2023年1月28日土曜日

敵基地攻撃能力保有と大軍拡 岸田首相と正面対決 志位委員長が代表質問

 共産党の志位和夫委員長は26日の衆院本会議で代表質問を行い、物価高騰やコロナ感染など喫緊の課題で岸田政権と正面対決し、敵基地攻撃能力保有と大軍拡についてただすとともに、平和・くらしで国民の立場にたった対案を示しました。

 とくに敵基地攻撃能力保有大軍拡については7点にわたって追及し、これを強行するのであれば解散・総選挙で国民の信を問うよう求めました。
 しんぶん赤旗が概要版と詳細版の二つの記事を出しました。
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敵基地攻撃能力保有と大軍拡 岸田首相と正面対決 願いに応えた対案示す
志位委員長が代表質問
                        しんぶん赤旗 2023年1月27日
衆院本会議
 「憲法に違反し『専守防衛』をかなぐり捨て、日本を戦争国家につくりかえる歴史的暴挙だ」―。日本共産党の志位和夫委員長は26日の衆院本会議で、岸田政権が進める敵基地攻撃能力と大軍拡の問題点を7点にわたって追及し、強行するなら解散・総選挙で国民の信を問うよう求めました。また、医療体制を抜本強化する新型コロナ対策や、暮らしと経済を立て直す具体策、教育費負担の抜本的軽減、「原発ゼロ」の決断など市民の願いに応えた対案を示して実現を迫りました。

 志位氏は、政府が敵基地攻撃について「法理的に可能」だが、平生から他国を攻撃する兵器の保有は「憲法の趣旨ではない」とした1959年の答弁をあげ、「敵基地攻撃能力の保有は憲法違反という憲法解釈を変更したのか」と追及。岸田文雄首相は「反撃能力に活用する装備も憲法上認められないものとは考えない」と強弁しましたが、59年答弁の変更の有無は触れませんでした。
 志位氏は、米国製の長距離巡航ミサイル・トマホークなどミサイルを大量に配備し、それを搭載する戦闘機、護衛艦、潜水艦を増強するなど、「強大な敵基地攻撃能力を保有することになる」と指摘。「これでどうして『他国に脅威を与える軍事大国ではない』といえるのか。専守防衛を完全に投げ捨てるものだ」と批判しました。

 志位氏は、沖縄県では敵基地攻撃兵器の配備反対の声が高まっていることをあげ、「沖縄を捨て石にするな」の声にどう答えるのかと迫りました。岸田首相は、「具体的な配備先は未定だが、南西地域の強化は防衛力強化の柱の一つだ」と述べ、南西地域へのミサイル重点配備の可能性を認めました。
 志位氏は、敵基地攻撃能力強化の一環として盛り込まれた「統合防空ミサイル防衛能力」(IAMD)は米軍が構築したシステムであり、先制攻撃作戦を含んでいることを暴露自衛隊が米軍の指揮下で、先制攻撃戦争に参加する危険を告発しました。


岸田政権の暴走告発 暮らし守る理性の声 志位委員長の代表質問
                         しんぶん赤旗 2023年1月27日
 日本共産党の志位和夫委員長は26日の衆院本会議で岸田文雄首相に対する代表質問を行い、物価高騰やコロナ感染など喫緊の課題で岸田政権と正面対決し、敵基地攻撃能力保有と大軍拡の七つの問題点をただすとともに、平和・くらしで国民の立場にたった対案を示しました。

コロナ感染拡大
第8波での医療崩壊深刻 強靱な医療体制つくれ。「5類」で責任放棄許されない
 新型コロナ感染症の第8波のもと、死者数も「緊急搬送困難事案」も過去最悪です。高齢者施設での集団感染の多発で多くの犠牲者が出るなど、第7波で起きた事態が深刻な形で繰り返されています。
 志位氏は原因と政府の責任を追及。ところが岸田首相は「感染防止対策や医療体制の確保に努め、感染の波を乗り越えるべく全力を尽くす」などと無責任に述べるだけでした。志位氏は、あしき連鎖を断ち切る上で脆弱(ぜいじゃく)な医療体制の抜本強化が決定的に重要だと強調。「地域医療構想」の急性期ベッドの削減計画中止を求めました。
 新型コロナの感染症法上の位置づけを「5類」に変更する政府方針については「医療体制の強化抜きに実行すれば、医療現場の大混乱は避けられない」と指摘。医療費を自己負担にすれば医療へのハードルをさらに上げ、犠牲が拡大するとして「犠牲者が最悪という事態のもと、医療への公的責任を放棄する方針の推進は認められない」と強調しました。
子育て支援
教育費負担の抜本軽減こそ。高すぎる入学金や借金背負わせる奨学金改めよ
 「首相は『異次元の子育て支援』を掲げているが、そのメニューを見ると、一番大事な問題が抜け落ちている」―。志位氏は、政府が2020年に行った意識調査では、育児支援の施策として何が重要かとの設問への回答の第1位は「教育費の軽減」で69・7%だと指摘。子育て支援の柱に「教育費負担の抜本的軽減を据えるべきだ」と迫りました。
 志位氏は、日本の高すぎる学費や入学金、若者に借金を背負わせる奨学金制度、義務教育での給食費など重い負担を挙げ、「この中の一つでも抜本的に改善のメスを入れる意思はあるか」と追及しました。しかし、首相は「社会全体の意識を高め、年齢、性別を問わず皆が参加する、次元の異なる少子化対策を実現したい」と述べるだけ。志位氏は、日本の教育費への公的支出は、対国内総生産(GDP)比で経済協力開発機構(OECD)37カ国中36位と最低水準であるにもかかわらず、来年度予算案の文教費の増加率は0・3%で「物価高騰のもと実質ではマイナスだ」として、教育予算の抜本的な増額を要求しました。
安保3文書
敵基地攻撃能力・大軍拡。七つの問題点をただす
 「第1は、『勝手に決めるな』ということだ」―。「七つの問題」の第1として、志位氏は、岸田首相が敵基地攻撃能力の保有と大軍拡を「安保政策の大転換だ」と認めているにもかかわらず、参院選でも昨年の臨時国会でも一切の内容を示さず、一片の閣議決定で安保3文書の改定を強行した上に、バイデン米大統領に真っ先に報告したことを「順番が逆だ」と批判しました。
 第2は、日本国憲法との関係です。1959年に伊能繁次郎防衛庁長官(当時)が、「平生から他国を攻撃するような、攻撃的な脅威を与えるような兵器を持っていることは、憲法の趣旨とするところではない」として、敵基地攻撃能力保有を「憲法違反」と断じていることに言及。この見解と、同能力保有の矛盾をただしました。
 第3は、安保3文書は「専守防衛」と両立するのかという問題です。志位氏は、「国内総生産(GDP)比2%以上」の軍事費増額で日本が世界3位の軍事費大国になることに加え、長射程の巡航ミサイル・トマホークなどを大量に導入し、それを搭載する戦闘機・護衛艦・潜水艦の大増強は「強大な敵基地攻撃能力を保有するものだ」と強調。それがどうして「『他国に脅威を与えるような軍事大国でない』と言えるのか」「『専守防衛』を完全に投げ捨てるものだ」と厳しく指摘しました。
 第4は、敵基地攻撃能力保有は、「自分の国を自分で守る」ためという言い訳が成り立つかという問題です。安保3文書は、集団的自衛権行使の下でも同能力を行使できると明記しています。志位氏は、日本が武力攻撃を受けていないもとでも、自衛隊は米軍と一体に敵基地攻撃能力を行使し、他国領土を攻撃し、その結果、日本への報復攻撃がもたらされ、「日本を守るどころか、国土を廃虚と化す」と指摘。大軍拡の最前線に立たされようとしている沖縄では、県や石垣市議会が敵基地攻撃兵器の配備に強く反対していることをあげ、「沖縄を捨て石にするな」との声にどう答えるのかと迫りました。
 第5は、敵基地攻撃能力の保有は「先制攻撃にならない」という言い訳が成り立つか、という問題です。安保3文書は、敵基地攻撃能力強化の柱に、「統合防空ミサイル防衛」(IAMD)をあげています。志位氏は、米軍が2017年に作成したIAMDのドクトリン(教義)に、先制攻撃作戦を含むことが明記されていることを指摘。「米軍の指揮下で国連憲章に違反する先制攻撃に自衛隊が参戦することになる」と強く批判しました。
 第6は、5年間で43兆円もの大軍拡財源をどう賄うのかという問題です。志位氏は、(1)東日本大震災の復興特別所得税の流用(2)「歳出改革」の名で社会保障大削減の危険(3)軍事費を国債で賄うという、戦前の教訓を無視した暴挙―といった問題点を指摘。「大軍拡を大前提とする限り、『軍事栄えて民滅ぶ』の日本に行き着くことは明らかだ」と訴えました。
 第7は、東アジアに平和をつくる外交戦略です。志位氏は、東南アジア諸国連合(ASEAN)が19年の首脳会議で「ASEANインド太平洋構想(AOIP)」を採択し、中国を含めた地域のすべての国を包み込む平和の枠組みを強化し、東アジア規模の友好協力条約を提唱していることを紹介。憲法9条を持つ日本こそが、ASEANと協力し、東アジアの全体を戦争の心配のない地域にしていく先頭にたつことが日本共産党の提案だと語りました。
 志位氏は、13日の日米首脳共同声明でも、AOIPへの「支持」が明記されていることを指摘。「対抗ではなく対話と協力のインド太平洋地域」をつくることが同構想の最も重要な構成要素であるにもかかわらず、地域の対抗を激化させる「日米同盟の抑止力・対処力」の強化を誇示するのは、「根本的に矛盾している」と追及。評論家の加藤周一氏の生前の言葉に触れ、「いま日本がなすべきことは戦争の準備ではなく、平和の準備だ」と訴えました。
 首相は真正面から答えず、「憲法と国際法の範囲内だ」「専守防衛を投げ捨てるものではない」などと居直りました。
物価高騰
大企業の内部留保課税・最賃の緊急再改定を。消費税減税しインボイスは中止せよ
 志位氏は「物価高騰からいかにして暮らしと経済を立て直すか」として政治の責任による賃上げ推進を迫りました。
 岸田首相は施政方針演説で「物価上昇を超える賃上げが必要」と述べましたが、その方法は「経済界にお願いする」だけで、政治の責任で賃上げをはかる具体策が全く見えません
 志位氏は、安倍政権以来10年間、政府が「お願い」を繰り返しても、労働者の実質賃金が20万円も下がっている事実が失敗を証明していると批判。そのうえで、城南信用金庫と東京新聞のアンケートに中小企業の7割以上が「今年、賃上げの予定なし」と回答していることをあげ、中小企業に対して抜本的支援なしに「賃上げができると考えているのか」と追及しました。
 首相は「総雇用者所得は増加した」と強弁。大企業へのさらなる優遇策を言う一方で、中小企業にはさらに「生産性の向上」が必要だとしました。
 志位氏は、「政治の責任で賃上げを推進する具体策の実行が必要だ」と述べ、2点にしぼり提案しました。
 第1は、アベノミクスで膨れ上がった大企業の内部留保に時限的課税を行って中小企業の賃上げ支援に充て、最低賃金を時給1500円に引き上げる提案です。志位氏は企業内部に滞留した巨額の資金を経済、とくに賃上げに還流させることは、最も合理的な提案だと迫りました。
 第2は、実質でマイナスとなっている最低賃金の引き上げです。志位氏は昨年10月の引き上げが全国加重平均で3・3%で、消費者物価の上昇率4・8%に「遠く及ばない」と指摘。最賃の緊急再改定を求めました。
 さらに志位氏は、「物価高騰への最大の効果的対策となる消費税5%への緊急減税と、インボイス(適格請求書)の中止」を強く要求。インボイス導入によって財務省の試算でも年間売り上げ550万円、利益150万円の事業者で15万円の増税になるとして、中小・小規模事業者やフリーランスの悲鳴にどう答えるのかと迫りました。
原発回帰
公約破り原発推進へ大転換。原発ゼロこそ脱炭素進める道
 志位氏は、自民党が昨年の参院選で「原発の新規建設は考えていない」と公約していたのに手のひらを返して、原発の新規建設推進の方針を決めたことを「公約違反だ」と批判。さらに、東京電力福島第1原発の大事故を受け、自民党が「経年劣化による安全上のリスクが増大する」として原発の運転は40年を基本とすることで民主党、公明党と合意していたにもかかわらず、首相が60年を超える運転を認めるとしていることについて、「『経年劣化による安全上のリスク』がなくなったとでもいうのか」とただしました。
 首相は質問に答えず、「進め方に問題があったとは考えていない」と強弁しました。
 志位氏は、首相が「グリーン」を理由にしているが、「原発こそ、ひとたび事故を起こしたら最悪の環境破壊を引き起こし、核のゴミの処分方法もない」と指摘。原発頼みを続けたことが再エネ・省エネ普及の障害となってきたと指摘し、「原発ゼロの決断こそ脱炭素を進める道だ」と迫りました。

新型コロナ「5類」で東京都が本当に心配していること

 政府は、新型コロナの感染症法上の位置づけを、「結核」と同等の「2類」から連休明け5月8日から「インフルエンザ」と同等の「5類」に変更することを、僅か1週間程度の間で決めてしまいました。
 もともと「コロナ」と「結核」は伝染の態様が同一ではないので、医療体制を改めなければ様々な不都合が出るのは明らかでした。しかし政府・厚労省は実質的な改革を殆どしないままで3年が経過し、今また同様に何の医療体制上の対応を取らないまま「インフルエンザ」並みに変更することにしたわけです。
 もしもインフルエンザに「より近いから」というのであれば「変更」することに意味はありそうですが、何の医療体制上の対応もしないままであれば「大問題」です。
 FNNプライムオンラインが、「新型コロナ『5類』で東京都が本当に心配していること」という記事を出しました。
 どういう問題が起きるかについて分かりやすく解説しています。こうした不都合が東京都に限ったものでないことは言うまでもありません。
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新型コロナ「5類」で東京都が本当に心配していること
                   FNNプライムオンライン 2023年1月27日
感染者減でも警戒するワケ
26日、東京都の新型コロナウイルス専門家会議が開かれ新規陽性者数の7日間平均は、前回の9771人から、5,993人に減少した、との分析が示された。
ただ、これまで主流であったオミクロン株BA.5 が49%まで減少、国立国際医療研究センターの大曲貴夫国際感染症センター長は「BF.7 」や「BQ.1.1」など亜系統への置き換わりが進むなかで「新規感染者数が再び増加する可能性がある」と警戒感を示した。

コロナ以外の病床はほぼ満床
「感染症以外の病床は100%近い状況になっていますから」 東京都医師会の猪口副会長は、冬は通常医療の患者が増えるのでコロナ以外の病床は満床に近い状態、との現状を明かした。
今後の見通しについては「外国の例をみても救急のひっ迫状態はなかなか変わらず、この現実をどうこなしていくかっていうのは我々の今の課題になっている」とコロナ対応と一般医療の両立の難しさを改めて訴えた

「救急車が一日あたり20台から多い日は30台きます」
都の担当者によると都立病院でも、コロナ病床を確保するなかで一般医療の病床で利用率は95%ちかくまで上がる日もあるという。特に1月に入ってからは更に救急搬送が増えているという。

ワクチンと入院費用はさすがに・・・本当に心配していることとは
新型コロナを5月に感染症法上の「5類」にする方針が国からしめされた。
「ワクチンと入院費用は、さすがに国も出すだろう」 都庁内では5類移行の話が出た当初からこのような声が聞かれた。
では都が最も心配していることは何か、関係者にきくと「臨時医療施設」だという。
都は、新型コロナの臨時医療施設を設置している。ここには介護の必要な高齢患者が、多い時には500人弱入所しているという。しかし「5類」に移行すると特措法の適用がなくなり、臨時の医療施設の設置根拠がなくなる。そうすると介護が必要な高齢のコロナ患者の行き場がなくなるのではないか、というのだ。
また、介護の必要な高齢のコロナ患者を病院で引き受けた場合にも懸念があるという。
「介護度が高い患者が病院に入院すれば、排泄物、床ずれ、徘徊の対応という高齢者施設の機能が病院に求められる事になる。そうすると病院は人手がとられ、一般医療の患者の受け入れ数が減るかもしれない」

病床確保料出なければコロナ患者は受け入れない
もう一つの懸念が「病床確保料」だという。現状では新型コロナ患者を受け入れる病院と受け入れない病院に分かれている。関係者は「コロナ患者を受け入れる病院は病床確保料が出ることが前提。(病床確保料が)出なければ受け入れないだろう」と話す。
つまり、全ての病院が新型コロナ患者を受け入れるようになる前に病床確保料を無くすとコロナ患者の行き場がなくなるのではないか、というのだ。
「5類」への移行で高齢者への対応や病院のあり方をどうするのか、さらなる検討が求められているのではないか。  (フジテレビ社会部・都庁担当 小川美那) 

28- 千葉県市役所「生活保護担当職員」の実態 タメ口で「嘘つき」「泥棒」呼ばわり

 ご承知のように日本国憲法第25条には
 「すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。
 2 国は、すべての生活部面について、社会福祉、社会保障及び公衆衛生の向上及び増
  進に努めなければならない。
と国の「義務」が謳われています。生活保護制度はこの精神を具体化したもので、生活困窮者がそれを受けるのは国民の「権利」とされています。
 これは自由主義・資本主義社会では構造的に勝者と敗者(とその中間層)が生れるもので、決して怠慢の故に敗者になるのではないという考えに基づいています。
 ところが日本ではこの生活保護を受けることを潔しとしないムードが、政府与党の主導で醸成されてきました。小泉・竹中政権時には、地方自治体の生活保護担当部署が「水際対策」と称して、『生活程申請を極力受け付けない』ようにすることを厚労省によって指導されました。いまでは申請時には近親者から生活援助を断られたことの証明まで要求されるという有様です。
 その結果、日本においては有資格者の生活保護受給率は諸外国に比べて著しく低く抑えられています。理不尽に受付を断られた結果、餓死に追い込まれた人たちもいます。
 東洋経済オンラインに「千葉県の市役所「生活保護担当職員」の呆れた実態 衆人環視でのタメ口に『嘘つき』『「泥棒』呼ばわり」という、まさに呆れるしかない記事が載りました。地方自治体の受付の部署がすべてこうだなどとは思いませんが、この市役所が「例外」という風にも思えません。むしろ概してそうなのではないかと思わされます。
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千葉県の市役所「生活保護担当職員」の呆れた実態 衆人環視でのタメ口に「嘘つき」「泥棒」呼ばわり
                  藤田 和恵 東洋経済オンライン 2023/01/27
現代の日本は、非正規雇用の拡大により、所得格差が急速に広がっている。そこにあるのは、いったん貧困のワナに陥ると抜け出すことが困難な「貧困強制社会」である。本連載では「ボクらの貧困」、つまり男性の貧困の個別ケースにフォーカスしてリポートしていく。
昨年7月。KDDIによる大規模な通信障害が発生した最中の出来事だ。auユーザーのタケアキさん(仮名、46歳)は携帯の着信履歴に気がつくとすぐに折り返した。相手は当時利用していた生活保護の担当ケースワーカー。電話がつながると、強い口調でこう言われた。
「何度も電話してるのになんで出ないんですか。(タケアキさんが)保護費だけもらって逃げたと市役所で噂になってますよ。それって泥棒ですよね!」
泥棒呼ばわりにムッとした。自ら折り返しの電話をしていることや、通信障害の影響の可能性もあることを訴えた。しかし、ケースワーカーは「うそつかないでください。逆切れしないでください」と譲らなかったという。

「失礼だと思っても強くは言い返せない」
「『税金で飯を食ってるくせに』と言わんばかりの口ぶりでした。こっちはこっちで『生活保護は恥ずかしい』という負い目があります。失礼だと思っても強くは言い返せない」
行政との出合いは最初から不穏だった。
千葉県内の小さな自治体。生活保護を申請するために訪れた市役所の窓口で、相談員と思われる年配の女性に声をかけると「何? 生活保護を受けたいの?」と返された。続いて所持金を尋ねられたので300円くらいだと答えると「そんなになるまで何やってたの?」とまたしてもタメ口。この日は事前に相談していたNPO法人のスタッフに同行してもらっていた。相談員はタケアキさんとスタッフに向かってこう続けた。
「なんで民間に頼る前にうちに相談に来なかったの? お宅らはどういう関係? もしかしてこの子を(市役所に)紹介すると、国からお金をもらえるとか、そんな感じ?」
「この子」呼ばわりや「国からお金」うんぬんの話に驚くと同時に、タケアキさんには相談員の声がことのほか大きく聞こえた。「周りの人たちからの汚いモノでも見るような視線を感じました」。奥のほうに相談室と思われる個室が見えたので一刻も早くそちらに移りたかったが、その願いもむなしく、“衆人環視”の下で手続きは進んだ。

「無低」への転居を執拗に促された
中でも住まいの問題と車の利用をめぐってはなかなか折り合いがつかなかった。
当時タケアキさんが住んでいたのは家賃4万円の物件。一方、この自治体の住宅扶助の上限は3万7200円で2800円オーバーしていた。するとケースワーカーが無料低額宿泊所(無低)への転居を勧めてきたのだ。
私が取材する限り、数千円程度の超過であれば、生活費からのやりくりを認めるといった対応が一般的だ。そのほうが仕事も探しやすく、自立にもつながりやすい。無低の中には劣悪な環境にもかかわらず、生活保護費のほとんどを巻き上げる悪質施設も少なくない。わざわざそんなところに引っ越しをさせる意図は何なのか。そもそも生活保護法にはアパートなど居宅での保護の原則がある。
施設には入りたくないというタケアキさんに対して、執拗に転居を促すケースワーカー。見かねた同行スタッフが「施設の強要は違法ですよね」と口をはさむと、ムッとしながらもようやく引き下がったという。
一方で車の利用についてはケースワーカーは「認められない」の一点張りだった。たしかに生活保護の利用中は車の所持は原則NGだ。ただ通院・通勤に必要な場合など例外的に認められることもある。
タケアキさんは車は持っていなかったが、知り合いでもある大家の車を借りていた。通院と仕事探しに必要だったからだ。自宅から最寄り駅までは歩いて1時間近くかかる。車なしの生活は難しい。しかし、ケースワーカーがこうしたタケアキさん側の事情に耳を傾けることはなく、ただ「今日から絶対に乗ったらダメですよ」と言い渡された。
さらにストレスだったのは、こうしたやり取りをケースワーカー以外の職員たちにも見られたことだという。タケアキさんは「3、4人の職員がケースワーカーの後ろでポケットに手を突っ込んだり、腕組みをしたりしながら机の上の書類や僕のことをのぞいていました」と振り返る。
タケアキさんが生活保護を利用するのは初めて。申請の前日は緊張のあまり一睡もできなかった。市役所に行く途中、嘔吐もしたという。生活保護利用者に対する社会の偏見や理不尽なバッシングを思えば、こうした“反応”もやむをえまい。
「精神的に弱っていて、窓口に行くだけでかなりエネルギーが必要でした。それなのにプライベートな話を聞かれているところを、ほかの市民や職員にもさらされて。(相談員のタメ口は)小バカにされていると感じました。同行者がいなければどうなっていたか……」

「派遣」しか仕事がなかった
タケアキさんは沖縄出身。5年ほど前、知人から仕事を紹介するからと声をかけられ、千葉に移り住んだ。故郷での生活に大きな不満はなかったが、もう少しだけ豊かな暮らしをしたいという夢を抱いたのだという。フォークリフトや大型トラックの運転免許なども持っており、いざとなれば何とかなるという自信もあった。しかし、いつまでたってもまともな仕事を紹介されることはなかった。たまに建物の解体作業に駆り出されてもただ働き同然。数年前に知人との縁を切った後は複数の派遣会社に登録して仕事を探した。
「本当は派遣じゃなくて普通に就職したかったですよ。でも、ネットで『フォークマン』『仕事』で検索しても、派遣しかないんです」
しかし、40社、50社と連絡をしても、求人情報どおりの仕事が得られることはまずなかった。面接に行くと「その仕事はもう埋まってしまいました」と言われるのだという。結局紹介されるのはより待遇の悪いものばかり。
1年余り勤めた会社もあったが、住民税を滞納していた沖縄の自治体から会社あてに給与差し押さえの連絡があったことで退職を余儀なくされた。上司から同僚らの面前で「お前、沖縄で何かやらかしたのか」と問い詰められたのだ。タケアキさんによると、自治体の担当者とは、生活に余裕がないので納付期限について相談をしていた最中のことだった。
「担当者と音信不通になったわけでもないのに。どうして行政は僕の足を引っ張るようなことをするのか……」
次第に生活は厳しくなり、2日で豆腐1丁しか食べられないこともあった。「お金がなかったのもありますが、食欲そのものがなかった」とタケアキさん。沖縄に戻ることも考えたものの、すでに生活の拠点はない。家族との関係も良好とはいえなかった。「死にたい。でも、死ぬのは怖いし、痛いだろうな」と思い詰めるようになったころ、職業紹介の会社の面接担当者が「まずは生活を立て直して」と紹介してくれたのが、生活困窮者の支援活動している東京のNPO法人だったという。

行政への不信感が募る出来事
生活保護に話を戻すと、このNPO法人のスタッフ同行の下、何とか申請はできたものの、その後も行政への不信感が募る出来事は続いた。
まず利用が決まるまでの1カ月の間に支給されたのはたったの1万円と、菓子パンと乾麺、缶詰数個だけ。これでは餓死してしまうと、最低限の食料を差し入れたのは、またしてNPO法人だった。
この間、タケアキさんの自宅を訪れたケースワーカーがやったことといえば、大家の車の外観や内部を撮影すること。「車を運転したらわかりますからね」と言って帰っていったので、走行距離メーターを監視しているという意味なのだろう。
また、行政側のミスで保護費が多く払われたことがあったが、このときは3万円ほどを一括で返還させられた。保護費の支給額は文字どおり最低限の生活ができる水準である。過払いがあった場合、通常は分割での返還とする。「財布の中に小銭しか残らなかった」というタケアキさんはさすがに「(次の支給日まで)これで生きろっていうんですか」と訴えた。これに対してケースワーカーはこう返したという。
「(返還は)義務ですから。(タケアキさんは)税金とかをちゃんと払える人になりたいって言ってましたよね。これも立派な支払いです。気持ちのいいことじゃないですか」
電話でのやりとりで待ちぼうけを食わされたこともある。ケースワーカーからハローワーク経由の仕事があると連絡があったので、ぜひ紹介してほしいと答えたところ、通話はいったん保留に。小一時間待っても応答がないことから、いったん切ってかけなおすと、ケースワーカーはすでに退庁したと告げられた。
結局、タケアキさんがこの自治体で生活保護を利用したのは半年足らず。NPO法人の支援もあり、現在は契約社員として働いている。ダメ押しのエピソードを紹介すると、ケースワーカーとの最後の面談では「今後、NPO法人から『面倒見たんだから、給料からいくらか払え』などと言わるようなことがあったら、すぐに私たちに教えてくださいね」と言われたという。

専門知識や経験が不足している
まともなNPO法人が給料のピンハネなどするわけがない。生活困窮者支援に取り組む民間組織に対するこの手の偏見は、最近とみに目に余る。いったい何を根拠にしているのか、つくづく謎だ。
私は、ケースワーカーの過重労働が常態化していることも、意思を持ったケースワーカーがいることも知っている。一方で専門知識や経験が不足しているケースワーカーが少なくないのも事実だ。何より問題なのは、一部のケースワーカー自身に生活保護利用者への偏見があることなのではないか。
タケアキさんに話を聞いた後、実際に千葉県内の市役所に運んでみた。職員に、一般に配布している生活保護のしおりはあるかと尋ねると、「申請者ご本人ですか?」という質問に始まり、申請者は知人か家族か? 住まいは? 収入は? と矢継ぎ早に聞かれた。
私が「一般向けの配布物がないなら結構です」と言うと、「そういうわけではないのですが……」と担当者。すったもんだの揚げ句ようやく別室からしおりを持ってきてくれた。その表紙には「生活保護の申請は国民の権利です」との記載があった。多くの質問に答えなければアクセスできない権利とは──。残念ながらいまだ“水際”のハードルは高い。

本連載「ボクらは『貧困強制社会』を生きている」では生活苦でお悩みの男性の方からの情報・相談をお待ちしております(詳細は個別に取材させていただきます)。こちらのフォームご記入ください。 

2023年1月27日金曜日

メディア幹部 大軍拡後押し“軍事力強化で世論誘導を”有識者会議議事録

 戦前、支那事変等と呼ばれた対中国侵攻とその後の日米開戦を喝采したり煽ったのは新聞で、それによって部数を格段に増やし、戦争の片棒を担いだとまで言われました(戦況が芳しくなくなると軍は新聞に対する言論統制を強めました)。
 戦後『朝日新聞』は「言論機関の責任は極めて重いものがある」と社説で反省の言を述べました。不十分なものではあったにしても、それは決して忘れてはならない筈ですが、その点でも「新しい戦前」が再現しつつあります。
 政府が24日公開した、安保3文書改定に向けた「有識者会議」の議事録によると、読売新聞、日経新聞、朝日新聞などの関係者が賛成しむしろ補強する発言をしていることが明らかになりました。
 しんぶん赤旗が報じました。
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メディア幹部 大軍拡後押し “軍事力強化で世論誘導を” 「有識者会議」議事録公開
                       しんぶん赤旗 2023年1月26日
 政府は24日、安保3文書改定に向けた「国力としての防衛力を総合的に考える有識者会議」の議事録を公開しました。委員に名を連ねているメディア幹部・元幹部がいずれも、歴代政権が違憲としてきた敵基地攻撃能力(反撃能力)の保有や軍事費増額のための増税を当然視し、さらなる軍事力強化・国家総動員体制を主張していたことが判明しました。

 読売新聞グループ本社の山口寿一社長は、初会合で「岸田総理は防衛力の抜本的強化という歴史的な決断をされた」と称賛。第2回会合では、敵基地攻撃能力の保有を当然視した上で、米国製の巡航ミサイル・トマホークを念頭に「当面は外国製ミサイル購入も検討対象になる」と発言しました。「外国製ミサイル」購入を主張したのは山口氏だけです。
 日本経済新聞社の喜多恒雄顧問は、増税を念頭に、軍拡の財源について「国民全体で負担するのが必要だ」と強調しました。また、軍需産業の育成を主張。武器輸出の制約を取り除き、「民間企業が防衛分野に積極的に投資する環境が必要だ」と述べました。
 元朝日新聞主筆の船橋洋一氏は、日米共同で敵基地攻撃能力を強化するために基地の日米共同使用を促進すべきだとし、「特に南西諸島と先島での共同使用態勢を整えるべきだ」と主張。財源について「所得税の引き上げも視野に入れるべきだ」と強調しました。

 重大なのは、「読売」の山口氏が、最終回となる第4回会合で、「メディアにも防衛力強化の必要性について理解が広がるようにする責任がある」と、軍拡を容認する世論づくりをする決意を表明したことです。
 戦後の新聞は侵略戦争推進の過ちの反省からスタートしました。しかし、この反省を忘れ去り、再び戦争推進の過ちを繰り返そうとしています。
 「有識者会議」は昨年9~11月に計4回実施され、11月22日、敵基地攻撃能力の保有や公共インフラ、科学技術など国力のあらゆる分野の軍事動員などを盛り込んだ報告書を政府に提出しました。


歴史的国会 党の存在意義かけてたたかいぬく
        共産党議員団総会 志位委員長あいさつ
                       しんぶん赤旗 2023年1月24日
通常国会開会
 第211通常国会が23日、召集されました。会期は6月21日まで。岸田文雄首相は施政方針演説で、大軍拡を断行する「戦争国家づくり」と大増税を進める姿勢を提示。日本共産党の志位和夫委員長は党議員団総会で、国会に臨む議員団の基本姿勢について語り、その第一として、「戦後の日本の歴史のなかでも文字通り歴史的国会となる。日本共産党の存在意義をかけてたたかいぬく」と決意を表明しました。(志位委員長あいさつ)
 志位氏は、「敵基地攻撃能力保有と大軍拡は、戦後の日本の安全保障政策を大転換させるもの」であり、「専守防衛」という歴代政権が掲げてきた原則をかなぐり捨て、「自衛隊が米軍と完全に融合して海外の戦争に乗り出す『戦争国家』づくりを進めるものだ」と主張。その上で、「『大軍拡』の正体を事実と道理に即して徹底的に究明し、『岸田政権の大軍拡を許さない』という一点での広大な国民的共同をつくりだすことに貢献する論戦に取り組もう」とよびかけました。
 志位氏は、物価高騰から暮らしと経済を立て直すかも、国会の大きな課題だと主張。労働者の実質賃金が減り続けているところに物価高騰が襲いかかるかつてない困難のもと、党の「物価高騰から暮らしと経済を立て直す緊急提案」を活用し「苦しみによりそって大奮闘する決意を固めあおう」と訴えました。
 第二の基本姿勢は「国民の願いにこたえた対案を掲げてたたかう」ことです。
 志位氏は、岸田政権の著しい特徴は、外交でも内政でも「日本が直面する課題をどう解決するか」という方策を持ち合わせないことだと指摘。「外交ビジョン」「気候危機打開の2030戦略」など党の提案を活用して論戦に取り組もうとよびかけました。

 志位氏は、基本姿勢の三つ目として、第7回中央委員会総会にもとづいて全党が取り組んでいる「130%の党」づくり、統一地方選勝利の取り組みに貢献する論戦の展開をあげました。 

細田議長 安倍元首相に全責任なすりつけの弁明/先祖供養1500万円 新法成立後も協会が要求

 統一協会との深い関係が指摘されながら、合計3枚の報告だけで逃げてきた細田博之・衆院議長24日、衆院議院運営委の各会派代表による質疑冒頭以外は非公開に応じましたが、それは安倍元首相に全責任をなすりつけるというものでした。

 細田氏は統一協会と初めて接点を持ったのは14年であるとし、「安倍氏は大昔から関係が深い。こちらは最近ですから」などと開き直りました。しかしLITERAによれば実際は細田氏は初当選した1990年時点で統一協会と接点を持っていたので、安倍氏以上に昔からの付き合いということになります(安倍氏が本格的に協会と付き合いだしたのは野党に転落したときからです)。
 また19年に韓鶴子総裁が出席したイベントに参加した際「安倍総理に早速報告したいと考えております」などと述べた件について、細田氏は運営委では、「リップサービスとして言ったもので安倍氏に報告はしなかった」と説明したようですが、植草一秀氏は同氏のブログで「公の場での発言についてリップサービスと言い切ってしまうところに、いかに信用できない人物であるかが象徴されている」と述べています。
 LITERAの記事を紹介します。
 暮れの臨時国会で色々不十分であると指摘された信者救済新法が成立しましたが、統一協会は依然として夫婦で430代にさかのぼる先祖解怨をするには約1500万円掛かるとしていて、韓鶴子総裁は3日の新年あいさつで、先祖解怨・先祖祝福の達成と430の家庭を伝道せよという指示を信者に出しています。
 ある人(両親が信者)によれば、「韓鶴子総裁から先祖解怨や430家庭の伝道達成を求められると、信者は“伝道は大変だから、せめてお金でなんとかなる先祖解怨を頑張らねば”となる」ということで、献金の強要に他ならないとしています。

 新法が成立しても教団は何も変わっていないということです。
 しんぶん赤旗の記事を併せて紹介します。
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細田衆院議長が盟友・安倍元首相に全責任なすりつける醜い大嘘弁明…それでも細田追及する記者はTBSラジオとCBCテレビの2人
                            LITERA 2023.01.25
 統一教会との深い関係が指摘されながら、野党側が求めてきた記者会見を拒否し、紙ペラ合計3枚の報告だけで逃げてきた安倍派前会長の細田博之・衆院議長。昨日24日、衆院議院運営委員会の各会派代表による「冒頭以外は非公開」の質疑に応じたが、そこでも保身のための醜い自己弁護に終始した。
 とくに印象的だったのは、ものの見事に細田氏が安倍晋三・元首相に全責任をなすりつけたことだ。
 たとえば、2019年に韓鶴子総裁が出席したイベントに参加した際、「安倍総理に早速報告したいと考えております」などと発言していた件について、細田氏は「安倍元総理と近い団体というのは知っていたので、リップサービスとして『安倍総理に早速報告をしたい』ということを言った」と説明。さらに、細田氏は統一教会と初めて接点を持ったのは2014年であるとし、「安倍氏は大昔から関係が深いこちらは最近ですから」などと開き直ったという。
 ようするに、第二次安倍政権下で清和会のトップとして安倍氏を支えてきた盟友である細田氏が、なんと“すべての大元は安倍元首相”だと証言してみせたのである。

 この細田氏の態度に対しては「死人に口なし」という批判が起こっているが、岸信介、安倍晋太郎、そして安倍晋三と安倍家3代にわたって統一教会と深い関係を持ち、とりわけ近年は安倍元首相が統一教会と蜜月関係にあったことは周知の事実だ。しかし、だからといって、細田氏が潔白だというわけではまったくない。
 細田氏は今回、“統一教会と初めて接点を持ったのは2014年”と述べたというが、そもそも細田氏は、初当選を果たした1990年に「勝共推進議員」として国際勝共連合の機関紙「思想新聞」にその名が記載されている。さらに、「週刊現代」(講談社)が1999年に警視庁公安部の極秘資料をもとに作成した「『勝共連合・統一教会』関係度リスト」によると、細田氏のもとには勝共連合から教会員とされる秘書が1名送り込まれていたほか、勝共連合主催のセミナーや懇親会に出席していたとされている。つまり、細田氏は初当選時から統一教会との接点を持っていたわけだが、その過去をネグって「こちらは最近ですから」などと答えるのは、衆院議長としてあまりにもいい加減すぎる。

細田衆院議長「統一教会との関係は2014年から」「票の差配してない」とデタラメ弁明
 それだけではない。細田氏は、わかっているだけで8回もの統一教会の関連イベントに出席。前出の「安倍総理に早速報告したいと考えております」と挨拶した2019年のイベントでは、「韓鶴子総裁の提唱によって実現したこの場は大変意義深い」などとも語っていたほどなのだ。
 また、細田氏は、2018年におこなわれた「世界平和女性連合」主催の会合に出席した際、当時、統一教会で会長を務めていた徳野英治氏や、国際勝共連合の会長である梶栗正義氏、世界平和女性連合の世界会長だった文妍娥氏といった教団の大物幹部らと一緒に記念写真に写る関係だった。
 しかも、細田氏は昨日の質疑において、安倍派会長だった2016年の参院選の際、細田氏が教団票を差配したのではないかという指摘を「思い当たる事実はない」と否定したというが、これもかなり怪しい。実際、自民党の伊達忠一・前参院議長はテレビの取材に対し、2016年の参院選に立候補した宮島喜文氏の支援をめぐり、細田氏と統一教会票について話したと証言。また、ジャーナリストの鈴木エイト氏も同参院選で「細田氏がある候補者に統一教会票を回すと打診したが、その候補が断わったために、別の議員に票が差配されたと言われている」と指摘している。
 つまり、細田氏は初当選時から清和会所属議員として統一教会と接点を持ち、さらには第二次安倍政権下でその関係を深めていったと考えられるのだ。
 細田氏が統一教会と深い関係を築いた理由について、政治ジャーナリストの角谷浩一氏はこう語っている。
「清和会、ひいては安倍晋三元首相を守るために、細田議員は旧統一教会との窓口になっていたんでしょう。当選がおぼつかない若手議員たちのために、どの団体の票をどれだけ割り振るか。安倍元首相とともに、細田議員はそれを決める立場にあった。票を持っている団体の一つである旧統一教会とは関係を繋いでおく必要があったが、安倍元首相を前面に出すわけにはいかない。そこで、細田議員が頻繁に会合に出席していたということだと推察しています」(「FRIDAY」2022年11月11日号/講談社)
 ようするに、細田氏は安倍元首相と二人三脚で統一教会との関係を深化させてきた張本人であると考えられるのだ。にもかかわらず、自身と統一教会の関係についてはシラを切り、「安倍ガー」を連呼したのである。下劣としか言いようがないだろう。
 だが、細田氏の下劣な発言はこれだけではない。細田氏はこれまで公の場で説明をおこなわず紙ペラで追及から逃げてきたことから「神対応」ならぬ「紙対応」などと揶揄されてきたが、今回の「非公開」質疑でも、記者会見に応じない理由について「過去のことについて、議長の立場として会見などで答えるのはふさわしくない」などと主張したというのだ。
 国権の最高機関の長だからこそ、細田氏にはなおのこと国民に向けて公の場でしっかり説明する責任がある。ところが、細田氏は議長という立場であることを悪用して「会見で答えるのはふさわしくない」と言い募ったのだ。この態度だけでも、細田氏には衆院議長を務める資格はないと断言せざるを得ない。

国会内で細田議長を追いかけている記者は、TBSラジオとCBC テレビの2人の記者だけ
 しかし、最大の問題は、メディアの報道姿勢だ。衆院議長がここまで国民を舐めきった態度をとっているにもかかわらず、昨晩の『ニュースウオッチ9』(NHK)や『報道ステーション』(テレビ朝日)、『news23』(TBSテレビ)ではほんのわずかに取り上げただけ。それも、何の批判も加えることなく、細田氏の言い分をただ垂れ流したのだ。
 統一教会と自民党の有力政治家の関係をめぐる報道では、萩生田光一・政調会長しかり、メディアは弱腰な態度をとってきたが、細田氏についても同様のことが言える。そもそも細田氏をめぐっては、女性記者らに深夜に電話をかけて「今からこないか」「添い寝したら(重要情報を)教えてあげる」と迫るなどのセクハラを繰り返してきたことを、昨年5月から「週刊文春」(文藝春秋)が連続して報道。「週刊文春」の第一報後には細田氏本人が女性記者たちに口止めをほのめかす“圧力電話”をかけていたことまで暴露されている。
 だが、細田氏は「事実無根」と否定するだけで、疑惑に対する説明をおこなうことなく逃げつづけ、昨年6月に文藝春秋を提訴。その後、安倍元首相銃撃事件に端を発した統一教会と政治家をめぐる報道でも、細田氏と教団の関係を追及する動きは一時見られただけで、すぐにフェードアウトしていった。
 実際、セクハラ疑惑の際から細田氏を直撃・追及しつづけてきたTBSラジオの澤田大樹記者は、国会内で細田氏を追いかけている記者が、ほとんどの場合、自分のほかにはCBCテレビの木下大記者しかいないことを、ライターの武田砂鉄氏がパーソナリティを務める『アシタノカレッジ』(TBSラジオ)金曜日の放送で明かしてきた。ついには、孤軍奮闘で細田氏を直撃しつづけるその取り組みが「議長チャレンジ」「細田チャレンジ」と呼ばれるようになったほどだ。
 当たり前だが、衆参議長は立法府を司る三権の長の一人であり、その職責は極めて重い。にもかかわらず、セクハラ疑惑でも統一教会問題でも、細田氏は説明責任から逃げつづけてきた。かたや、新聞・テレビの政治部や上層部は、細田氏を追及することによって情報源を失いかねないという恐れや保身から、問題を見て見ぬふり。セクハラ告発の封じ込めにまで手を貸してきたのではないかとさえ言われているのだ。
 繰り返すが、細田氏は国会議員としてももちろん、ましてや議長を務める資格などない。だが、追及はおろか、こうした当然の指摘さえおこなわない大手メディアの報道──。国民を舐めきっているのは、細田氏だけではなくメディアも同じなのだと言うほかないだろう。 (編集部)


徹底追及 統一協会
先祖供養1500万円 新法成立後も信者に要求 不安あおり「解怨を」
                       しんぶん赤旗 2023年1月25日
 統一協会(世界平和統一家庭連合)が信者に求める先祖供養の行事をすべて終えるには、計約1500万円の献金が必要となることが24日、本紙の調べで分かりました。不当な寄付を規制する法律(救済新法)の成立後も、協会の韓鶴子総裁は供養の達成を信者に要求しており、高額献金被害が続くことが懸念されています。(統一協会取材班)
 問題の供養は「先祖解怨(かいおん)・先祖祝福」と呼ばれる行事です。統一協会は地獄にいる先祖の因縁で子孫が不幸になるなどと信者を脅しています。そのうえで▽430代前までの先祖を解怨(供養)する▽解怨された先祖を霊界で「祝福」(集団結婚)させる▽最終的に「絶対善霊」となって子孫を守る―と教え込み、それらのためには献金が必要と勧誘します。
 統一協会の費用計算サイトによると、430代前までの先祖解怨を達成するためには652万円の献金が必要です。先祖祝福の場合は86万8千円が必要となっており、両方を合わせて738万8千円となります。
 夫婦が信者の家庭は、それぞれの先祖ごとに供養が必要とされるため、合計約1477万6千円の献金を払うことになります。

“教義にない”
 古参の元信者は、もともと教義に先祖解怨・先祖祝福という考えはないといいます。これらは統一協会の開祖文鮮明、韓鶴子夫妻のもとで1999年から始まったもの。当初は120代前までの先祖が対象でした。その後、210代前、430代前とさかのぼるようになり、献金額も増えていきました。
 統一協会のアニメ「天使のささやき 先祖解怨編」は、地獄で苦しむ先祖のおどろおどろしい動画を紹介したあと、「何かをするにはそれ相応の対価が求められる」などと信者を追い立てています。
 また本紙が入手した『先祖解怨・祝福受付ガイドブック』(2007年発行)によると、献金を完納しなければいったん地獄から出た先祖が再び地獄にもどり、「早く解怨してくれないことを恨むようになり、子孫に悪さをするようになる」と、不安をあおって献金を強要する内容となっています。

裁判でも違法
 不安をあおって怖がらせ自由な意思に基づかない状況で、先祖解怨に多額の献金をさせる行為は民事裁判でも違法とされています。救済新法でも、霊感で不安をあおり、不利益を回避するためには献金が必要不可欠と告げることなどを禁止しています。
 統一協会の韓鶴子総裁は3日の新年あいさつで、先祖解怨・先祖祝福の達成と430の家庭を伝道せよという趣旨の指示を信者に出しています
 両親が信者の、もるすこちゃん(仮名)は、「韓鶴子総裁から先祖解怨や430家庭の伝道達成を求められると、信者は“伝道は大変だから、せめてお金でなんとかなる先祖解怨を頑張らねば”となる。協会はそんな信者の思考回路を分かっていて要請している。許せない」と述べています。