2026年7月25日土曜日

25- 市場が警戒する8月上旬の「高市ショック」消費税減税が株・円・債券トリプル安の引き金に(日刊ゲンダイ)

 日刊ゲンダイが掲題の記事を出しました。
 高市内閣が21日に閣議決定した『骨太の方針』には、“8月上旬までを目途に、食品消費税減税の方針を決定する”と明記しました。しかし『国民会議』は、いまだに意見がバラバラなので、8月上旬までに意見を集約するのは難しいと見られます。
 もともと高市首相周辺は、もし与野党が合意できなかった場合は、「野党が反対したので消費税減税は見送る」と野党に責任転嫁すればいいと計算していたのですが、内閣支持率が急落してしまい、どうしても消費税減税を実施せざるを得なくなりました
 ところが、消費税減税の実施を決定したら、「株安」「円安」「債券安」のトリプル安に見舞われる恐れがあり、はやくもマーケットは、その時を警戒しているということです。
 自業自得とは言え まさに「前門の虎 後門の狼」状態に陥ったということです。
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市場が警戒する8月上旬の「高市ショック」消費税減税が株・円・債券トリプル安の引き金に
                          日刊ゲンダイ 2026/7/25
高市政権にとって消費税減税は命取りになるのではないか──と政界で囁かれはじめている。
高市首相が「私の悲願」とまで口にした、食料品の消費税減税を実施するのかしないのか、いまだハッキリしないままだ。超党派の「国民会議」に議論を丸投げしたが、タイムリミットが迫っても、議論はまとまりそうにない。
22日に開いた「国民会議」の実務者会議でも、2027年4月から2年間、8%から1%へ引き下げるべきだと主張する自民党に対し、野党側から「恒久的な減税にすべきだ」「給付を優先すべき」「財源が不明確だ」といった意見が出され、結局、折り合いがつかなかった。
よほど自民党は慌てているのか、23日、自民と国民民主の幹事長が会談し、消費税減税について話し合っている。国民民主は2年限定の減税に反対している。
「消費税減税をやるのか、やらないのか答えを出す期限は8月上旬です。高市内閣が7月21日に閣議決定した『骨太の方針』に、“本年8月上旬までを目途に、その方針を決定する”と明記したからです。でも、意見がバラバラなので、8月上旬までに『国民会議』で意見を集約するのは難しい。『国民会議』の取りまとめは、野党の意見も併記する形にして、最後は高市首相に判断してもらうしかないでしょう」(政界関係者)

無責任な放漫財政への懸念
もともと高市首相周辺は、もし与野党が合意できなかった場合は、「野党が反対したので消費税減税は見送る」と、野党に責任転嫁すればいいと計算していたが、内閣支持率が急落してしまい、もはや消費税減税を実施せざるを得なくなっている。消費税減税を断念すれば「公約違反だ」と批判され、さらに支持率が下落する可能性が高いからだ。すでに支持率は41%まで下落し、不支持(44%)の方が多くなっている(毎日新聞)。支持率を回復させる起死回生策は、消費税減税しかないという。
しかし、消費税減税の実施を決定したら、「株安」「円安」「債券安」のトリプル安に見舞われる恐れがある。はやくもマーケットは、その時を警戒している
「高市内閣が『骨太の方針』の原案を公表したり、閣議決定した途端、円安が進み、金利が上昇(国債価格の下落)しています。いわゆる『骨太ショック』です。理由は、無責任な放漫財政への懸念です。もし8月上旬に消費税減税の実施を決めたら、同じように円が下落し、国債が売られ(金利は上昇)、さらに株も下落しかない。食料品の消費税を8%からゼロ%にするためには、約5兆円の財源が必要ですが、政府には財源を手当てするあてがない。赤字国債を発行することになり、財政悪化が懸念されるのは必至です」(霞が関関係者)
トリプル安となったら、高市内閣の支持率が下落するのは間違いない。英国の「トラス・ショック」の二の舞いになりかねない。かといって、消費税減税を断念しても支持率下落は必至だ。
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消費税減税の議論にまったく進展がみられないうえ、意見集約にもたついているうちに高市政権の支持率が激減。高市首相の「私の悲願」は達成されるのか。


消費税減税を巡り自民党が内輪モメ 政権公約「検討加速」を“やるやる詐欺”の言い訳に
                          日刊ゲンダイ 2026/07/23
 議論にまったく進展がみられない。飲食料品の消費税減税を議論する超党派の「社会保障国民会議」で22日、実務者会議が開かれた。税率を来年4月から2年間、現行の8%から1%に引き下げる議長案に対し、与党の自民党と日本維新の会は賛成。野党は年内の現金給付を訴えた。与野党の主張が真っ向から対立し、取りまとめが一層困難な状況となった。
 意見集約にもたついているうちに高市政権の支持率が激減。特に毎日新聞の世論調査では、支持が前月から10ポイント下落し、不支持(44%)が逆転した。
支持率急落は改正皇室典範や副首都法案が原因とも言われていますが消費税減税の議論が停滞しているからとみる向きもある。国民の窮状を高市総理が放置していると、国民にみなされているのでしょう。早く減税のメドをつけなければ、支持率は一層下がっていく恐れがあります」(自民関係者)
 しかし、自民党内でも、減税議論の収拾がつかない。衆院選で自民が掲げた政権公約は、2年間限りの飲食料品の消費税ゼロの実現に向けて、あくまで「検討を加速」としていた。この文言を巡り、自民の税制調査会で意見が割れているのだ。
「中堅・ベテラン議員は反対論が多く、中には『検討を加速した結果、やらないという結論でいいのではないか』なんて声も出ました。一方、若手からは『公約に掲げたのだから、やらないとまずい』との発言も。相変わらず、議論は平行線をたどっています」(税調の会議に出席した自民議員)

「小渕の乱」でもインナー議員から異論噴出
 党内の農林族も反発姿勢を強めている。彼らの支持基盤である農業従事者の多くは、消費税減税により追加負担が生じるからだ。
 さらに先月には、税調幹部(インナー)の小渕優子元経産相が、幹部職の辞意を小野寺五典・税調会長に伝えた。小渕は財政規律を重視する立場から減税に反発したとみられる。いわゆる「小渕の乱」として党内に衝撃を与えた
「小渕さんを巡っても、インナーの議員の間で異論が噴出しています。あるメンバーは『私だって減税に反対だ。ただ、どうにかして実現するための議論を放棄するのは違う』と、小渕さんに怒りをにじませていました」(前出の自民議員)
 もはやまとまる気配のない自民党内の内輪モメ。消費税減税の意思決定は遅れに遅れ、物価高に苦しむ庶民生活はますます苦しくなるだけだ。