韓国大統領府高官は10日、安倍首相が9日の日韓首脳会談の際、米韓合同軍事演習を延期すべきではないと主張したのに対し、文在寅大統領が「わが国の主権の問題であり、内政に関する問題だ」と不快感を示したことを明らかにしました。
これは、北の反対を押し切って合同軍事演習を行うことは文大統領の本意ではなく、米軍の意向に不本意ながら従っていることを表すとともに、安倍首相は逆に、米国と同様に好戦的であることを示します。
平昌五輪を機に高まった南北融和の兆しについても、文大統領の思いと安倍首相のそれは大違いです。朝鮮戦争終結時に祖父母を北朝鮮に残したまま韓国に逃れた文氏は、対北朝鮮融和派として知られています。
彼は、平昌五輪に向けた南北融和政策で国民の批判を浴び66%あった支持率が59.8%に急落しましたが、信念に基づいて、米国の圧力下にありながら北との融和に腐心しているわけです。そんな苦悩も分からずに、ただ米国に追随して北朝鮮への圧力を主張する安倍氏に不快感を抱くのは当然のことです。
北が自分から核兵器の保有を諦めるまで徹底的に痛めつけなくてはならないとは、自分や妻のことを少しでも批判されるとあれだけ激昂する人間に相応しい、何とも酷薄な考え方です。
文氏は、4年間全額奨学金のあった慶煕大学校法学部に首席で合格し、司法修習所を2番で修了した秀才です。そうした『歴史、法理論、哲学などさまざまな分野の教養』※に秀で、祖国の統一に苦心している人物と、そうした教養はほとんどなくて、ただアメリカの尻馬に乗っているだけの人物とでは心が通う筈がありません。
安倍氏は、拉致被害者救済の課題を背負っている国の首相には全く不適格な人間です。
ゲーテ曰く 活動的な馬鹿ほど恐ろしい者はいない.
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韓国大統領、安倍首相に不快感 米韓演習の延期巡り
東京新聞 2018年2月10日
【ソウル共同】韓国大統領府高官は10日、安倍晋三首相が9日の日韓首脳会談の際、米韓合同軍事演習を延期すべきではないと主張したのに対し、文在寅大統領が「わが国の主権の問題であり、内政に関する問題だ」と不快感を示したと明らかにした。
両首脳は冬季五輪の開会式が行われた韓国・平昌で会談し、北朝鮮の核・ミサイル問題で日米韓が連携して圧力を最大限にまで高める方針を確認した。
大統領府高官によると、安倍首相は北朝鮮の非核化に向け「真剣な意志と具体的な行動が必要だ」と指摘。米韓軍事演習を延期すべき時ではないとし、予定通り行うことが重要だと述べた。