安倍首相は米国にはあれだけ卑屈な態度をとっているのに、その反動であるかのように、韓国に対しては実に傲慢に振る舞っています。まるで外交上の礼儀を知らないかのようです。
韓国の首脳たちが彼のそうした態度を不快に思っているのは当然のことです。
韓国の首脳たちが彼のそうした態度を不快に思っているのは当然のことです。
18日付の北朝鮮の労働新聞(電子版)は、安倍首相について、「同族間の和解の雰囲気に冷や水を浴びせようとした招かれざる客」と決め付け、文在寅大統領との会談で、五輪後に米韓合同軍事演習を再開するよう求めた首相の発言を「妄言だ」と批判しました。
北朝鮮が絶対的に忌避して止まない米韓合同軍事演習を公然と急き立てるとは、呆れる感覚です。
安倍氏が首相の座にいる限り、日本国憲法が想定している世界との友好関係、取り分け近隣諸国との友好関係の構築はあり得ません。
日刊ゲンダイと時事通信の記事を紹介します。
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側近のTV反論でバレた 安倍首相 “覚悟の訪韓” のウソ八百
日刊ゲンダイ 2018年2月20日
平昌五輪開会式に出席した安倍首相の“覚悟の訪韓”をめぐり、日韓の亀裂が深まっている。開会式前に行われた日韓首脳会談について安倍首相は、「わが国の立場を直接伝える観点からも大変有意義だった」と自画自賛。外遊に同行した側近もテレビ番組などで成果を強調している。一方で、韓国は安倍政権のそうした言動にことごとく噛み付いてひっくり返し、異様な場外乱闘が繰り広げられている。嘘八百を並べ立てているのは安倍首相か、それとも文在寅か。
「言うべきことは言ってくる。文氏にとっては厳しい会談になる」
慰安婦問題に関する日韓合意を事実上ホゴにされた安倍首相は、こう息巻いて現地入り。会談後にはすぐさまブラ下がりに応じ、「まず冒頭、私から日韓合意について日本の立場を明確かつ詳細に伝えた」と胸を張った。
その翌日、青瓦台が取った行動は、日本側の公式発表で伏せられた米韓合同軍事演習をめぐるやりとりの追加公表だった。
「首脳会談後にペンス米副大統領に呼び出された安倍首相は、連絡なしに歓迎レセプションに遅れて進行を妨げたのです。度重なる非礼に立腹した青瓦台が追加ブリーフィングしたのが、会談で安倍首相が口にした〈五輪以降がヤマ場。米韓合同軍事演習は予定通り進めることが重要だ〉という発言です。露骨な内政干渉に対し、文在寅大統領が〈我々の主権の問題で内政問題だ〉と毅然とやり返したと内幕を明かしたのです」(韓国メディア関係者)
文在寅政権の反撃を受け、安倍首相の面目は丸つぶれ。それで、巻き返しに動いたのが、会見に同席した西村康稔官房副長官だ。16日放送の「プライムニュース」(BSフジ)に出演し、日韓合意について「文在寅大統領は破棄しない、再交渉もしない、(和解・癒やし)財団も解散しない。(日本政府が拠出した)10億円も返金しないと明言した。(日韓)合意をある意味、確認したことになっている」と訴えた。
しかし、青瓦台は翌日、これにも反論。「事実と合致していなかったり、ニュアンスの差がある」(金宜謙報道官)と猛反発した。
現地で取材する国際ジャーナリストの太刀川正樹氏はこう言う。
「和解・癒やし財団は理事以下、幹部が次々に辞任して空中分解状態に陥っている。拠出金10億円に関しては韓国政府が肩代わりし、返金などについては日本政府と協議するというのが文在寅政権の立場。要するに、国家行事である五輪を終えるまで政治課題を先送りしたのに、祭りの最中にブツブツ言いながらやって来て、自己都合で厄介事を蒸し返した安倍首相の態度に怒り心頭なんです」
韓国メディアは政権の五輪外交を「4・1・0対応」などと報じた。文在寅を含む政権幹部による食事接待が、北朝鮮の金与正朝鮮労働党第1副部長率いる高位級代表団4回、ペンス1回、安倍ゼロを指している。
実のところ、安倍首相が招かれざる客だったことだけは、間違いなさそうだ。
安倍首相は「招かれざる客」 五輪開会式出席を非難 北朝鮮紙
時事通信 2018年2月18日
【ソウル時事】18日付の北朝鮮の朝鮮労働党機関紙・労働新聞(電子版)は、平昌冬季五輪の開会式出席のため訪韓した安倍晋三首相について、「同族間の和解の雰囲気に冷や水を浴びせようとした招かれざる客」と決め付け、非難した。
また、文在寅大統領との会談で、五輪後に米韓合同軍事演習を再開するよう求めた首相の発言を「妄言だ」と批判した。
さらに、慰安婦問題をめぐる日韓合意に関し、「国家と国家の合意で、最終的かつ不可逆的だ」と迫った安倍首相に対し、文大統領が「交渉でやりとりして解決できる問題ではない」と反論したことを紹介。「日本軍の性奴隷問題を隠蔽(いんぺい)しようとした安倍(首相)の計画は水泡に帰した」と主張した。日韓間の対立を際立たせ、連携を乱す狙いがあるとみられる。