「マスコミに載らない海外~」にマーティン・ジェイの記事が載りましたので紹介します。
イランとの間で折角停戦合意が出来たのにトランプにはそれを守ろうという意思はありません。今回彼は10数日間にわたり対イラン空爆を行いましたが、その止めドキの判断基準は多分ミサイルの在庫の減少具合なのでしょう。理解の埒外です。
いまやトランプのことを世界の指導者たちの誰も、尊敬も信頼もしておらず、せいぜい道化師か危険で不安を抱えた子どもとしか見ていません。
トランプがパニックに陥っている一方で、イランは古代文明を持つ国として、数十年、数世紀という時間軸で物事を考えるのに慣れていて、世界がどのようにイランを評価するかを考え、次期アメリカ政権との交渉も視野に入れています。
その一方でトランプは、今週のウォール・ストリート・ジャーナルやニューヨーク・タイムズの報道のことしか考えていないと、マーティンは述べます。
要するに「勝負にならない」ということです。
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トランプのイラン爆撃作戦は、アメリカを一層深い泥沼に陥れるだけ
マスコミに載らない海外記事 2026年7月25日
マーティン・ジェイ 2026年7月22日
Strattgic Culture Foundation
トランプが常に注意をそらす策略を講じているのをテヘランは最初から知っているので、トランプが何を言おうと真剣に受け止めることはない。
今後数日から数週間にかけて、「エスカレーションの罠」と評論家たちが呼ぶ強酸槽にトランプ大統領は自らを沈めることになる。対イラン戦争でトランプ大統領は既に自滅したと多くの評論家が指摘している。イスラエルのネタニヤフ首相が仕掛けた、テヘランを屈服させるという彼の幻想が、1948年にイスラエルが誕生して以来の最大の欺瞞なのが証明されたためだ。多くの人にとって、彼は戦争に敗北したのだ。6月17日に覚書に署名し、無条件降伏の全ての項目に原則的に同意したことが、まさに、この戦争の本質だった。その結果、イランはより大きく、より大胆な地域大国となり、ホルムズ海峡を支配し、GCC(⇒中東・湾岸6ヵ国)のエリート連中からかつてないほど畏敬されるようになったのだ。
だが、西側諸国の指導者連中と、NATOと、何よりもベンヤミン・ネタニヤフ首相に対するトランプの外交手腕の欠如が、彼の署名を無価値なものにし、彼に残された唯一の手段は戦争を継続し、少なくとも自分がまだ影響力を持っているように見せることだった。
しかし、この策略は多くの点で愚かで、特に2月28日から4月7日の間にアメリカが軍事装備を大量消費した事実を考えれば、なおさら愚かだ。そして、この策略は彼が理解している以上に無謀で、間もなく彼を破滅させることになる。
つい最近、GCC諸国のエリート連中が必死で彼に電話をかけて、イランの民間インフラ爆撃をやめるよう訴えた。トランプが知らないうちに、イランは湾岸諸国の同様インフラを地図上から完全に消し去る能力を既に備えていたのだ。米軍基地が爆撃されるのと、学校、病院、橋、発電所、水道施設が数発の極超音速ミサイルで爆破されるのとでは話は大違いだ。しかも、イランがそのような形で報復した場合、一体どのように自国を再建するのかこれらエリート連中には想像もつかない。
電話は効果があったようだ。だがトランプは気まぐれで幼稚な男で、物事をほとんど理解せず、自分のエゴを満たすことしか考えていない。そのため、追い詰められた場合、あるいは警告を真剣に受け止めなかった場合、彼が将来何をするのか全く予想できない。
彼がどの道を選ぼうとも、結局彼にとって悪い結果に終わるが、イランは時間をかけて、この地域におけるアメリカ駐留を完全に排除しようとしている。トランプがイラン・インフラ攻撃を続けた場合に、イランが検討している一つの手段は、現在ペルシャ湾のアラブ首長国連邦とサウジアラビアから出荷されている石油、つまりサウジアラビアがパイプラインで紅海に送っている石油と、現在拡張中のフジャイラ港に送られている石油施設の破壊だ。この二国が毎日輸出している700万バレルの石油は、イランが容易に阻止できるため、爆撃でイランを軟化させて、覚書に復帰させようとする以外、トランプが一体どんな戦略を考えているのか理解しがたい。
トランプが理解していないのは、トランプが覚書を真剣に受け止めているなどとイラン政府内の強硬派は一度も信じておらず、爆撃作戦を再開する前に時間を稼ぐ彼の策略だと考えていたことだ。彼らの見方が正しかったことが証明された今、覚書への再挑戦はトランプにとって非常に困難なものになる。テヘランの要求が前回より更に高くなるためだ。
リスト最上位はレバノンで、ここからトランプ大統領の問題が始まる。覚書2.0がまとまったとしても、トランプ大統領の立場は非常に弱く、ネタニヤフ首相の立場は非常に強いためだ。レバノンからのイスラエル国防軍撤退をネタニヤフ首相は決してしないから、和平合意は不可能で、トランプ大統領に残された唯一の手段は、最も突飛なアイデアの対イラン地上侵攻だ。彼は気候が涼しくなる11月頃、これを考えているのかもしれない。だが、アメリカには、必要な兵力も武器備蓄も、率直に言って、このような極めて危険な作戦を実行する能力さえない。犠牲者は途方もなく多くなり、トランプ大統領は、イスラエルの罠にはまって、イランから究極の教訓を学んだインテリぶったアメリカ大統領として歴史に名を残すことになる。1980年、イランでアメリカ大使館職員救出作戦が失敗に終わった後、ジミー・カーターが耐えねばならなかった屈辱など、トランプにイランが用意しているものに比べれば取るに足らないものになるはずだ。
トランプの問題は信頼性の欠如だ。世界の指導者たちの誰も彼を尊敬も信頼もしていない。そして、これは、トランプを、せいぜい道化師、最悪の場合、危険で不安を抱えた子どもとしか見ていないイラン人にとって大きな問題になっている。注目を浴びるためなら、敵家族の家ごと焼き尽くすのも厭わない人物だ。トランプが常に注意をそらすための策略を巡らせ、その間、侵略に関する将軍連中の突飛なアイデアに耳を傾けているのをテヘランは知っているので、彼の発言はどれも真剣に受け止められていない。トランプがパニックに陥る一方、イランは自国の歴史と運命に自信を持ち、非常にゆっくり着実に前進している。イランは長期的視点に立ち、世界がどのようにイランを評価するかを考え、次期アメリカ政権との交渉も視野に入れている。古代文明を持つ国として、彼らは数十年、数世紀という時間軸で物事を考えるのに慣れている。一方、トランプは、今週のウォール・ストリート・ジャーナルやニューヨーク・タイムズの報道のことしか考えていない。ワールドカップ会場に彼が無断乱入し、実際FIFA会長に手荒く扱われ、スペイン代表チームの記念撮影の場から追い出されたのは多くのアメリカ人にとって非常に恥ずかしい出来事だったに違いない。
記事原文のurl:https://strategic-culture.su/news/2026/07/22/trump-bombing-campaign-in-iran-just-sinks-us-into-deeper-quagmire/
「湯の町湯沢平和の輪」は、2004年6月10日に井上 ひさし氏、梅原 猛氏、大江 健三郎氏ら9人からの「『九条の会』アピール」を受けて組織された、新潟県南魚沼郡湯沢町版の「九条の会」です。