2019年2月17日日曜日

兵器の浪費的爆買い F35戦闘機 政府は欠陥把握せず

 先に、F35Bステルス戦闘機の寿命想定の8000飛行時間を大幅に下回り、2100時間以下にとどまる見通し(通常の寿命の4分の1)で、F35A~C戦闘機には「構造的なひび」など900件超の欠陥があることが明らかにされました
 何よりも寿命が4分の1であれば、通常1機で済むところを4機が要ることになって全く話になりません。
 
 これに関して15日の衆院予算委共産党の宮本徹議員が確認したところ、岩屋毅防衛相はF35の未解決の欠陥966件の「リストは保有していない」と述べ、同機の欠陥を把握していないことを認めました
 宮本議員は、同戦闘機の呼吸調節装置が頻繁に故障することや、F35A機の機関砲の正確さが契約仕様を満たしていないこと、F35B機のタイヤに耐久性がなく、着陸回数10回未満であること等を追及しましたが、責任ある回答は得られませんでした。
 
 1兆円を軽く超す買い物をするというのに驚くべき無責任さです。他の兵器についても推して知るべきで、この体たらくは共通していると思われます。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~
安倍政権の“浪費的爆買い” F35戦闘機 欠陥把握せず
衆院予算委 宮本徹議員に防衛相答弁
しんぶん赤旗 2019年2月16日
 米国からの兵器の大量購入を決めた安倍政権が、105機の追加取得を行うF35ステルス戦闘機について、岩屋毅防衛相は15日の衆院予算委員会で、米政府監査院(GAO)が報告で示したF35の未解決の欠陥966件(2018年1月時点)の「リストは保有していない」と述べ、同機の欠陥を把握していないことを認めました。日本共産党の宮本徹議員への答弁。宮本氏は、F35のコスト急増問題に加え、「どういう欠陥があるかもわからないまま105機も爆買いするのか」と批判しました。
 
 宮本氏は、米国防総省や監査院の報告書によれば、17年にF35のパイロットの酸素欠乏が6回も起きるなど、呼吸調節装置が頻繁に故障し、墜落の危険もあると強調。原因究明はされたのかとただすと、岩屋氏は「米国防総省が原因の調査を行っている」と述べ、改善されていないことを認めました。
 さらに宮本氏は、国防総省の年次報告によると、F35A搭載の機関砲の正確さが契約仕様を満たしていないと指摘。岩屋氏は「米国政府がいかなる契約仕様としているか承知していない」とする一方、「わが国の仕様は満たしている」と強弁しました。
 政府が「有力な候補機の一つ」とするのがF35B。宮本氏は、同機のタイヤに耐久性がなく、着陸回数10回未満だとした監査院の報告を挙げ、タイヤの価格やF35Bの維持費はいくらかとただしました。
 
 岩屋氏は「ロッキード・マーティン社が新しいタイヤの開発を行っている」「タイヤ一組の価格や、維持費について公表された情報は承知していない」と答えられませんでした。
 宮本氏は「F35の実態は未完の戦闘機だ。車でいえば新車を毎年リコールし続けるようなもの」と痛烈に批判し、大軍拡・爆買いをやめ、国民生活にまわすべきだと主張しました。