2026年7月27日月曜日

特別国会会期末茶番の深層(植草一秀氏)

 植草一秀氏の掲題の記事を紹介します。
 焦点だった「副首都構想」関連法案は24日、参院本会議で採決が行われ2票差の賛成多数で可決・成立しました。
 野党は法案の附帯決議に、「住民投票と統一地方選の同日実施を禁止する条項を盛り込むことで採決に応じましたが、附帯決議」に法的拘束力がないので、現実に吉村洋文大阪府知事は法律成立後に付帯条項を無視することを示唆しました則や附帯決議に法的拘束力がないことは野党も承知の筈です)。
 衆院で与党が2/3以上を握っているので、衆議院での再可決などの手法を用いて成立させることは可能ですが、植草氏は「そうした強引な政治運営を行えば主権者の与党支持は確実に低下するので、野党は堂々と会期延長に応じて徹底抗戦すべきだった」と指摘します
 そして「疑惑のデパート」と化した高市首相の疑惑を明らかにするには膨大な時間が必要なので、「与党が会期の大幅延長を提示するならこれを堂々と受けるべきだった」と述べ、「高市首相の多数の疑惑を解明する上で国会会期の大幅延長は好都合だった。その分、夏休みは短くなるので、野党も夏休みを取りたいとの誘惑が勝ったのだろう」と指摘します。
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特別国会会期末茶番の深層
               植草一秀の「知られざる真実」 2026年7月24日
衆議院予算委員会での集中審議が先送りされた。
7月27日(月)の午前中に開かれることになった。疑惑のデパートと化す高市首相に対する質疑が行われる。
時間の制約がないのだから午前から午後まで丸1日の時間を取って実施すべきだ。

焦点とされた「副首都構想」関連法案は24日、参院特別委員会で賛成多数で可決された。
その後、参院本会議で採決が行われ、賛成多数で可決・成立した。
投票総数は244票で、賛成123票、反対121票だった。
「採決には応じない」としていた野党が採決に応じた理由は次のように説明された。
維新が目指す「大阪都構想」に向けた住民投票と統一地方選の同日実施について、その是非が焦点になった。野党は法案の附帯決議に住民投票と統一地方選の同日実施を禁止する条項を盛り込むことで採決に応じたとされる。実際に付帯条項にこれが明記された法案が採決されて賛成多数で可決・成立した。

問題は「附帯決議」に法的拘束力がないこと。現に大阪府の吉村洋文知事は法律成立後に付帯条項を無視することを示唆する発言を示した。
立憲民主党は野党が採決に応じない場合に与党が特別国会の会期延長を強行する場合には、それに応じるとの考えも示していた。ところが、「附帯条項」という「あいまいな特約」で採決に応じてしまった

これは憲法改正の手続きを定める「国民投票法改定案」への対応と共通する。
採決が強行された国民投票法改定案はCM規制、資金規制、ネット規制についての措置を定めない不完全なもの。
この不完全な法案の採決に応じる理由として、CM規制、資金規制、ネット規制等を定める法的措置などの必要性を明記する附帯決議を付すこととした。

その附帯決議を付した法案に立憲民主は賛成してしまった。
しかし、附則や附帯条項には法的拘束力がない。「実効性」が担保されていない。
大阪で住民投票と統一地方選が同日実施されても違法にはならない。
立憲民主の対応は「腰砕け」と言うべきものだ。今次国会の最大焦点とされて「副首都創設法案」が野党腰砕けで可決・成立してしまったのである

与党が数を握っているから野党の抵抗には限界がある。
しかし、例えば衆議院での再可決などの手法を用いて与党が強引な政治運営を行えば主権者の与党支持は確実に低下するだろう。野党は堂々と会期延長に応じて徹底抗戦すべきだった。

「疑惑のデパート」と化す高市首相。
24日にテレビ中継入りで予算委集中審議が行われるはずだった。ところが、衆院予算委は参議院での副首都法案審議が中断していることを口実に予算委員会開催を先送りした。
結局、国会閉会後の27日(月)午前に開催されることになった。

高市首相の疑惑を明らかにするには膨大な時間が必要。与党が会期の大幅延長を提示するなら、これを堂々と受けるべきだった徹底して予算委員会での集中審議を行えばよい
高市氏の公設第一秘書木下剛志氏、サナエトークン首謀者と見られる松井健氏の参考人招致も必須。十分な説明が行われなければ証人喚問に切り替えるべきである。

高市首相の多数の疑惑を解明する上で国会会期の大幅延長は好都合だった。
しかし、その分、夏休みは短くなる。野党はいろいろと理屈を並べたが、結局は与党に「協力」した。野党も「夏休み」を取りたいとの誘惑が勝ったのだろう

「刑事訴訟法改定」も「改正」ではなく「改悪」になった。裁判所が再審開始決定を示しても、検察が抗告できることにした。
「本則」に抗告禁止を定めながら、十分な根拠があれば抗告できるとした。これでは法改正の意味がない。「や党」の「ゆ党化」が極めて深刻なレベルにまで進行している

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