2022年3月20日日曜日

参院選1人区での候補者調整開始 志位委員長と泉代表が合意

 7月の参院選に向けて、共産党の志位委員長と立民党の泉健太代表は18日、国会内で会談し、「現政権に厳しい審判を下すために、参院選1人区での候補者調整の協議を開始する」ことで合意しました。会談は泉氏から協力要請を受けて行われたものでようやく1人区の候補者調整に向けた調整がスタートすることになりました。
 志位氏は、総選挙のときに掲げた市民連合と野党4党の20項目の共通政策を土台に、それを発展させ選挙協力のあり方は対等平等、相互尊重原則に基づいて具体化をはかっていきたい。そして自民党の改憲4項目を許さないということも共通の旗印に掲げてたたかえるように努力したいと述べました。
 東京新聞によれば、立民党の泉代表は18日、共産、れいわ新選組、社民の3党の党首とそれぞれ会談し、改選1人区の候補者1本化に向けた協議を始めることで合意しました。
 与党寄りの姿勢が目立つ国民党にも会談を打診したものの国民は応じませんでした。
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参院選1人区での候補者調整開始 現政権に厳しい審判下すために
党首会談 志位委員長と泉代表が合意
                       しんぶん赤旗 2022年3月19日
 日本共産党の志位和夫委員長と立憲民主党の泉健太代表は18日、国会内で会談し、「現政権に厳しい審判を下すために、参院選1人区での候補者調整の協議を開始する」ことで合意しました。協議については幹事長・書記局長と両党選対委員長で進めていくことを確認しました。(志位委員長の会見記事 下掲
 志位氏は会談後の記者会見で、「1人区の候補者調整に向けたキックオフ⇒スタートの合意になった。この合意に基づいて協議を速やかに精力的に始めていきたい」と話し、「参院選での1人区でお互いに協力していく意思が確認されたことは重要な一歩前進だ」と強調しました。
 志位氏は、今後の協議に臨む党の立場として、市民連合と野党4党で結んだ20項目の「共通政策」、日本共産党と立憲民主党の政権協力の合意を土台に発展させていきたいと主張。選挙協力のあり方については、「対等平等・相互尊重」の原則に基づいて行うことが重要だと強調しました。
 また志位氏は、岸田文雄首相が自民党の党大会で改憲を加速させる執念を示したことに触れ、「首相は、憲法9条をはじめとする『改憲4項目』の実現をいまこそやる、そのための『力』を得るのが参院選の目的だということをはっきり宣言した。野党として“自民党の『改憲4項目』を許さない”ということも共通の旗印に掲げてたたかえるようになるよう努力したい」と表明しました。


党首会談後の記者会見 志位委員長
                       しんぶん赤旗 2022年3月19日
 日本共産党の志位和夫委員長は18日、国会内で記者会見を行い、同日の立憲民主党の泉健太代表との党首会談の合意事項を報告し、「(参院)1人区の候補者調整に向けたキックオフの合意になった」と強調しました。
 志位氏は党首会談について、夏の参院選挙の1人区の候補者調整について泉氏から協力要請を受けて、両党間で「現政権に厳しい審判を下すために、参院選1人区での候補者調整の協議を開始する。協議は幹事長・書記局長と両党選対委員長で行う」ことで合意したと報告しました。
                   
 そのうえで志位氏は、今後の協議に臨む党の基本的立場について、次のように述べました。
 志位 私たちとしては、この合意に基づいて協議を速やかに精力的に始めていきたいと思っております。
 とくに、共通政策としては、わが党としては、総選挙のときに掲げた市民連合と野党4党の20項目の共通政策を土台に、それを発展させていきたいと考えています。
 それから、政権の問題については、立憲民主党と日本共産党の間で合意した政権協力の合意を大事にして発展させていきたい。
 さらに、選挙協力のあり方については、対等平等、相互尊重――これを原則にしてこそ一番力が出ますから、そういう原則に基づいて具体化をはかっていきたい
 以上の立場で今後の協議に臨んでいきたいと思っています。
 政策の面では、わが党としては、岸田首相が自民党大会で、憲法9条をはじめとする「改憲4項目」の実現をいまこそやるんだと、そのための力を得るのが参議院選挙の目的だと、あそこまではっきり言っているわけですから、野党としては、自民党の改憲4項目を許さないということも共通の旗印に掲げてたたかえるように努力したいと考えています。
 また志位氏は、「具体的な共通政策などの話は今後の協議のなかで話し合うということか」と問われて、次のように答えました。
 志位 協議のなかで話し合っていきたい。何度も私が申し上げているように、共通政策・政権協力については、両党の合意ですし、国民への公約ですから、大事にしていきたいというのがわが党の立場ですけれども、かりに、それを見直したいということであれば、それも協議のなかでやっていったらいいと(思います)。一言一句変えてはならないとか、前のものでなければならないということにかたくなに固執するつもりはありません。それも含めて協議のなかでやったらいい。私たちとしては、先ほど言ったような立場を主張していきたいと思います。
 さらに志位氏は、記者から「会談で政策の話や政権の話は伝えなかったのか」と問われて、次のように答えました。
 志位 今日は、協力していこう、そのための協議をしていこうという意思をお互いに確認するということが一番大事でした。政策はもちろん大事ですし、政権(協力)ももちろん大事ですし、選挙協力のあり方も大事です。ただ、その前提になるのは、お互いに協力していこうという意思です。この意思が確認された点が非常に大事です。ですから、これをもって協議のキックオフということになると思います。一歩、大きな前進だと考えております。
 今後の協議のなかでできるだけ前向きの一致を得るための努力をしていきたい。


参院選1人区の候補者一本化へ調整開始 立民が共産、れいわ、社民と 国民は会談応じず
                         東京新聞 2022年3月18日
 立憲民主党の泉健太代表は18日、共産、れいわ新選組、社民の3党の党首とそれぞれ会談し、夏の参院選で改選1人区の候補者1本化に向けた協議を始めることで合意した。政府の当初予算案に賛成するなど与党寄りの姿勢が目立つ国民民主党にも会談を打診したが、国民は応じなかった
 泉氏は3党との会談後、記者団に対し「32の1人区で候補者調整を図りたいという方向性についておおむね理解をいただけた。1人区は野党がばらばらでは、多くの選挙区で勝てない」と強調した。
 立民、共産両党はこれまで別々に公認・推薦候補の擁立を進め、既に5つの1人区で競合しているが、今後は1本化の調整を進める。共産党の志位和夫委員長は会談後の記者会見で「現政権に厳しい審判を下すために合意した」と述べた。
 一方、立民と国民の調整は見通せない。泉氏は、衆院で政府予算案に賛成した国民について「与党か野党かが問われている」として、参院選での連携に慎重な姿勢を示してきた。

 だが、両党の支援団体の連合は「国民も枠の中に含めて行動してほしい」と要望。泉氏はこの日、「全国には既にさまざまな形で国民とやりとりを始めているところもある」と述べ、国民に対しても候補者調整の呼びかけを続ける考えを示した。立民幹部は「自分たちから扉を閉めることはない」と語るが、党内には与党にすり寄る姿勢を示す国民との連携に否定的な意見も根強い。(井上峻輔)