2018年2月15日木曜日

安倍首相が朝日新聞めぐる答弁で「NHKに圧力は捏造だ」と大嘘!

 安倍首相は何故か朝日新聞に対して偏執狂的な敵意を持っています。
 Facebookに「謝れない朝日新聞」なる記事が載ると、直ぐに安倍首相が哀れですね。朝日らしい惨めな言い訳。予想通りでした」のコメントを投稿し、「これが一国の総理の言動か?」と批判されました。13日の衆院予算委でそのことを指摘されると、約3分間にわたって延々と朝日新聞を批判する答弁を行いました。

 その場面を見たまるこ姫は、「殆どが官僚の書いた文書を読み上げるだけの安倍首相だが、朝日新聞への過去から現在まですべて網羅した批判は、立て板に水の如く恐ろしい勢いでまくし立て」「ここだけは文書を読まずにやって行けるらしい(笑)」と書いています。

 LITERAが、首相が「かつてですね、私がNHKに圧力をかけたという、まったくこれは捏造の報道をされたことがあります」と述べたことを取り上げて、捏造といういい方は大嘘であるとする記事を出しました

 安倍首相が言及したのは2001年にNHKが放送したETV特集『問われる戦時性暴力』に対し、内閣官房副長官だった安倍氏と中川昭一衆院議員(故人)のふたりが放送直前に政治的な圧力をかけ、番組が改変されたことを2005年1月に朝日が報じた件で、NHKは結果的に安倍氏らの意図を忖度し、当たり障りのないよう番組を改変しまし
 安倍氏が「番組の構成を変更せよ」と発言した証拠はありませんでしたが、官房副長官がわざわざNHKに乗り込んで直々「公平中立に報道しろ」と威圧した事実は、政治家による番組介入であり恫喝にほかなりません。

 事実、放送総局長は朝日記者の取材に対し、安倍氏との面会時の様子をこう証言しています。「先生はなかなか頭がいい。抽象的な言い方で人を攻めてきて、~ ストレートに言わない要素が一方であった。勘ぐれ、お前みたいな言い方をした部分もある」
 要するに、「勘ぐれ」安倍氏が「恫喝」した一言は、いわば忖度しろ」と言っているということで、当人が「言質を取られないように」しているだけにやり方が狡猾です。

 「三つ子のたましい・・・」ではありませんが、副官房長官としてデビューした時点から既に「忖度させる」ことに秀でていたことを示す何よりのエピソードです。
 この「狡猾さ」は今日ますます磨きがかかっているのは周知の事実です。(^○^)

 それにしても国会でそのことをまたもや蒸し返すということは、そうしたことに何の良心の呵責も持っていない人間であることを示しています。
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安倍首相が朝日新聞めぐる答弁で「NHKに圧力と捏造された」と大嘘!
 裁判で明らかになった安倍の圧力発言
LITERA 2018年2月14日
 もう開いた口が塞がらない──。先日、本サイトで紹介した、自民党広報副本部長の和田政宗参院議員が森友問題における小学校名の報道について、Facebookで〈謝れない朝日新聞〉と書いた記事に対し、安倍首相が〈哀れですね。朝日らしい惨めな言い訳。予想通りでした〉とコメントしていた一件。本サイトでは「これが一国の総理の言動か?」と批判したが、安倍首相は昨日13日の衆院予算委員会でも朝日批判を展開した。

 まず、希望の党・今井雅人議員がFacebookの安倍首相のコメントについて取り上げると、安倍首相は「これは私が書きました」と自ら書き込んだことを明言。すると、安倍首相は得意気な顔で、朝日を批判する答弁を延々と約3分間にわたって繰り広げたのだ。
 総理大臣がいちメディアを国会で吊し上げるなど、言論機関を萎縮させる圧力行為としか言いようがないが、その批判の中身がまたひどかった。

 なんと安倍首相は、1989年に起こった珊瑚事件をもち出し「(朝日は)なかなか謝らなかった」と言うと、今度は福島第一原発事故での吉田調書や従軍慰安婦問題における吉田清治証言を取り上げ、「吉田所長の調書。これも最初は全然謝らなかった」「吉田清治の証言にいたってはですね、これはまさに日本の誇りを傷つけたわけであります」と主張したのだ。
 いったいこの男はいつまで同じインチキな印象操作を続けるつもりなのか。本サイトで何度も書いているが、従軍慰安婦の強制連行をめぐる吉田証言は朝日新聞だけの誤報ではない。産経や読売、毎日も吉田氏を記事で紹介しており、産経は〈被害証言がなくとも、それで強制連行がなかったともいえない。吉田さんが、証言者として重要なかぎを握っていることは確かだ〉とまで書いていた。
 ところが安倍首相と応援団は「朝日新聞が日本の誇りを傷つけて、強制連行という間違った情報を世界に広めた」と事実を歪め、慰安婦の軍関与や強制連行の事実をなかったことにする世論誘導に使ったのだ。
 それをいまごろになってまだ「日本の誇りを傷つけた」だのと繰り返しているのだから、もはやパラノイアとしか思えない。

 だが、それよりも聞き捨てならなかったのは、安倍首相がいの一番に取り上げた、この問題についてだ。
「かつてですね、私がNHKに圧力をかけたという、まったくこれは捏造の報道をされたことがあります。そして朝日新聞は検証したんですが、私が圧力をかけたという事実を掴めることができなかったという検証だった。でも、彼らが間違ったとは一度も書かない。で、私に一度も謝らない」

 安倍首相が言っているのは、いまから13年前の2005年に朝日が報じたNHK番組改変問題のことだ。しかし、これは「捏造の報道」などではない。それだけでなく、加計学園疑惑にも通じる安倍首相の圧力・忖度強要の体質が露わになった事件とも言えるものなのだ。

慰安婦報道で安倍首相がNHK総局長に放った「勘ぐれ、お前」のセリフ
 まず、簡単に経緯を振り返ると、2001年にNHKが放送した日本軍性奴隷制を裁く女性国際戦犯法廷を取り上げたETV特集『問われる戦時性暴力』に対し、内閣官房副長官だった安倍氏と自民党の中川昭一衆院議員(故人)のふたりが放送直前に政治的な圧力をかけ、その結果、番組が改変されたと2005年1月に朝日が報じたもの。当時、安倍氏は各局の番組に出演しては圧力をかけたという事実の否定と朝日批判を繰り返し、自民党は朝日への選挙広告の出稿もストップ。当初は強気な姿勢だった朝日も、同年9月に取材が不十分だったとする記者会見を開くにいたった。

 だが、朝日が弱腰になっただけで、安倍氏が番組に圧力をかけたことは事実だ。現に、同番組の取材を受けた市民団体が NHKを訴えた裁判の控訴審判決では、裁判長が「制作に携わる者の方針を離れて、国会議員などの発言を必要以上に重く受け止め、その意図を忖度し、当たり障りのないよう番組を改変した」と指摘。さらに判決理由の要旨では「安倍氏は、いわゆる従軍慰安婦問題について持論を展開した後、NHKが求められている公正中立の立場で報道すべきではないかと指摘した」とされている。

 判決では安倍氏らの圧力を「認めるに足りる証拠はない」としたが、官房副長官直々の「公平中立に報道しろ」という言葉は圧力そのもの、政治家による番組介入であり、恫喝にほかならない。

 しかも、朝日は安倍氏らが圧力をかけたことを裏付ける証言を番組放送時のNHK放送総局長から得ており、録音テープも残されていた。その中身についてはジャーナリストの魚住明氏が「月刊現代」(講談社)で公表もしており、そこで放送総局長は安倍・中川両氏との面談の仔細な状況を語り、「脅しとは思った」「圧力とは感じる」と述べている。
 そして、放送総局長は、朝日記者の取材に対し、安倍氏との面会時のようすを、こう証言しているのだ。
「先生はなかなか頭がいい。抽象的な言い方で人を攻めてきて、いやな奴だなあと思った要素があった。ストレートに言わない要素が一方であった。勘ぐれ、お前みたいな言い方をした部分もある」
「勘ぐれ」──。安倍首相が恫喝のために吐いたこの一言は、いわば「忖度しろ」と言っているのと同じだ。加計学園問題における「総理のご意向」という言葉が思い返されるようだが、安倍首相はこうやって昔から、直接的な指示ではなく「勘ぐれ」というような直接的ではない脅し文句によって、圧力をかけたり忖度を引き出してきたのではないのか。

「謝れない」のは朝日新聞でなく、安倍首相の方だ!
 その上、この放送総局長への取材録音テープだけではなく、同番組を「改変」した当事者である担当プロデューサーだった永田浩三氏も圧力の事実を告発している。朝日がこの番組改変問題報道で最終的に及び腰になってしまったのは情けないかぎりで徹底的に闘うべきだったが、こうした証言が示すとおり、NHK番組改変問題は安倍首相が言うような「捏造の報道」などではけっしてない。安倍首相が番組に介入し圧力をかけたことは紛れもない事実だ。

 だいたい、「謝れない朝日」と攻撃する安倍首相こそ、嘘やインチキを吐きつづけ、デマを垂れ流し、それを指摘されてもまったくもって謝っていない。本サイトでは昨年末、2017年に安倍首相がついた大嘘ワースト10を紹介したが(詳しくはこちら
 http://lite-ra.com/2017/12/post-3703.html )、何ひとつ謝っていないばかりか、完全に居直っている。「謝れない」のは安倍首相本人のことなのだ。

 これまで何度も指摘してきたように、報道に矛先を向けて「フェイクだ」「デマだ」と全否定することで、不正そのものをなかったことにしてしまおうとするのは安倍首相の常套手段だ。しかし、朝日の報道を批判したところで、森友・加計問題の疑惑を取り払うことなどできるわけがない。裏を返せば、こんな程度の反論しかできていないのであって、この子どもの言い訳のような安倍首相の醜態こそが、大きな不正の事実を裏付けているのである。(編集部)