2023年8月2日水曜日

統一協会 韓国天苑宮の建設費511億円か 信者の献金強化懸念

 文科省は統一協会に対してこれまで質問権を7回も行使しましたが、解散請求に向けた動きは一向に見られません。また統一協会との濃密な関係を暴露された自民党議員たちも次々と各選挙区の責任者に就くなどして、統一協会との関係を組織的に断つ動きも見られません。

 統一協会が本拠地韓国・清平で建設中の天苑宮」の建設費用関連施設を含め、日本円で約511億円に上るものの、22年度の時点では約191億円がまだ建設業者に支払われていないことが、しんぶん赤旗の調査で分かりました。
 統一協会は天苑宮を「地上天国のモデル」と称し韓総裁はその完成に向けて殊の外に強い執着を持っているということで、そのため日本の信者1家庭あたり183万円もの献金を求めています。
 それに対して勅使河原秀行・協会改革推進本部長は昨年10月の会見で「日本協会の予算の削減にかかわらず、たぶん韓国に送ることになる」と述べています。
 これでは献金の強要に関しても何の改善もないということになります。
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徹底追及 統一協会
韓国本拠地の“宮殿”建設費511億円か 信者の献金強化懸念
                       しんぶん赤旗 2023年7月31日
日本では1家庭183万円要求
 統一協会(世界平和統一家庭連合)が本拠地である韓国・清平(チョンピョン)で建設中の豪華施設「天苑宮(てんえんぐう)」の建設費用が関連施設を含め、日本円で約511億円に上る可能性があることが30日、本紙の調べで分かりました。関係者らは、建設資金のため信者への献金要請が強まることを懸念しています。(統一協会取材班)
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  天苑宮と関連施設の建設費

        

          (円)

 天苑宮新築工事(仮設食堂含む)

  約476億2900万

 天苑宮造園工事

    約5億9600万

 天苑宮警備室新設工事

      約5700万

 HJ花鳥苑

   約16億4200万

 彫刻公園駐車場新設工事

   約11億7600万

        

      約511億

  (鮮苑建設の2022年度監査報告書から。1円=9.1ウォンで計算)
 天苑宮建設は、統一協会の韓鶴子総裁が2013年から推進しています。協会が公開した映像によると本館は白亜の石造建築物です。エントランスタワーから本館までは236メートルあります。
 統一協会関連企業である韓国の「鮮苑建設」の監査報告書(2022年度)によると、同社は「天苑宮新築工事(仮設食堂含む)」を約476億2900万円で請け負っています。ほかにも、天苑宮の造園工事、警備室新設工事を受注しています。
 天苑宮には付属して、各種公園もつくられています。今年5月には、関連施設である「HJ花鳥苑」の奉献式が行われ、韓総裁が出席。先の監査報告書によると鮮苑建設はHJ花鳥苑を約16億4200万円で受注。同じく関連施設「彫刻公園」の駐車場新設工事を約11億7600万円で請け負っています。
 これらを合計すると約511億円となります。監査報告書から計算すると、22年度の時点では約191億円がまだ支払われていないことになります。
 統一協会は天苑宮を「地上天国のモデル」と称しています。昨年5月には、統一協会のネット番組で、「真のお母さま(韓総裁のこと)は、寝ても覚めても天苑宮の完工のため、随時建設現場を訪れ、陣頭指揮をしておられます」と放映。天苑宮に対する韓総裁の執着ぶりを紹介しています。
 統一協会の元幹部によると、清平の開発は協会の開祖文鮮明の死去後、妻の韓総裁の代になって加速。この元幹部は天苑宮建設について協会内では「韓総裁の権勢を高め、『天に栄光を返すため』といった解説になっている」といいます。
 統一協会は天苑宮建設のため、日本の信者1家庭あたり183万円の献金を求めていました。勅使河原秀行・協会改革推進本部長は昨年10月の会見で天苑宮建設費について、「(日本協会の)予算(の削減)にかかわらず、たぶん韓国に送ることになる」と述べています。元幹部は「献金要請は当然、日本に行くと思います。日本協会本部は『我々がしなければ』とならざるを得ないのではないか」と指摘します。