2020年3月2日月曜日

ピント外れ野党の安倍内閣コロナ対応追及(植草一秀氏)

「野党の追及がピント外れ」というタイトルに違和感を持つ人もおられると思いますが、最後まで読んでいただければ納得されると思います。
 新型コロナウィルス対策の基本事項には何よりもまず感染者(数)の実態の把握がありますが、それを何とか防止しようとしているのが政府です。
 現に225日の「基本方針」 https://bit.ly/39aZSWU では、「入院を要する肺炎患者の治療に必要な確定診断のためのPCR検査に移行しつつ、国内での流行状況等を把握するためのサーベイランスの仕組みを整備する」とし、要するに「入院を要する肺炎患者にしかPCR検査を実施しない」と述べています。
 そしてPCR検査を普及させないために、政府寄りの医師や評論家を動員してその必要がないことを宣伝しています。検査の精度は50%だという主張もそれに沿うものです。
 植草氏は、「政府は正当な主張を批判する言説の流布に努めている」としています。
 そして検査がパーフェクトでなくても広範に検査を実施できることが必要不可欠なのだ。安倍内閣に検査体制の拡充を確約させることができないなら、野党の存在意義が問われる」と述べています

 野党は確かに政府を鋭く追求していますが、早急に全面的なPDR検査の実施に結びつけることが出来ないものであれば、ピント外れのそしりは免れません。
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ピント外れ野党の安倍内閣コロナ対応追及
植草一秀の『知られざる真実』 2020年2月29日
新型コロナウイルスの感染拡大を抑止するために最優先で取り組む課題は広範な検査実施体制の整備だ。感染を確認することによって感染者の行動を抑止することができる。
東京では感染の疑いがある人が多数存在するが、安倍内閣が検査を妨害している。
検査を実施して感染が確認されると感染者数にカウントしなければならないからだと推察される。まさに本末転倒だ。

感染が確認されない感染者は行動が抑止されない。このカウントされない感染者が感染を拡大させる原動力になる。
上昌広・医療ガバナンス研究所理事長が2月26日のTBS「News23」で的確なコメントを提示した。
「軽い症状の人がふだん通り働いて周囲に(ウイルスを)まき散らす。したがって、そういう方々に正確に診断することは本当に大切なこと。」
「高齢の持病をもった方で亡くなっている。弱い患者さんがわかっている。そういう人には早く診断して、早く治療しないといけない。最近になって、効く薬がわかってきている。
どうして入院を要する肺炎まで待たなきゃいけないのか。これは医療倫理にかかわる問題。
常識ではありえない。」

感染を確認するにはPCR検査を実施すればよい。パーフェクトな検査ではないが、感染を確認する上では最良の方法である。
上昌弘氏は次のように指摘する。
「PCR検査というのは古い検査で実は非常に簡単。ウイルス感染を診断するのに必須の検査。
民間の検査会社は国内に約100社あって、全体で900くらいラボを持っている。
その1つで100個検査をすると、1日で9万件、検査できる。本当にプロの人たちで精度の管理もしっかりしている。そういうところに頼めば本当に簡単に検査ができる。
それをなぜしないのか。やはり特殊な事情があるのだと思う。」

国会でもこの点が焦点になった。野党が追及して安倍内閣は3月2日の週から検査を保険適用にする方針を示した。
このことが報道されたが完全にピント外れだ。保険適用にすることは当然だが、検査を広範に実施する体制を整備しなければ意味がない。
2月25日に安倍内閣が示した「基本方針」https://bit.ly/39aZSWU では、
「入院を要する肺炎患者の治療に必要な確定診断のためのPCR検査に移行しつつ、国内での流行状況等を把握するためのサーベイランスの仕組みを整備する」とされた。

つまり、入院を要する肺炎患者にしかPCR検査を実施しないとしたのである。
広範に検査を実施すれば確認される感染者数が爆発的に拡大することになる。この事実を隠ぺいするために検査実施を妨害しようとする意図が丸見えだ。
野党は、広範な検査実施体制整備を安倍内閣に確約させなければ国会での追及の意味がない。

公表される感染者数を抑制したい安倍内閣は、検査体制の拡充を求める声を潰すために、御用学者等を活用して、検査体制を拡充しないことを正当化する言説の流布に懸命になっている。
「日本のテレビではクリニックの院長が出演してPCR検査を自由にできるようにして欲しいと話しています」
などの表現を使って、正当な主張を批判する言説の流布に努めているのだ。
短時間で検査結果を出すことができる技術も開発されている。
検査がパーフェクトでなくても広範に検査を実施できることが必要不可欠なのだ。
安倍内閣に検査体制の拡充を確約させることができないなら、野党の存在意義が問われる。
(以下は有料ブログのため非公開)

02- 新型コロナ禍直撃 株価「1万5000円割れ」の現実味(日刊ゲンダイ)

 全世界的な新型コロナ禍は当然経済にも甚大な影響を及ぼします。
 日経平均は28日の段階で5日連続で計2337円下落しました。円は、日本が感染国になったことで一時「安全資産」の地位を失いましたが、米国での感染拡大で再び買われ出し、1ドル108円の円高になりました。
 新型コロナの問題が長引けば、リーマン・ショックと東日本大震災を足したような事態になるかもしれないとされ、個人消費の下落は東日本大震災時を超えると見られています。
 株価は1万5000円を割り込む惧れもあります。そうなれば日銀は債務超過に陥ります。まさにアベノミクスによる国家の大破綻です。年金資金はどうなるのでしょうか、
 悲劇は計り知れません。
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新型コロナ禍直撃 日経平均「1万5000円割れ」の現実味
日刊ゲンダイ 2020/02/29
 28日の日経平均株価は5日続落で、下げ幅は一時1000円を超えた。終値は前日比805円安の2万1142円。この5日間で2337円の大幅下落に見舞われたが、新型コロナウイルスの収束にてこずれば、さらに下がり続けるだろう。コロナ禍ショックは始まったばかりだ。
◇  ◇  ◇
 このところの日経平均のダダ下がりは米国株の大幅安に引っ張られている。米国では26日に初めて感染経路不明の患者が確認されるなど感染拡大への不安が高まり、パニック売りが起きている。
 28日のダウ平均株価は7日続落。前日比357・28ドル安の2万5409・36ドルで取引を終えた。下げ幅は一時1000ドルを超えた。12日にマークした史上最高値2万9568ドルから4100ドル以上も下げている。
 トランプ大統領は「状況をコントロールしている」と強調しているが、発生地の中国・武漢からの帰国者らと対面任務を担当した保健当局の職員が「(感染防止の)適切な訓練も装備も与えられなかった」と米メディアに告発。米国で感染が急拡大すれば、米国も日本もボロボロだ。
 さらに、気がかりなのが円高だ。
日本は中国に次ぐ新型コロナ感染拡大国だったため、安全資産とされる円が買われず、円高が進行しなかった。これが輸出企業には追い風になり、日経平均の下落を緩和していた面がある。ところが、米国の感染拡大で、円買い、ドル売りに転じつつあります」(兜町関係者)
 先週は1ドル=112円台で動いていたが、円高がじわじわ進行。きのうは108円台に突入した。加えて、トランプは利下げ圧力を強めている。3月の連邦準備制度理事会(FRB)での利下げはほぼ確実だ。米金利が0・25%下がると、1ドル当たり2~3円ほど円高が進むとされる。
「大幅続落しているとはいえ、日経平均は2万円台をキープしていますが、この先は不透明です。2月以降の経済指標や企業の決算などに新型コロナの影響が具体的に表れれば、市場はますます敏感になるでしょう」(前出の兜町関係者)

雇用もズタズタでアベノミクス完全崩壊
 1月に企業は2019年10~12月期の決算を発表。20年3月期の決算見通しも示したが、新型コロナは織り込めていない。2月以降の感染拡大を受けて、3月期見通しの下方修正が続出する可能性は高い。20年1~3月期の実質GDPは2四半期連続のマイナスが濃厚だ。金融ジャーナリストの小林佳樹氏が言う。
新型コロナの問題が長引けば、リーマン・ショックと東日本大震災を足したような事態になるかもしれません。08年のリーマン・ショック後、非正規社員を中心にリストラが広がり、11年の3・11後は、電力不足などでイベントの自粛ムードに覆われました」
 イベント中止やテーマパーク休業、スポーツの無観客試合への変更が相次いでいる。東京ディズニーランドやUSJも臨時休業を決定。大和総研の試算によれば、新型コロナの影響で2~5月の4カ月間の個人消費が3兆8000億円程度減少し、3・11ショックの減少額2兆6000億円を超えるという。

 足元では雇用環境がすでに悪化している。1月の完全失業率は0・2ポイント上昇し、2・4%と4カ月ぶりに悪化した。
「金融関係者は週明けには株価が2万円割れするとみています。5月までにコロナ禍がおさまらなければ、東京五輪の開催も怪しくなり、失業や倒産もいっそう深刻になっているでしょう。1万5000円を割り込んでもおかしくありません」(小林佳樹氏)
 株価連動政権とヤユされてきた安倍政権の息の根が止まる日が近づいてきた。

2020年3月1日日曜日

首相のコロナ対策会見 具体策は10日後に 自治体は「遅い」と悲鳴

 国内で新型コロナ感染者が確認されてから既に1カ月半余りになる29日夕、安倍首相は会見と称して35分間演説し、その後、予め質問事項を提出させていた(と思われる)5社からの質問に対していつものようにメモに目を落としながら回答して会見を打ち切りました。
 一斉休校に伴い仕事を休まざるを得ない「ひとり親世帯など」にとっては死活問題ですが、首相は「今後10日程度のうちに休業対策を速やかに取りまとめます」と打ち上げただけで、その内容には全く触れませんでした。
 それでは政府に代わって、つなぎに何らかの手当をしようと考えている自治体(山梨県や千葉市など)も手の打ちようがありません。そもそも首相の論法に従えば、対策を「取りまとめる」のと、対策を「発表し実施する」のとは別のことなので尚更です。
 対策費の過少を指摘された政府が、ここで言い出したのは20年度の予備費2700億円を活用するということでした。人口が日本の4分の1の韓国でさえ1兆4300億円を見ているというのにあまりにも貧弱です。

 さらに問題発言がありました。PCR検査断られるといったことが断じてないように、広域融通によって検査が各地域で確実に実施できるよう、国において仲介をおこないます」というものです。現在、厚労省管轄の国立感染症研究所の専門家3名が北海道庁に派遣されていますが、彼らは道の職員に「検査し過ぎてはいけない」と思い込ませるような言動を盛んにしていることを考えれば、「仲介」ではなく検査を抑制するために国が「介入」する惧れの方が大きいといえます。
 この緊急事態においても全く役に立たない政権は一刻も早く退場すべきです。
 LITERAの記事を紹介します。
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安倍首相のコロナ会見はたった35分、やる気ゼロ! 助成金の具体説明なし、対応策は10日後に引き延ばし、自治体も「遅い」と悲鳴
LITERA 2020.02.29
 この期に及んでも、この男のやる気、危機感、緊張感はゼロらしい。感染が拡大しつづける新型コロナ対策について、安倍首相がようやく正式な記者会見を開催したが、なんと、その会見時間はわずか35分間。しかも質疑応答はたったの15分で、「まだ質問あります!」と声をあげる記者がいるのに「予定した時間をだいぶ過ぎている」という理由で会見を打ち切ってしまったからだ。
 国内で感染者が確認されてからじつに約2カ月半、国内外でそのリーダーシップが疑問視されるなか、遅れに遅れてやっと国民に直接、説明する時間だったというのに、質問にすべて答えようとしない──。しかも、質疑応答で指名されたメディアは、幹事社(朝日新聞、テレビ朝日)とNHK、読売新聞、AP通信の5社だったが、その質問に答える際、安倍首相は視線を下に落とし、手元の紙を読み上げていた。つまり、あらかじめ質問を当てるメディアを選別して質問内容を聞き出し、問答集をつくっていたのだろう。とんだ茶番劇ではないか。
 だが、もっと酷かったのは、会見で語られたその中身だ。まず、安倍首相はこう語った。
「『これから1〜2週間が、急速な拡大に進むか、収束できるかの瀬戸際となる』。こうした専門家のみなさんの意見を踏まえれば、いまからの2週間程度、国内の感染拡大を防止するため、あらゆる手を尽くすべきである。そのように判断いたしました」
 おい、ちょっと待て。専門家会議が「これから1〜2週間が瀬戸際」と見解を示したのは24日月曜のことで、もはやそこから5日も経ってしまった。もう約1週間も浪費しておいて「いまからの2週間程度あらゆる手を尽くす」って、それ、瀬戸際を過ぎてしまっているではないか。いくらなんでも遅すぎるだろう。
 しかし、さらに絶句したのは、休校措置にともなう保護者支援の問題だ。
 昨日28日、安倍首相は衆院予算員会で「経済界にも有給休暇を取りやすいように対応するようお願いする」と述べ、「休業補償を国が負担するのではなく、労働者に有休を消化させる気か」とまたも批判を浴びた。だいたい、すべての保護者が有休を取得できるとはかぎらず、とりわけ貧困率が5割を超えるひとり親世帯は死活問題になるとその危険性が叫ばれている。そうしたなか、さすがにきょうの会見では、国として具体的かつ早急な補償策を打ち出すだろう。そう見られていた。
 だが、安倍首相が述べたのは、たったこれだけだった。
「保護者のみなさんの休職にともなう所得の減少にも、新しい助成金制度を創設することで、正規・非正規を問わずしっかりと手当てしてまいります」
 肝心の「新しい助成金制度」とやらの具体的な内容・説明はまったくなし。保護者がいまもっとも不安に感じている問題だというのに、いつからはじめるのか、どれくらいの補償が受けられるのか、国はどの程度の予算を注ぐのかなどには、一切、言及しなかったのである。
 もう後手後手にも程があるだろう。山梨県の長崎幸太郎知事は、昨日、新型コロナに感染したり濃厚接触者として仕事を休んだ県民に対して「1日4000円を助成する」と発表した。自治体がすでに具体的な休業補償を打ち出しているというのに、国がこの体たらくとは……。実際、安倍首相の会見に業を煮やした千葉市の熊谷俊人市長は、会見中にこんなツイートを投稿した。
〈安倍総理、演説もいいのですが、収入保障などについて詳細を早く言って頂きたい。
千葉市は今回の政府方針によって失業や収入が減って生活困窮者に陥る方に、国の収入保障が実際に届くまでの繋ぎ融資を考えていますが、国の保障基準の考え方が示されないと最終案まで詰められません。〉

緊急対応策を口にしたが、具体的な中身は10日後、予算は2700億円で韓国の5分の1
 少なくともきょう会見をおこなうと公表してから一晩あったのに、休業補償の詰め作業もしなかった安倍首相のせいで、地方自治体にも混乱が生じているのである。昨晩、安倍首相は百田尚樹と有本香という感染症対策の専門家でもなんでもないネトウヨ論客を公邸に招いて会食していたが、ようするに国民の不安を解消するための補償策の検討よりも、自分の批判に傾いていたお友だちを繋ぎ止めるための会食を選んだのである。
 しかし、さらに開いた口が塞がらなかったのは、会見でのこの発言だ。
「2700億円を超える今年度予備費を活用し、第2弾となる緊急対応策を今後10日程度のうちに速やかに取りまとめます
「2週間が瀬戸際」と言いながら、緊急の対応策の取りまとめに10日かかるって、それのどこが「速やか」なのか。
 そのうえ、2020年度の予備費2700億円を活用するというが、第1弾の対策費は153億円に過ぎず、足しても3000億円にも満たない。他方、韓国はすでに約3600億円規模の対策を打ち出していたが、さらに昨日、新型コロナ感染拡大を受け総額16兆ウォン(約1兆4300億円)規模の経済対策を発表しているのだ。
 さらに不安なのは、与党の賛成多数によって2020年度予算案が昨日、衆院を通過し、2019年度内の成立が確定したが、この予算案に与党は新型コロナの対策費を1円も計上していない。つまり、3000億円で足りずに追加対策を講じる場合は2020年度の予備費を活用することになるが、その予備費は5000億円。合計しても8000億円で、韓国の対策費の半分程度でしかないのである。
 危機感をもって感染拡大防止と国民の生活不安解消のために多額の予算を投入している他国に比べ、いまだに出し渋る安倍首相──。しかも、立憲民主党や国民民主党などの共同会派と日本共産党はこの予算案に反対し、予算案に組み込まれているマイナンバーポイント還元事業の2478億円やカジノ管理委員会の運営費38億円を削除し新型コロナ対策費に振り分ける予算組み替え案を昨日、衆院予算委員会に提出したが、自民党や公明党、日本維新の会などの反対によって否決されてしまったのである。
 安倍首相は「未知のウイルスとの戦いは容易なものではない」「国民の健康と安全を守ることを何よりも最優先に、必要な措置は躊躇なく実施する」などと勇ましく語ったが、もっとも重要な予算の問題に対する姿勢を見てみても、とてもじゃないが見通しが甘すぎるとしか言いようがないのだ。

安倍は「PCR検査を国が仲介」と表明、実際は妨害するつもりでは? 北海道でもすでに
 このように、中身がスカスカすぎるうえ、記者の質問もシャットアウトするという、何のための記者会見なのかさっぱり意味がわからないものだったわけだが、そんななか、ひとつ引っかかる話があった。それは、「受けるべき人が受けられていない」として批判が噴出しているPCR検査についてだ。
 安倍首相は会見で、来週中にPCR検査を保険適用にすることや、3月中にウイルス検出作業を15分程度に短縮できる新たな検査機器の利用開始を目指していることを公表し、「近にいるお医者さんが必要と考える場合には、すべての患者のみなさんがPCR検査を受けることができる十分な検査能力を確保する」と述べたのだが、気になったのは、こんな発言をおこなったことだ。
「地域の検査能力に限界があるために、断られるといったことが断じてないように、広域融通によって必要な検査が各地域で確実に実施できるよう、国において仲介をおこないます」
 地域でのPCR検査の実施を国が仲介する……? 発言はこれだけだったので詳細はわからないのだが、これまでの経緯を考えると、これは「仲介」ではなく、「介入」することで検査を妨害しようとしているのではないのか。
 じつは、すでに「介入」例が出てきている。というのも、現在、政府の方針により厚労省の研究機関である国立感染症研究所の専門家3名が北海道庁に派遣されているのだが、この専門家が基本方針の〈入院を要する肺炎患者の治療に必要な確定診断のためのPCR検査〉という部分ばかりを強調。そのことによって、道庁職員や保健所職員が「検査し過ぎてはいけないのか」と思い始めていると、27日の衆院予算委員会で立憲民主党・川内博史衆院議員が指摘したのだ。
 もしこれが事実であれば、地域におけるPCR検査実施の「国の仲介」によって、同じようなことが全国でおこなわれるようになるのではないか。事ここに及んでも、感染拡大の防止どころか、感染実態の矮小化に走ろうとしているのではないかという、そんな懸念を抱かずにはいられないのである。(編集部)

新型コロナウイルスをばらまく日本へ相次ぐ批判 

 221日の為替市場では、新型コロナウイルスの不安で世界の株が売られる中で、これまで「安全通貨」とされていた日本の円が韓国ウォンとともに売られました。経済に無知の人間にも何らかの深刻な変化が起きていることを感じます。
 それだけだけでなく、いま日本は海外から新型コロナウイルスの震源地」と見做されつつあるということです。

 トランプは28日、新型コロナ感染者数が多い2~3のに対し、入国禁止措置適用拡大を検討していると明らかにしました。それについてCNNテレビは、複数の米政府高官の話として対象国は日本と韓国となる可能性があると報じました。日本はまだ感染者の公表数は少ないのですが、全国一斉休校がその理由とされているようです。
 首相のパフォーマンスは意外なところに波及しようとしています。

 日本は2002年の「SARS」ウイルスは水際で抑え込みましたが、今回はそれに失敗し、いまや蔓延の惧れに瀕しています。まずクルーズ船内で感染者の大発生させたことに続いて、「非感染者たち」を下船させ際の対応―通常の人たちとまったく区別しなかった―が、諸外国の「常識」から外れていたことで日本は大いに信用を失墜しました。
 各国から「その無防備さ感染拡大リスクを高めた」と批判され、新型ウイルス感染は「天災」ではなく「人災」だとの認識、日本売りをもたらす大きな要因になったということです。
 こうした認識が広がれば東京五輪の開催危ういと見られ、最終的にIOCが中止を言い出す可能性があります。
 政府の無能がいまや国際的に指摘され、歯車が政府の意図とは真逆に回り出しました。

 経済評論家の斎藤満氏が、日本経済の危機という面からこの問題を捉えました。
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新型コロナウイルスをばらまく日本へ相次ぐ批判 
「安全通貨」の地位を失った「日本円」と経済危機
斎藤満 Wezzy 2020.2.28
『安全通貨』のはずの円が売られた
 2月21日の為替市場では、珍しい現象が見られました。新型コロナウイルスの不安で世界の株が売られる中で、日本の円が韓国ウォンとともに売られたのです。
 これまで日本の円は「安全通貨」と認識され、株価が大きく下落したり、世界の市場が不安に襲われたりした場合には真っ先に買われていました。円はいわば「駆け込み寺」のように見られていたのです。このため、市場に不安が大きいほど円が買われ、円高になりました。
 しかし今回の新型コロナウイルスにおいては、従来と様相が異なります。感染の不安が広がり市場が怯える中で、安全資産と見られ、新たな「駆け込み寺」の役割を果たしたのは米国債でした。米国債が買われ、その結果ドルも買われてドル高が進みました。
 日本の円は「安全通貨」の地位を失ったばかりか、米国のメディアやコメンテーターから、日本が新型コロナウイルスの「エピセンター」(震源地)との声が上がり、ウイルス発祥源とされる中国はさておき、日本がウイルスを世界にばらまき、感染を拡大させる犯人だとの認識が広がっています

甘かった日本政府の対応
 確かに日本政府の対応は甘かったといわれても仕方ない面があります。感染源となった中国の湖北省、武漢からの入国禁止措置が遅れ、2002年の「SARS(重症急性呼吸器症候群)」ウイルスと異なり、今回は水際で抑え込むことに失敗しました。
 おりしも、今年4月には中国の習近平国家主席を「国賓」として日本に招く予定で、その前段階の準備交渉を進めている時期にありました。このため、下手に中国を刺激して関係を悪くしたくない事情は分かりますが、実際に感染した中国人が訪日して、日本で感染を拡大させてしまったことは否定できません。
 それだけならほかの国でも同様の事情があり、日本だけが責められるものではなかったかもしれません。しかし、クルーズ船内での管理や、乗客を下船させる際の対応が、諸外国の「常識」から外れていたことが問われています。米国にしてもオーストラリアにしても、船内での検査で「陰性」であった人を下船させ、チャーター便で帰国させた後、さらに2週間隔離してチェック体制をとりました。
 ところが、日本政府は船内での2週間の隔離だけで確認できたとして、下船させた客を自由に自宅に帰してしまいました。米国でもオーストラリアでも、帰国後の隔離期間に「陽性」となった人が複数出ています。日本でも下船後に感染が確認される人が出てくる可能性は同様にあったわけで、この無防備さに、各国から感染拡大リスクを高めたとの批判が寄せられています。そして不幸にしてこの恐れが現実のものとなりました。
 また中国人の視点からも、日本が多勢の参加者を集めたマラソンを実施したり、「濃厚接触」のリスクのあるイベントを開催することに理解できないとの声が上がっています。もはや、新型ウイルス感染は「天災」ではなく「人災」だとの認識が広がり、これが日本売りをもたらす大きな要因になっています。

加速する日本排除の動き
 そうした中で、米国政府は日本への警戒レベルを1つ引き上げ「2」として、渡航を一部制限する動きをとるようになりました。アジアの国の中にも同様に日本への渡航を制限する動きが見られます。一方、イスラエル政府は日本や韓国に立ち寄った外国人の入国を禁じる措置をとり、日本への渡航を制限しました。まさに日本はウイルス感染リスクの高い国とみられ、警戒されるようになりました。
 こうした認識が広がると、いずれこの夏の東京オリンピック開催が危ういと見られ、IOC(国際オリンピック委員会)が突然開催地の変更、あるいは中止を言い出す可能性があります。タイムリミットは3月あたりではないかと見ます。それまでに新型ウイルスの感染収束にめどが立つか、処方薬が見つかるか、少なくとも国際的な不安意識が解消するものを提示する必要があります。
 それに失敗すると、オリンピックの東京開催を断念せざるを得なくなり、これまでかけてきた巨大なコストが無駄になります。その場合は、改めて日本株を中心に円資産が大きく売られ、日本経済へのダメージは計り知れない大きさとなります。

これからの日本経済への影響
 日本経済においても、具体的な影響が出てきました。当初は中国経済の悪化や中国からの訪日客の減少、つまりインバウンド需要の減少に目が向いていましたが、それに留まらなくなりました。東京都や各自治体がイベントの中止、延期を打ち出しているほか、人々が新型ウイルスの感染を恐れて、人混みを避けるようになりました。このため、集客に依存するホテルやデパート、交通機関などの売り上げが落ち込んでいます。
 団体客の相次ぐキャンセルで、観光バス会社では事業の縮小、廃業を検討するところも出ています。売り上げの急減で資金繰りが苦しくなり、経営がピンチに陥る中堅・中小企業も出てきました。日本ではまだ具体的な経済統計としては確認できていませんが、中国では2月前半の自動車販売が前年比9割以上減少したといい、米国では2月のサービスPMI(購買担当者景気指数)が急減して拡大・縮小の分岐点50を割り込み、「縮小」領域に入りました。
 日本でも今後2月以降の数字が出るに従い、こうした影響が明らかになります。株式市場ではこれを先取りするように、「懸念の売り」が出るようになりました。

不安解消が急務
 今回の日本売り、経済への影響をもたらしているのは、目に見えない新型ウイルスへの不安であり恐怖です。インフルエンザと異なりワクチンがないので、重症化すると死に至る恐怖があります。その点、8年前の「3.11」当時の福島原発事故による放射能不安と似ていますが、今回は日本全土に感染リスクが広がっています。それだけ影響が大きくなりかねません。
 日本売り、経済へのダメージを抑える上では、この不安を断ち切ることが必要です。そのためには、中国のような国家権力を使って街を封鎖し、交通、通行規制をしてでも徹底的にウイルス感染を防ぐか、一刻も早くコロナウイルスに有効な薬を開発、発見することです。
 民主国家では中国のような統制はできないとなると、国民が自ら外出自粛などで対応せざるを得なくなり、結局経済を収縮させます。感染していても症状が出ない人からの感染リスクも指摘され、これらの人が出歩けばさらに感染拡大の懸念もあります。新型ウイルス不安は内閣支持率を下げ、政権にも大きな打撃になります。
 それだけに処方薬の発見、開発が急がれます。すでに効果が期待できる薬が一部で指摘されていますが、これらを早急に確認し、認可し、一般の医療機関で対応できるようになれば、少なくとも国民の不安はかなり軽減できます。ウイルス感染による経済への影響も緩和され、日本を見る目も変わると期待されます。政府は今こそ正確な情報を提供し、国民の命を守る行動が求められます。さもないと、政権自体が倒れるでしょう。

斎藤満
一橋大学経済学部卒業。1975年4月 三和銀行入行。85年、三和総合研究所調査部主任研究員。90年、三和銀行資金為替部ニューヨーク駐在エコノミスト。2001年9月、WTCにて「9.11同時多発テロ」に遭遇。著書に『ドル落城~ついに日本経済が目を覚ます』(2003年、講談社)、共訳著にジョセフ・サックス『レンブラントでダーツ遊びとは』(2001年、都留重人監訳、岩波書店)などがある。

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2020年2月29日土曜日

厚労省職員が感染者急増の北海道で『検査妨害』

 どんな病気であれ早期発見、早期治療が必要で有効です。しかし新型コロナウィルスに限っては重症になるのを待たないと診察も受けられないのは何故なのでしょうか。
 政府はみんなが押し掛けると「医療機関がパンクするから」と脅しますが、「政府の発表」によれば感染者はまだ高々千人程度です。インフルエンザは、毎年少なくとも数十万人を診断・治療していますが、一度もパンクなどしていません。

 先に感染者が目立つ(といっても数十人レベル)北海道に厚生省から3人の職員が派遣されたのは、無為に徹してきた政府としては極めて珍しいことでした。またパフォーマンスかと思ったほどです。
 しかし、北海道の対策本部に派遣された3人は、PCR検査は「入院を要する肺炎患者の治療に必要な確定診断のため」に行うものということをひたすら強調し、「軽症の患者は検査するな」との意向を大いに『暗示』したため、職員や保健所職員の間で「検査し過ぎてはいけないのかという空気が生まれているということです
 要するに「あまりPCR検査をするな(感染者を見つけるな)」ということを(言質を取られないように注意しながら)『暗示』するために行ったのでした。
 そうであれば完全に政府の意向に沿うものでそのための派遣だったのでした。
 事実それ以降北海道では、『感染疑い』の人がなかなか検査してもらえなくなり、医師を通じて検査要望しても、保健所に断られてしまうということです
 これもまた「中世の司法」ならぬ『中世の圧政』とでもいうべきもので、日本はすっかり恐ろしい国になってしまいました。北海道は負けないでください。

 日刊ゲンダイの記事を紹介します。
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厚労省が政権に忖度か 感染者急増の北海道で“検査妨害”
日刊ゲンダイ 2020/02/28
 日を追うごとに感染者が拡大する新型コロナウイルス。積極的に検査を行わない安倍政権に“感染者隠し”の疑いが浮上している。検査を受けられない「検査難民」が続々と顕在化し、国民から怒りの声が上がっている。そんな中、厚労省が“検査妨害”していたことが発覚した。国民の健康を守る省庁が“感染者隠し”の片棒を担いでいたのだから許されない。
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 27日の衆院予算委員会で、立憲民主党の川内博史議員の質問で驚きの事実が発覚。25日に厚労省の研究機関「国立感染症研究所」から北海道庁に派遣された3人の専門家が「検査をさせないようにしている疑念がある」と指摘したのだ。
 道の対策本部に派遣された3人は、政府が策定した基本方針に記載のある〈入院を要する肺炎患者の治療に必要な確定診断のためのPCR検査〉の実施を必要以上に強調。暗に、「軽症の患者は検査するな」との意向をにおわせ、道職員や保健所職員の間で「検査し過ぎてはいけないのか……」という空気が生まれているという。川内議員は道議会議員から聴取した内容だと明かした。

 加藤厚労相は「3人がそのことを言った?うーん……」と首をかしげていたが、本当に知らないのならあまりに無責任というものだ。川内議員に情報提供した立憲民主党の武田浩光道議がこう言う。
「北海道の対策本部に東京から3人が派遣されて以降、『感染疑い』の方がなかなか検査してもらえなくなってしまいました。医者を通じて検査の要望をしても、保健所に断られてしまうというのです。それまでは、37.5度以上の熱が4日以上続く、などといった条件に合致すれば、比較的スムーズに検査してもらえた。とにかく『重症者優先』を訴える3人が来たことで、状況が変わってしまいました
 安倍政権が専門家3人を北海道に送り込んだのは、検査件数を抑え、感染者数を増やさないようにするためだった疑いが強い。現在、北海道の感染者数は54人と全国最多となっている。理由は、重症化する前から検査を認めてきたからだとみられている。

 しかし、検査件数を抑えることで感染者数を少なく見せかけようとしているのなら、本末転倒もいいところだ。国会で質問した川内議員は改めてこう話した。
「本来は検査体制を拡充し、陽性の方を早期に発見することが、感染症対策の基本です。早期なら重症化を防げる可能性があります。しかし、政府にはそういう態度が見られません。基本方針にも『患者の早期発見』といった記載はない。結局、政府は検査を拡大することで、多くの陽性患者が発覚することを恐れているのではないか。実態を見えなくするために、検査拡大を拒んでいるのだとしたら許されません」

 つくづく「国民目線」からは程遠い政権である。