2026年7月20日月曜日

暴走政権 行き詰まり 国民の生活に無関心 「数の力」で押し切り(しんぶん赤旗)

 既報のように時事通信の対面世論調査では、高市政権の支持率は先月から5.3ポイント低下しついに50%を切りました(49.0%に)。他の世論調査でも同様な現象が起きるものと思われます。
 高市政権が物価高にあえぐ国民生活に全く関心を示さないのは不思議としか言いようがありませんが、実効ある政策を何一つ持っていないのが真相でしょう。そして国会から逃げ回った挙句会期末が迫ると、国民の生活苦の改善ではなく内閣発足時に維新と約束したからとして両党の連立政権合意に盛り込んだ法案の成立を優先させようとしました。
 しかし比例区の議席低減法案とか副首都法案は余りにも筋が悪過ぎる上に、参院では与党が過半数を持っていないので強行採決に持ち込むことは出来ず、代わりに改定皇室典範、国旗損壊処罰法、再審制度見直しの改定刑事訴訟法などを一気に成立させました。
 与党が「数の力」で押し切る手法は、国会冒頭から繰り返されてきました。高市氏には何の罪悪感もないのでしょう。
 しんぶん赤旗は、与党の強権的な国会運営が続き審議が止まる事態に陥るなど異常な展開が続いている今国会での会期延長は、数の力で押し切る手法の行き詰まりの表れであると断じます
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暴走政権 行き詰まり 国民の生活に無関心 「数の力」で押し切り
                       しんぶん赤旗 2026年7月18日
 市自維政権は17日、特別国会の会期を8日間延長し、25日までとすることを強行しました。事実上、「副首都」法案の成立を強行するための会期延長で、全く道理はありません。国民置き去りで暴走を続けてきた高市自維政権の行き詰まりは明白です。

緊急性のない連立合意優先
 政府・与党は、物価えぐ国民の生活には関心払わず、全く緊急性のない法案、とりわけ自民、維新両党の連立政権合意に盛り込んだ法案の成立を優先させてきました。
 高市早苗首相は「消費税減税は私の悲願」だとまで述べ、総選挙では食料品のみ消費税を%に減税する公約掲げました。しかし、首相は国会での審議を避け、消費税廃止を掲げる政党を排除した「社会保障国民会議」に議論を丸投げ。同会議の実務者会合(16日)は、国民全人口のわずか1割程度への給付制度の導入に合意する一方、消費税減税には言及せず棚上げにしており、首相の食料品税率%公約は事実上投げ捨てられています。
 イラン情勢によるナフサ供給不足で苦境に陥っている業者に対しても、政府は「ナフサは足りている」「流通の目詰まり」といった根拠のない説明を繰り返し、抜本的な支援を拒み続けています
 一方で首相が力を入れたのが連立政権合意の一つ「国家情報会議」設置法の成立です。市民監視、人権侵害の拡大などへの強い懸念から、広範な市民や法律家団体が同法に反対の声を上げる中での強行でした。政府・与党は月内にも国家情報会議を設置し、第2段階の「スパイ防止法」成立を狙っています。
 国会終盤の17日には、改定皇室典範、国旗損壊処罰法、再審制度見直しの改定刑事訴訟法などを一気に成立させました。
 なかでも、終盤国会で与党が優先に位置づけたのが、「男系男子」の皇位継承に固執し、日本社会の女性差別を助長する皇室典範の改定でした。政府は「立法府の総意」に基づいていると主張しますが、国会の全党・会派による議論を経ながらも、衆参両院の正副議長が反対意見を無視してとりまとめた「立法府の総意」でさえ言及していない内容まで盛り込んだもの。「立法府の総意」にはほど遠く、女性・女系天皇を認める国民の圧倒的世論からもかけ離れています
 皇室典範の改定案は10日に衆院で審議入りし、同日中に衆院を通過させるなど、異常に短い審議日程のゴリ押しも目に余りました。
 国旗損壊処罰法も連立政権合意に盛り込まれたもので、憲法が保障する内心や表現の自由を侵害し、罪刑法定主義にも反する悪法です。衆参とも参考人質疑で憲法学者が違憲立法だと指摘しましたが、与党と国民民主、参政の各党が賛成し成立させました。
 改定再審法(改定刑事訴訟法)は、連立合意には盛り込まれていなかったものの、冤罪被害者を連やかに救済するための法改定が切実に求められていました。しかし、政府が強行した改定法は、「証拠の全面開示」や「再審開始決定に対する検察官不服申し立て(抗告)の全面禁止」などの焦点の課題に背を向ける内容で、事実上の改悪法です。

「数の力」で押し切り 冒頭から繰り返された手法
 与党が「数の力」で押し切る手法は、国会冒頭から繰り返されてきました。
 首相は通常国会召集日の1月23日にいきなり衆院を解散。超短期の総選挙で、喫緊の課題だった物価対策も放り出し、支持率が高いうちに政権の存続を図るための自己都合解散に踏み切ったのです。
 これにより、2026年度予算の審議開始が遅れ、年度内成立は不可能だったにもかかわらず、首相は年度内成立に固執。例年、衆院でカ月はかける予算審議をわずか2週間で打ち切るなど、衆院で得た圧倒的多数の議席をたてに強引な国会運営を進めました
 しかし与党が過半数を持たない参院では思惑通りにはいかず、結局予算成立は4月にずれこむことになりました。
 イラン情勢による物資不足や国民生活への深刻な影響を巡って、野党は補正予算を組むよう求めていましたが高市首相は国会で「必要ない」と繰り返し答弁。しかし、5月の大型連休後に、補正予算編成へと方針転換に追い込まれました
 遅きに失した上、その中身も予備費を積み上げただけで、電気・ガス料金支援の他には具体的な対策がなく、国民生活を応援するものではありませんでした。しかも、衆参の予算委員会で1日ずつ、本会議を合わせてもわずか3日間だけの拙速審議で成立させました。
 高市氏は歴代首相と比べ、首相が出席する集中審議時間の短さが指摘されています。参院での首相出席の予算の集中審議はわずか10時間程度。計24~40時間応じていたとされる菅義偉、尚田文雄、石破茂の歴代首相と比べても明らかに短く、国会軽視の姿勢が際だっています。
 与党の強権的な国会運営が続き、審議が止まる事態に陥るなど異常な展開が続いている今国会。会期延長は、数の力で押し切る手法の行き詰まりの表れです。