22日公示される参院選は投開票日が7月10日で、それまで3週間しかありません。もしも壊憲勢力が参議院議席の3分の2を占有すると憲法改悪が現実味を帯びます。
植草一秀氏が「参院選投票日まで3週間」とする記事を出しました。植草氏は、まず自民党が提示する憲法改定案は、「基本的人権」を抑圧し、日本を「戦争をする国」に改変し、緊急事態条項によって「独裁政治」の基盤を作るものであって、このような憲法改定を認めるわけにはいかないと述べた上で、小泉内閣に端を発する歴代自民党政権の「新自由主義経済政策」は、成長を実現できず、格差拡大だけをもたらしてきたとして、この政策路線を抜本転換しない限り、市民生活は向上しないとしています。
そして底辺を底上げするために必要な施策は、1 最低賃金大幅引き上げ 2 生活保障制度確立 3 消費税減税・廃止 であるとして、「憲法を破壊しない」「共生の経済政策を実現する」「リスクが高すぎる原発を全面的に廃棄する」の三つの施策の実現が求められていると述べ、この政策路線を共有する政治勢力を消去法で求めると、日本共産党、社会民主党、れいわ新選組 の三つになり、この勢力に投票するしかないとまとめています。
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参院選投票日まで3週間
植草一秀の「知られざる真実」 2022年6月18日
参院選は6月22日に公示される。投開票日は7月10日。投開票日まで3週間しかない。
この選挙で壊憲勢力が参議院議席3分の2を占有すると憲法改悪が現実味を帯びる。
自民党が提示する憲法改定案は、「基本的人権」を抑圧し、日本を「戦争をする国」に改変し、緊急事態条項によって「独裁政治」の基盤を作るもの。
このような憲法改定を認めるわけにはいかない。
過去30年間の日本経済は成長ゼロだった。成長しない日本経済。
自公政治が生み出してきた産物だ。
成長はしないが格差は拡大した。これが過去30年間の実績。
格差拡大は圧倒的多数の市民が下流に押し流されたことを意味する。
経済大国といいながら庶民の生活は苦しみの淵に追い込まれてきた。
事態を打開するには経済政策の基本を転換することが必要。
小泉内閣に端を発する「新自由主義経済政策」は、「成長」の看板を掲げながら成長を実現できず、格差拡大だけをもたらしてきた。岸田文雄首相は当初、「分配」の看板を掲げたが、政権が発足する前にあっさり取り下げてしまった。
「分配」の代わりに掲げたのは「資産倍増プラン」。目が点になる政策路線だった。
結局、岸田内閣も小泉政権以来の「新自由主義経済政策」路線をそのまま踏襲することが明らかになった。この政策路線を抜本転換しない限り、市民生活は向上しない。
いま必要な施策は底辺を底上げする政策路線の提示。
底辺を底上げするために必要な施策は、
1.最低賃金大幅引き上げ
2.生活保障制度確立
3.消費税減税・廃止
である。
すべての国民が健康で文化的な生活を享受できることを国家が保証しなければならない。
憲法を破壊しない。共生の経済政策を実現する。そして、リスクが高すぎる原発を全面的に廃棄する。この三つの施策の実現が求められている。
この政策路線を共有する政治勢力による連帯が構築されていない。
これが政策連合のテーマだが、その受け皿が崩壊してしまっている。
したがって、参院選では消去法で投票するしかない。
消去法で残る政治勢力は 日本共産党、社会民主党、れいわ新選組 の三つである。
この勢力に投票するしかない。
参院選の勝敗を分けるのは32ある1人区。この1人区でも野党共闘が瓦解した。
野党が候補者を一本化できた選挙区は11にとどまった。
このなかで、新潟、沖縄、岩手で改革派の主権者は与党候補に負けられない。
このほか、青森、山梨、福島、三重、愛媛でも与党候補に競り勝つことが必要だ。
宮城では立憲から自民に転向した現職候補を落選させるために立憲候補を支援するしかない。
維新は与党勢力であり、長野県も野党統一候補の落選は許されない。
立憲民主は衆院総選挙と同様に、「野党共闘」によって辛うじていくつかの1人区議席を確保することが可能になるだろう。
共産と立憲が候補者を並立させる選挙区では共産党に投票するべきである。
比例代表選挙においては維新、国民、立憲を除外して、日本共産党、社会民主党、れいわ新選組に投票を集中させることが求められる。
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