2019年2月19日火曜日

19- 小1・尾池ひかりさんの「憲法ソング」に曲 日弁連HPで公開

 昨年12月、日弁連が憲法の大切さをつづった詩を募集した「憲法を詩(うた)おう♪ コンテスト」で390の中から大賞に選ばれた土浦市の小学1年生・尾池ひかりさんの作品に、作曲家の谷川賢作さんが曲をつけ、日弁連のホームページ上で「憲法ソング わたしのねがい」として公開されています
 詩は
わたしがおおきくなっても
このままのけんぽうであること
それがわたしのねがい
と結ばれています。
 
註)「通信 平和の輪」156号(1月9日号)の2面で、日弁連が募集した 憲法の大切さ、尊さを謳った詩の「大賞」に輝いたとして、尾池ひかりさんの作品を紹介しています。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~
憲法ソング作詞し大賞 土浦の小1・尾池ひかりさん
東京新聞 2019年2月18日
 土浦市の小学生の女の子が曽祖母の戦争体験を基にして作った詩に曲が付けられ、「憲法ソング わたしのねがい」として日本弁護士連合会(日弁連)のホームページ上で公開されている。「いのちをつなぐけんぽう」と刻み、平和への願いを込めている。(水谷エリナ)
 
 作者は小学一年、尾池ひかりさん(7つ)。曽祖母の石崎美代子さん(92)の戦時中の体験談を基に考えた。石崎さんは出征する近所の人を駅で見送った帰り道、戦闘機に見つかって機銃掃射で狙われた。近くの家に駆け込み、難を逃れたという。
 詩では「えきでへいたいさんをみおくったかえり、ひこうきがとんできて/『きじゅうそうしゃ』でやられそうになったって。/はしってはしってはしってようやくにげたって。」とリアルに再現した。
 
 体験談を語り継いだのは尾池さんの母親。子どもの頃から石崎さんに聞き、それを尾池さんに伝えていた。詩は、曽祖母が生き残り憲法の下、祖母や母、自分へと命がつながったとして「へいわをまもるけんぽう」が、大人になっても「このままのけんぽうであること」を願うと結ぶ。
 尾池さんは「(曽祖母の話を)思い出すのが怖かったけど、すぐに書けて良かった。戦争を知らない人も、知ってもらえるんじゃないかな」と期待する。
 
 作品は、日弁連が憲法の大切さをつづった詩を募集した「憲法を詩(うた)おう♪ コンテスト」で昨年、三百九十点から大賞に選ばれた。
 作曲を担当したのは、コンテストの審査員の一人で作曲家の谷川賢作さん。日弁連には「機関紙に載せたい」などの問い合わせが寄せられているという。
 憲法を分かりやすく解説した「檻(おり)の中のライオン」(楾(はんどう)大樹、かもがわ出版)を読むなど、日頃から憲法への関心が高い尾池さんは「憲法は人を守るもので、憲法があるから平和だと分かった」と話している。
 
 日弁連の「憲法を詩(うた)おう♪ コンテスト」で大賞に輝いた尾池ひかりさんの詩は次の通り。
 
「いのちをつなぐけんぽう」
わたしはせんそうをしらない。
おかあさんもしらない。
おばあちゃんもしらない。
でも、ひいばあちゃんはしっている。
えきでへいたいさんをみおくったかえり、ひこうきがとんできて
「きじゅうそうしゃ」でやられそうになったって。
はしってはしってはしってようやくにげたって。
 
ひいばあちゃんがいきたから
おばあちゃんがうまれ、
おかあさんがうまれ、
そしてわたしがうまれた
 
へいわをまもるけんぽう
いのちをつなぐけんぽう
わたしがおおきくなっても
このままのけんぽうであること
それがわたしのねがい