と思考停止 夜郎自大もここまでくるとすがすがしい
                     適菜 収 日刊ゲンダイ 2022/03/12
 共産党の志位和夫委員長が〈憲法9条をウクライナ問題と関係させて論ずるならば、仮にプーチン氏のようなリーダーが選ばれても、他国への侵略ができないようにするための条項が、憲法9条なのです〉とツイート。
 これに対し、つい先日までプーチンの飼い犬だった安倍晋三という男が「問題なのは、武力行使をいとわない国が隣国にある場合、どうなるかだ」「空想にとどまっていて思考停止なのかと感じる」と噛みついたそうな。
 妄想に取りつかれ、思考停止しているのは安倍である。
 志位の発言は100%正しい。他国へ軍隊を出せなくするための条項が憲法9条である。そもそも9条を理由にして海外派兵をしなかったのはかつての自民党ではないか。

 志位はさらに〈プーチン大統領に「ウラジミール」と媚をうり、EU諸国がクリミア問題で経済制裁をやっている最中に「日露経済協力」を決め、領土要求を事実上「2島返還」に切り縮めた、屈辱的な対ロ外交の抜本的見直しが必要です。安倍元首相は、自らの「空想」的外交が惨めに破綻したことを認めるべきです〉と批判したが、これもその通りだ。安倍は「武力行使をいとわない国」に全力で恭順の意を示し、日本の主権を棚上げし、持参金と一緒に北方領土を献上した。売国奴よりタチの悪い献国奴である。

 安倍の寝言に周辺の連中も連鎖反応。維新の松井一郎は〈志位さん、共産党はこれまで9条で他国から侵略されないと仰ってたのでは?〉とツイートしていた。
 志位本人が〈9条がありさえすれば何もしなくても平和が訪れるなどと主張したことは一度もない〉とツイートしていたように、そのような発言は過去には見つからなかった。松井本人にもツイッターで事実確認をしたが、予想通り返事は来なかった。根拠を提示しないならいつも通りのデマなのだろう
 これは典型的な藁人形論法・ストローマン論法でもある。言ってもいないことをでっちあげ、それを叩くわけだ。

 安倍は「私たちが作った国際秩序に対する重大な挑戦だ」などとも語っていたが、夜郎自大もここまでくるとすがすがしい。戦後の国際秩序をつくったのは連合国である。この精神の幼児は、いい加減、現在の日本が置かれている状況を直視すべきだ。

適菜  作家
近著に「日本人は豚になる」「ナショナリズムを理解できないバカ」など。著書40冊以上。購読者参加型メルマガ「適菜収のメールマガジン」も始動。詳細は適菜収のメールマガジンへ。本紙連載が書籍化「それでもバカとは戦え」好評発売中