2016年5月1日日曜日

1人区21で野党一本化 32区中

 今夏行われる参院選に向けて、全国32の「1人区」のうち21で野党の候補者が一本化しました。
 残る11区のうち1区では民進が自主投票を決め、10区で一本化の調整が進められています。
 
 一方安倍首相は、29日の日本テレビのインタビューで、「私たちだけで3分の2を取るのはほとんど不可能に近い。与党以外の政党、個人をいかに集めることが出来るかだ」と述べ夏の参院選後、憲法改正を実現するには野党を含めた改憲勢力の結集が必要だとの認識を示しました
 これは野党の中の改憲賛成グループとの連携を謳うことで、野党一本化の動きにくさびを打ち込もうとしたものと見られます。
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1人区21で野党一本化 295人が出馬予定 参院選
時事通信 2016年4月29日
 安倍晋三首相の政権運営を問う第24回参院選が今夏行われる。
 時事通信の調べでは29日現在、改選数121に対して295人が出馬を予定。野党陣営は勝敗を左右する全国32の「1人区」で共倒れを防ぐため、共産党などが独自候補を取り下げ、既に21選挙区で候補者を一本化している。
 
  候補者の内訳は、改選数73の選挙区が184人、同48の比例代表が111人。参院選の日程は、7月10日投開票を軸に検討されている。
  3年前の前回、65議席を得た自民党は、今回57議席で27年ぶりに単独過半数(122議席)を回復する。首相が意欲を示す憲法改正に必要な3分の2(162議席)を自民、公明両党で確保するには86議席が必要だが、おおさか維新の会など改憲に積極的な勢力を加えればハードルは下がる。
 
  自民党は鳥取・島根と徳島・高知の合区により45に減った選挙区で、無所属の推薦1人を含め48人を既に擁立。未定なのは東京の2人目だけだ。改選数2以上の「複数区」では、北海道と千葉、東京、神奈川を除いて候補者を1人に絞り込んだ。比例には23人を擁立、さらに数人上積みする。
  公明党は、東京と大阪を除く五つの複数区で自民党の推薦を受ける。選挙区7人、比例6人の計13人全員の当選を目指す。
 
  民進、共産、社民、生活の4党は「安全保障関連法廃止」を旗印に、1人区で候補一本化を進めてきた。民進党が自主投票を決めた和歌山を除き、残る10選挙区でも調整を進めるが、福島、岐阜、三重、鹿児島で難航している。
  民進党は選挙区33人、比例23人の計56人を公認。無所属統一候補10人の推薦を決めた。候補者未定の佐賀で擁立を模索している。共産党は、野党共闘が成立した1人区のうち、19選挙区で公認を取り下げ、候補者を比例に回した。比例で過去最多の9議席を目標に掲げる。東京など複数区でも前回に続いて議席獲得を狙う。社民党は改選を迎える正副党首の議席維持が至上命令だ。
  おおさか維新は、地盤の近畿と首都圏の複数区を中心に6人、比例には16人の計22人を擁立。日本のこころを大切にする党は7人、生活の党は1人、新党改革は1人が出馬を予定している。 
 
 
改憲へ野党含めた勢力結集必要…首相、認識示す
読売新聞 2016年4月30日
 安倍首相は29日放送の日本テレビのインタビューで、憲法改正の発議に必要な衆参両院での3分の2以上の議席について、「私たちだけで3分の2を取るのはほとんど不可能に近い。与党以外の政党、個人をいかに集めることが出来るかだ」と述べた。
 
 夏の参院選後、憲法改正を実現するには野党を含めた改憲勢力の結集が必要だとの認識を示したものだ。インタビューは28日に収録された。
 戦争放棄を定めた憲法9条の改正については、「自衛隊に対して憲法学者の7割が『違憲だ』と言っている状況のままでよいか、真剣に向き合わなければならない」と語った。
 夏の参院選と次期衆院選を同じ日に行う「衆参同日選」に踏み切る可能性に関しては、「(熊本地震の)発災以来、先手先手で対応することを心がけ、それに全神経を集中して取り組む必要がある。全く(衆院)解散について考えていない」と語り、当面は復旧・復興に全力を尽くす考えを強調した。